第6話

うーん、皆引くに引けない理由があるのか鬼気迫る戦いっぷりだな


けどおかげでゴブリンの城までは攻め込めた

問題は…


最初の作戦どおりに、俺しか城を攻められる人員が居ない事だ


皆ザコゴブリンを倒してるかゴブリンジェネラルを囲んで戦ってるかのどっちかなんだよ


フリーなのがマジで俺しかいねぇ!

ここで俺が駄目だったら詰むんだけど…


責任が、責任が重い…!

と、とりあえず城の中に…あれ?


誰も…居ない?

なんで?こんなにデカいのに?


外に全員出てる?でもなんで?

流石に本拠地の防衛は一人は残すだろ


それにゴブリン達の指揮官もここに居る訳だし

王の護衛がゼロは流石に無いだろ


とりあえずは…玉座の間を目指して進もう

玉座の間にはボスが居るはずだ


そいつさえ倒せれば…!


ーーー


…あのデカさ、装備の質、そして威圧感

間違いない、あいつがゴブリンのボスだ


だが…俺はゴブリンキングよりちょっと強いくらいを想定してたんだ


しかし実際はゴブリンキングとか話にならないレベルの激強ゴブリン


だが…もう既にボスゴブリンに見つかっているんだやるしかない


と、とりあえず剣で斬りかかる…!

これの反応で実際どれ位強いのかが…は?


「ギグルァ!」

「オゴぉ!?ゲフッ、ゴホッゴホッ…」


えっ、強くね?なんにも見えなかったよ?

俺じゃ勝てなくね?


…いや、だが火事場の馬鹿力というのか、体の奥底からなぜか力が湧いてくる


いや、真面目な話、なんかのスキルの能力なんだろうけどさぁ、なんで今更?


これなら今度こそ…!

やっぱり!今度は相手の動きが分かるし相手に攻撃を当てられる!


…いや、これでも受けたダメージ分まだ互角!

勝てない事は無いがまだまだ死ねる…!


どうする?どうすれば勝てる?

なんとかして致命傷を与えられれば…!


…そうだ!こいつを窓から落とそう!

そうすれば流石に死ぬだろ!


えーっと、自然に、とても自然に窓際に誘導して…

そしてお前を窓から蹴り落とす!


…あれ?ちょっ、その手はなんですか?

やめろよ?やめろ、やめろぉぉぉぉ!!!


あいつ俺ごと落ちやがった!

このままじゃ俺も死ねる!


どうにか、どうにかして俺が生き残る方法!

えーっと、分からん!死ね!


「ギグルルァ!?」


よっしゃもろに刺さった!油断したな!

あとは…そうだ!


こいつの死体をクッションに俺だけでも生き残る!

…そのためにも、死ねぇ!


ええいクソ!無駄に抵抗するな!

俺はお前を下敷きに生き残るんだよ!


…あ、もう地面じゃん

えっと、えーっと…頑張って着地!


うおっ!こいつは倒せたし着地も成功したけど死体の上に上手く立てねぇ!こける!


…なんか締まらねぇな

まぁ…生き残ったからよし!









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