第20話
「いや、流石にドラゴン討伐は無理だって俺をなんだと思ってるんだよ」
「いや…そこをなんとかお願いしますよ!それに既にエルフの里に入ってるのでここから出ようとしたらどうせ戦わないと駄目ですよ!」
…えっ?
いや…待って、まだ、まだ聞き間違いかもしれないいや、絶対聞き間違いだ、でも一応聞き返そう
「…いま、なんて?」
「え?いや、だから…エルフの里から出るには邪竜を倒さなきゃ駄目だって話を…」
ふざけんな聞き間違いじゃねぇのかよ!
そんな無茶振りが通ると思った理由それかよ!
「なんで邪竜を倒す必要があるんだよ…」
「そりゃあエルフの里から出ようとしたら殺そうとしてくるからですけど…」
マジかよ…コイツらやけに強気だと思ったらこれだよ、クソ過ぎない?
「…分かった、それならやるだけやってやる」
「本当ですか!?じゃあ行って来てください!」
「…えっ、もしかして俺一人で行くの?」
「え?私達を連れて行くんですか?」
そりゃそうだろ…
なんでドラゴンを倒すだけでも難しいのに更に一人で倒させようとしてんだよ
「あの邪竜、魔術効かないので私達エルフはただの役立たずですけど、それでも良いですか?」
「駄目に決まってんだろ!!!!」
理由があるとはいえ邪竜との戦いに協力する気最初から無いとか大分凶悪だなコイツ…
「ですよね!それじゃ頑張ってください!」
「クソがよぉ…!」
まぁどうせドラゴンなんて倒せないし適当に戦って死なないように逃げればいいか!
ーーー
ドラゴンの前に居るんだけど…
まぁ…うん、威圧感凄いよね…
でも何故かこっちを見てねぇんだよ
ナタリアの話だとエルフの里から出ようとしたら殺されるらしいんだけどなぁ…
いや、この世界だと見てないように見えても相手を常に意識してるとかザラだからな…
となれば相手が油断してる今のうちに本気の攻撃を叩き込んで勝てそうかどうかだけ確認するか
指でコインを上に弾いて…
ドラゴンに向かってドーン!!!
「…」
効かねぇ!!!!魔術だから!!!!
これわざわざ弱い剣で攻撃しなきゃ駄目…?
じゃあ剣で一閃、どれ位効くかなぁ…?
「ガッ、グァァァァァ!!!!」
おお!効いてる!
これなら倒せるんじゃないか!?
「グァァァァ!!!」
長い、叫び声があまりに長い
これはどうだ…?追撃するのが正解なのか…?
それとも勝てるのが分かったし逃げたほうが良い?う〜ん、でも弱ってるみたいだし追撃を…
「グァォォォォ!!!ォ…ォォ…」
する前に死んだァ!?
うせやろ…?お前仮にもドラゴンだろ…?
いや、もしかしたら第二形態とか…
……あるわけ無いよなぁ
…まぁドラゴンは倒したしこれで帰れるからよし!
後は観光だけして帰るか!
はぁ…マジで茜の言うこと聞いときゃ良かった…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます