第33話理不尽でも問題ないです!
開会式が終わって種目が始まった。
「レン、頑張ってね」
「はい!」
カナリア様が応援してくれている。
「レン行くぞ!」
僕たちのテントまで来たモルトが言う。
なぜかモルトは気合いが入っている。
「なんでモルトそんな元気なの?」
「だってこれで活躍したらどっかの令嬢から…」
そこから熱く語り出してたけどいまいち分からなかった。
「相手は貴族コースか…」
初戦から貴族コースのクラスなのはちょっと僕も気が引ける。勝ちを譲らないといけないのかな…?
けどカナリア様に僕もカッコイイところを見せたいから…
「勝ちにこだわらず全力ですればいいんだよ!」
「そうだよな!」
結果的に負けても勝ってもカナリア様の前で胸を張れる。
前世の野球と変わらず人数は11人。ちょうどこのクラスの男子の人数だ。
「「「エイエイオー!」」」
「ぷぷ。あいつらなんか意味のわからないこと言ってるぞ」
「俺たちに負ける前の儀式かな?」
「さっさと勝ってやろうぜ」
「あんなの気にしなくていいわ」
「そうだね」
ナーヤさんもそう言ってくれてるから大丈夫。
「なんで僕が1番…」
「頑張れー!」
異世界でバットを持てるなんて思わなかった。
「よーし!」
だけど…
「三振バッターアウト!」
後ろで師匠であるカーラー先生が言う。
「レン、次頑張ればいいよ」
「うん、ごめん」
「お互い様だから気にするな」
モルトが珍しくかっこいい。
そこから1点取れたが、相手も上手くて3アウトになってしまった。
「やべー。後1回しかないなー。」
「そうなの!?」
野球だったら9回くらいあったはずなのに。
「他の種目もあるからね」
「守備も頑張るぞー!」
モルトがピッチャーで僕は外野だ。
相手のヒットが続いて、満塁になってしまった。
「まずい!」
球が高く飛ぶ。
頑張れば捕れる!
「捕れた」
「早く投げて!」
「うん!」
1人はホームベースに行ってしまったがもう1人をアウトにすることが出来た。
「ナイス!レン!」
「たまたまだよ」
クラスのみんなが言ってくれる。
「おい!」
「なんですか?」
「特別ルールを設ける。得点差が3点になったら勝ちにしよう」
周りのみんなが必死に抗議する。
「黙れ!これは時間短縮にも繋がる。もちろんこれで君たちが得点を稼げば勝ちだ。けどまぁ出来ないだろうけど」
「いいですよ。そのルールでやりましょう。ですが、僕たちが勝っても文句言わないでくださいね?」
「分かった」
「レン本当に出来るのか?」
「多分大丈夫だよ。」
「それにしても理不尽すぎるだろあいつら」
後でカナリア様にも言っておいた方がいいのかな?これで負けたら泣きつくような風になっちゃうけどね。
「4点か…」
「満塁ホームラン打てばできるよ」
「満塁ホームラン!?難しくないか?」
「しかも順番的に…」
「さっきは振り方を忘れてただけだから」
モルトのとか見てだんだん分かっできたような気がするから。
「ちっ!そっちいったぞ!」
「最初からあいつがあんなこと言わなければ…」
「うるさい!」
「よし!いいぞ!」
「頑張れー!」
クラスの女子たちも応援してる。
いいクラスだなぁ。
「満塁になった」
「後はレンが」
「レン頑張れよ。最悪アウトになっても大丈夫だから」
「頑張るよ」
「レン!」
「カナリア様!?」
「頑張れ!」
「はい!」
カナリア様が近くまで来てくれている。よーし!かっこいいところを見せるぞー!
「さっき三振のやつだぞ!」
「これで終わらせるぞ!」
すごい逆の意味で期待されてる。
基本的ストレートだから大丈夫。球は見える。
カキーン!
本当にホームラン打てちゃった。
《なんか青春の野球小説みたいになってしまいましたが今回だけなのでご安心を(^^
次からはちゃんとラブコメしていきます。
野球は体育以外したことがないのでルールとか曖昧ですけど温かく見てくださると嬉しいです(^-^)》
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