第19話カナリア様に質問!
「美味しいですねカナリア様!」
「そうね。毎回料理長が心をこめて作ってくれるからじゃない?」
「僕今度お礼しに行きます!」
「その時は私もついて行くわ。日頃の感謝もこめて」
ご飯ってこんなに心を暖かくしてくれるものだとは思わなかった。
ご飯のこともあるけど聞きたいことが違う。
けど身分でいったらカナリア様が完全に上なので下手に聞くと嫌われるかもしれない。
前公爵の奥様にも
「立場をわきまえなさい!クズ!」
と言われたことがあった。
あそこまで言われるとさすがに凹んだ。
「どうしたのレン?何か聞きたそうにしているけど」
顔をのぞかせながら聞いてくる。
「いや…その…」
「私の前では誤魔化せませんよ?」
琥珀色の目が僕の心を動かす。
「失礼かもしれないですが、ディア王子とカナリア様って…仲が良くなかったり…」
「あーそのことね。レンは知らないんだっけ。教えた方がいいね」
ベッドにトントンとされそこに座る。
「ディア王子はね、お母様が違うの。お父様の子ではあるんだけど、側室だった子でね。正室である母様は2人の女の子。
ディア王子のお母様は念願の男の子を出産したけど命と引き換えだったらしいの。
ディア王子も最初は一緒に住んでいたけど、母様と私達を見て察したみたいで7歳ぐらいの時に別館に移るって言った。
母様は引き止めたけどそれでもダメだったみたいで。体も弱いから王になっても政治が上手くいかないと思った宰相たちは嫌ってるの。」
「だからアイ様が」
「アイが嫌ってるのも完全にそうだわ。宰相の子供、レンと王子と同じ年齢だから取り巻きと一緒にレン程ではないと思うけど嫌がらせがあるって聞いているわ。」
「じゃあ!」
「たまにアイが私がレンを助けたみたいにしたことがあるけど宰相から苦情が来たみたいで公爵に止められたみたいだわ。私も助けたいけど見ての通り、赤の他人みたいな関係だから手が出しにくいのよ」
「そうだったんですか…」
「レンならできるかもしれないからその時は助けてね」
ご主人様からの命令です!とカナリア様に言われた。
僕のご主人様は世界一優しいかもしれない。
「じゃあそろそろ私は仕事があるから」
「仕事!?」
こんな夜に!?
完全に今から寝ようとしていた。
「軍の裏部隊だからね。行動するのもみんなが寝静まってからなのよ」
「そうなんですか…」
「ちょっとあっち向いてて、別に見てもいいけど」
「見ませんよ!」
「可愛いなぁ」
頭を撫でられてるけど絶対振り向かない。
《サイドストーリーで書く内容をちょっと載せました。☆たくさんもらっているのですが、投稿スピードが遅くなるので期待に答えられないかもしれないですが、一生懸命頑張るのでよろしくお願いします!》
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