第28話友達を助けます!
遊戯大会があるということを知った2日後
「それじゃあ私は行くね?」
「行ってらっしゃいませ」
「学園でも堅苦しくなくていいのに」
「一応規律は守っておかないとまずいですから」
「またそうやって敬語で…まぁいいや。大好きのハグは?」
「恥ずかしくて出来るわけないですって!」
「かわいい」
結局ハグというより抱きしめられる。
「カナリア様最近イチャついてね?」
「まぁそれが普通になりつつあるよな」
「カナリア様が積極的になっていらっしゃるわ」
「ああ見えて実は恥ずかしかったりするのでは?」
色々言われてる中
「帰ったらレンから抱きしめるんだよ?」
「はい…///」
約束していた。
朝起きたらカナリア様がチューとか…
昨日なんて目の前で…
思い出すだけでいろいろやばい。
けどカナリア様は
「実は私変態なんだよ?レンですることもあるんだよ?それでも好きでいてくれるの?」
と言われたことがある。
それでも大大大好きなので問題ないけどそれを伝えてからカナリア様がグイグイくるようになったと思う。
教室まで行くのにちょっと時間がある。
図書室へ行こうとする。
なんやかんや行けてなかったので久しぶりだ。カナリア様も誘えば良かったと後悔していた時、
「おい!貧弱王子!」
「そんなので俺たちに勝てるのか?」
「お父様が言ってたぞ。あの王子は王様になれないって」
ワハハ!ともう典型的ないじめっ子の笑い声が聞こえてきた。
前世のも含めると20年近くこの声を聞いてきていたから少し思い出させられることもある。
まずい!
「ディア王子!」
いじめられている相手がディア王子だった。
となるといじめている人達は宰相さんの子供あたり。
「お、なんか来たぞ」
「なんだこのチビは」
「王子様と2人揃ってチビか〜」
「雑魚そう」
「王子には傷つけたらまずかったけどよ〜」
「こいつにならいいんじゃね?」
「見たところ執事コースのやつだしバレないだろ」
「レン…」
半分泣きそうな顔をしている。僕は途中から変な耐性がついてそんな感情ひとつも芽生えなかったけど今の僕には少し分かるかもしれない。
「大丈夫だよ」
この言葉しか思いつかない。言わないよりはマシなのかな?
「おりゃ!」
「いた!」
よく見てなかったせいで当たってしまった。
「やっぱり弱いな〜」
「次俺やっていい?」
この人たちは本当にあいつらと一緒。
少しはまともだと思ったけど無理だった。
「年上でも僕の友達を傷つける人は1人残らず…ね?お兄さん達?」
「なにこいつ正義のヒーローぶってんだ?」
「調子にのるなよ雑魚!」
動きが遅い。
「やー」
思いきっりお腹にパンチを入れる。
「ぐはぁ」
「このやろうー!」
さっき殴ってきたお兄さんが今度も僕の顔にめがけて殴ろうとしてくる。
「はぁー!」
師匠のようにすぐに向きを変えて背負い投げをする。
転生者じゃなくてもできるのにね。
今度モルトに教えようかな。
「おい!大丈夫か!」
なぜか師匠がいた。
「あ、大丈夫ですよ。師匠。」
「もしかしてお前か。この状態にしたのは…」
「まぁ正当防衛ですね」
「お前勝てるようになったな」
「友達を守るためですから!」
また1つ師匠に胸を張って言えた。
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