第27話遊戯大会って?

「おー!レンくんだー!」

「あ、フォード兄さん」

「何ちょっと照れながら言ってるんだよー」

「フォード。レンが困ってるからやめなさい」

「イテッ隊長はすぐそうやって」

「ハイハイ。それであの新聞社は潰れかけになってるみたいだね?」

「ちゃんと部下たちが任務を果たしたということです」

「そうなんですか…」

カナリア様はやっぱりすごい。面接で尊敬できる人って聞かれたらカナリア様って答えよう。

「今日はレンと読書してるからお願いね」

「え!?仕事はどうするんですか!?」

「やってあるから。朝に終わらしておいた」

いつの間に。僕がまだ寝てる時かな。

「カナリア様ちゃんと寝ましょうね?」

「うん。明日の朝までレンを抱きしめて寝てるから大丈夫だよ」

と頭を撫でられる。

「レンくんは優しいね」

「主の体調管理も大切って習いましたから」

「そっかー僕の執事見習いにも見せてやりたいなー」

「あーそうだね」

と僕の方を見る。琥珀色って綺麗だよね。

やっぱり僕のお嫁さんはかっこいい。それだけじゃないけど語り出したら永遠に喋れるくらい。

「よーし僕は仕事に取り掛かりますか」

「それじゃあ私たちは大人しく読書していよう?」

「うん」

ソファに座ろうとするけど

「カナリア様、ソファちょっとでかくなっていません?」

「ほんとだ」

「朝持ってきた」

「隣座ってもいいんですか?」

「レンと座るために持ってきたんだよ?」

と言っても何故かカナリアのお膝の上。

「本読まないのですか?」

「レンが読んでいるのを見る」

「分かりました」

しばらく読んでいると

「そういえば隊長達は近々遊戯大会ありますね」

「そうだった」

遊戯大会とは運動会みたいなものだ。走ったり、力試ししたり色々ある。

あまりいい思い出はない。1年前は走るのが1番遅いヤツは全種目参加させられるという謎ルールがクラスで作られ、強制的に僕が負けということになって大変な思いをしたからだ。

「大丈夫だよ。今年からは私がいるから」

抱きしめられる

「おー生で隊長がイチャイチャしているところ初めて見たかもしれないです」

「フォード兄さん!カナリア様の顔が真っ赤になってますって!」

「それ言ったら逆効果だよレンくん」

「あ、ごめんなさいカナリア様」

「全然いいよ気にしないで」


「今年は新種目を追加するらしい」

さっきの去年の僕の遊戯大会についてもそうだけどカナリア様はすごい知っている。

「なんで分かるんですか?」

「それはアイが生徒会だからだよ。私がレンのことを知りたくて転生者が過去に書いた本

を読んでいたら出てきて、それを提案してみたんだ。多分前世で有名な種目らしいからレンも知ってると思うし楽しみにしていてね?」

「うん」

なんかカナリア様が生き生きしている。余程面白い種目なのだろう。

楽しみにしていよう。





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