第21話これって添い寝っていいます?
僕はフォード・アメリア。
今はお仕事をしています。
そして今いるのは
「あの、そろそろ僕どいた方がいいんじゃないですか?重いし疲れると思うのですが」
「重くなんかないよ。それにこっちの方が効率が上がるからね」
イチャイチャしながら仕事している僕の上司とその夫であり、執事である人。
僕の上司であるカナリア様は僕より年下でありながらもすごい優秀。
こんなことをしながらでも僕より仕事をしている気がする。
そして今日初めて会ったレンくんは一言で言うとかわいい。
女性とは違ったかわいさというかなんというか。
カナリア様が甘やかしたい気持ちも分かる。
後さっき兄さんって呼ばれた時は嬉しかった。
「隊長。そろそろ集中してください」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「そうだね。だけど次ので最後にしてもらおっか」
次の書類を見た瞬間、うつりこんだのは例の新聞だった。
僕のがなんというか悪役みたいな顔をしていた。
自分でもこの表情はできない。
「あ!いや、これは…」
「新聞でのカナリア様も綺麗ですね」
「ふえ!?う、うん。ありがとう」
ガバッと新聞を取られてしまった。
「ちょちょっとレンを悪く書いてるから見せられないかな」
「別に大丈夫ですよ。自分の悪いところは直しておきたいです」
デメリットはない方がいいっていうからね。
「けど、ダメ!」
結局見せてくれなかった。
「フォード。じゃあ私は帰るね」
それから数時間、この部屋にあった本を読んでいたらカナリア様が帰る準備をする。
「はい。関係者はどうしておきます?」
「拷問にでもかけておいて」
「分かりました。部下たちに指示しておきます」
「帰ろう?」
「うん」
フォード兄さんに頭を下げて戻る。
「別にフォードなんかに頭下げなくてもいいんだよ?立場でいったら私の夫であるレンの方が上なんだから」
「それでも一応年上だし、それにカナリア様と一緒にいない時は平民同然だから」
「いい子だな〜」
頭を撫でられてる。
「そういえば部下の人達は来てなかったね」
この数時間1度も部下の人達の出入りを見なかった。
「彼らは本当に裏で暗殺とか色々しているから、あまり負担にならないように王城への勤務は義務付けてないんだ」
ホワイト企業。
「というか私が拷問とか暗殺っていう言葉使ってるけど全然怯えないんだね」
「最初に言ってくれたのである程度理解してますよ」
暗躍者?っていうのかな。そういうのを漫画でも結構好きなタイプだったから耐性があるかもしれない。
「私が暗殺とか拷問をしたことがあると言っても?」
「それでもカナリア様が大好きなんで問題ないです!」
「そっか〜嬉しい」
部屋に戻って着替える。
クローゼットの扉を隔てているから見えないようになっている。
見るつもりなんてないけど!!!
「それじゃあ今日は遅いし寝よっか」
時刻は夜中の1時あたり。
「添い寝してあげるよ」
「え!?大丈夫ですよ!1人で寝れますよ」
「今日も私に抱きついて寝てたのに」
「あれは!なんていうかその…分かりました」
「ふふ。素直でよろしい」
「あのーカナリア様?これって添い寝なんですか?」
抱きしめられて足も絡まされて動けない。
「君を離して寝れないから」
かっこいいセリフを残してカナリア様は寝てしまった。
お休み…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます