第32話遊戯大会本番!

大会本番、いつものようにカナリア様と手を繋いで昨日準備した会場に向かっていると、

「レンくん!」

「あ!フォード兄さん!」

「久しぶりだね」

「お久しぶりです!」

「今日は僕の見習い執事が出るから見に来たんだ」

「そうだったんですか」

一応執事コースのクラスは2つあるが、ほとんどクラス替えはないのでもうひとつのクラスのことはあまり良くわかんない。


「レンと同じクラスの子だよ」

「え!?」

カナリア様が微笑んで言ってくる。


「カナリア様が微笑んでるぞ!」

「今日は気合い入れて頑張るぞ!」

えいえいおー!と少し遠くの方から聞こえてくる。


「おーい!ご主人様ー!探しましたよ?」

後ろから聞いたことのある声が…

「「え?」」

「フォード兄さん、まさか…」

「いや〜シラナカッタナ」

「レン、ご主人様を知ってるのか?」

「あ、うんカナリア様のお仕事で一緒になったことがあって」


「そうなんだ。まぁ今日は頑張ろうな!ついでにかっこいい所を見せて誰かのハートを…」

「ハイハイ。頑張ろうね」

「適当!?」


「隊長も言っておけば良かったのに」

「まさか自分の友だちが…っていうのを見てみたかったからね。実際驚いた所も可愛かったな〜♡」

「隊長がこんな風になるって…すごいなレンくんは」


フォード兄さん達は自分のスペースに戻るらしい。

「私達も向かいましょうか」

「うん」

会場である運動場は高校の運動場なんかと比べてめちゃくちゃ大きい。

だからちょっと歩かないといけない。

アメスト家は1番見える場所にあるらしい。

「あ!ディア王子!」

「レン!」

「随分早いですね」

「今日楽しみで早く来ちゃった。」

「坊っちゃまは早起きですからね」

「総執事さん、おはようございます」

「はい。おはようございます」

ウィスターさんまで来てくれるとは思わなかった。

いつも王城でも忙しいそうだったからね。

「今日はアメスト王が来れないということで代わりに私が坊っちゃまの見守り役として」

「そう。それじゃあ私達がいない時ディアをお願いね」

「はい。かしこまりました」


まだカナリア様はすることがあるみたいで準備に向かってしまった。

「いってくるね」

今日は黄色のハチマキをしている。

ちなみに僕も黄色。

抽選で「たまたま」同じになったってカナリア様は言っていたけど真相は明らかになっていない。


僕らはしばらくテントで休んでおくことにした。

「そういえばアイ様って」

「アイならあそこで準備しているよ」

ディア王子の指さす方向にいた。

「アイ様って意外とリーダー感がある人なんですね」

不敬罪レベルなことを言っているが、それくらいいつもはディア王子にベッタリだったからびっくりした。

「そうだよね。生徒会にも入っててあんなにクールに見えるのに僕たちと会う時は雰囲気が変わるよね」


もしかしたらディア王子はすごい鈍感なのかも



読んでいただきありがとうございます<(_ _)>










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る