第二編執事とお遊戯大会
第15話自己紹介ってどうやるんだっけ?
「カナリア様どうぞ」
「ありがとう」
学園に着く前あたりからカナリア様の膝から離れる時
「あ、」
「さすがにそろそろ他の生徒にも見られるといけないので」
「見られてもいいのに」
と言っていたカナリア様と別人みたいだ。
「おい、あれがカナリア様の結婚相手か?」
「カナリア様より背が低いな」
いろいろな声が聞こえてくる。
「気にしなくていいよ」
「はい。分かっているのですが…やっぱり」
「はぁ、君は私にとってどれほど大切か分かる?」
「え?」
「まぁいいわ帰ったらたっぷり教えるから」
今日もかっこいい。
「カナリア!おはよう!」
学園内に入るとカナリア様のお友達と見られる人が来た。
「それじゃあ私は行くから。1人で大丈夫?」
「カナリアは心配しすぎよ!ごめんね!私たちさっそく移動教室だから。自己紹介は今度するね」
「いってらしゃいませ」
嵐のように去っていった。
チャイムが鳴る。
「やばい!」
初日早々遅刻はやばい。
階段を登ろうと曲がった時、
「いて!」
僕と同じくらいの男の子にぶつかる。
「ご、ごめんなさい!」
「いやこっちは大丈夫。そ、それで君大丈夫?教室に行かなくていいの?」
「あ!そうだった!」
急いで向かう。
あの人どこかで見たことがあるような…?
それはともかく今は教室に向かう。
カナリア様の教室からそれほど離れてはいない。
「着いた…」
「おー来たか、それでは紹介するぞ。自己紹介して」
自己紹介…?
考えてなかった。
どうやるんだったけ?
「あ、僕はレン・アメストっていいます。楽しい学園ライフを送りたいと思っています。よろしくお願いします!」
こんな感じかな?
「じゃあ君はあの子の隣に座って」
「はい!」
周りがざわざわしている。
「よろしくね!」
「よろしく。私はナーヤ・テール。」
ナーヤさんって言うんだ。
「あなたが第二王女様と結婚した人?」
「そうですけど」
「なんでそんな人が執事コースなんかに来てるの?」
視線は全部僕の方に向かれる。
「それは…カナリア様を支えるためです!」
「お前、良い奴だな!」
僕の周りに集まりだしてカナリア様について聞かれる。
「カナリア様はかっこよくてかわいいですよ」
「「「かっこよくてかわいい?」」」
カナリア様のことを話せることが嬉しかった。
そこから授業を受けた。
歴史からマナーまでいろいろ。
帰る準備をしていると
「レン」
「カナリア様!」
「え!?第二王女が!?」
教室が騒ぎ出す。
「ちょっと来て」
「はい!」
隣には朝会った人がいた。
「ナーヤも来て!」
え?
「かしこまりました」
どういうことですか?
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