第11話急に結婚発表!?
「おはよう」
「おはようございます」
カナリア様の顔が近い。
「顔が近いですって!」
思わず離れる。
「もう私たちは夫婦になるんだからいいでしょ?」
「夫婦!?」
「だってもう他の女に目移りしないために、ちょっと順序が先になるけどいいよね?」
すごい順序が飛び越えてますけど!
「さすがに早すぎませんか?婚約発表を先にするって…」
「あーそんなのレンくん見てたら消えた。
今すぐ結婚したい。」
「で、ですけど」
急にしかも没落貴族の三男と結婚っていきなり言い出したら…
「もちろん根回しもした昨日の夜中に」
さすが王女様。仕事も早い。
「反対するやつは首を切るから」
「物理的にではないですよね?」
「さぁ?わかんない。」
「結婚って最じっくりお互いを知ってからじゃないですか?」
「もう私は君を知り尽くしたし、君も私のことを知り尽くしたから問題ないよ!」
反論できない。
「仮に結婚発表するとして、いつ結婚式をあげるのですか?」
「明日」
え?
「明日!?」
「学園にもいるよ?そういう人達」
聞いたことはある。
この国の女性の婚期は17~19と言われている。
男性は分かんない。
「僕カナリア様より年下で15歳ですよ?」
今年ギリギリ結婚できる年齢になった。
けどそれは領主になる人が代替わりをするためであって、
貴族では15歳で結婚するのは稀。
「大丈夫。過去にも何人か15歳で結婚した貴族はいるから」
本で調べたらしい。
となるともう反論できない。
「本当にいいんですか?」
「いいよ。それにいずれは結婚するんだからそれが早くなっただけと思えば。ね?」
琥珀色の目が僕を優しく見る。
「僕もカナリア様と結婚したいです。大好きですから」
と言うとカナリア様が黙る。
そして
「わ、分かったから!それじゃあちょうどみんな朝ごはん食べてると思うから」
とベッドから引っ張り出されて着替える。
さすがにカナリア様が着替えてるところは見れないので背中を向ける。
「別に見てもいいんだよ?」
「ダメです!」
「そんなに否定しなくたって…」
「いや、そういうことではなくて…あ」
弁解しようとカナリア様の方を見るとまだ着替えてた。
「ごめんなさい!」
すぐに背中を向ける。
後ろから「かわいいなぁ」「見てもいいんだよ?」
と囁かれる。
そんなこんなで着替えを済ませ
「お父様!お母様!私、レンくんと結婚します!」
「おう良かったなカナリア!」
「おめでとうカナリア」
え?驚かないの?
「あの王様、驚いたりはしないのですか?奥様も」
「驚いたりはしたけど、聞いていたからかな」
「私が昨日言っておきました」
カナリア様どこまで言ってるんだ
「ああ〜おはようカナリア」
「おはようございますアメスト王」
第一王女様と総隊長さんまでいる。
「おはよう」
「そしておめでとうレンくん」
え?
「もしかして…」
「聞いておりますぞ。これからはお兄さんと呼んでもいいですぞ?」
と腕を組む。
「言いました」
ですよね。
それからみんなで朝食を食べる。
結婚するには早いという話も出ず、
「もっと民にも早く結婚して欲しい」
とか
「だったら…」
具体案まで出てきた。
それで話は結婚式のことになり、
「隣国の王族は招待したけど、どのくらいの規模で挙げるつもりだ?」
と王様に言われた。
え?隣国の王族?
招待できるのはカナリア様しかいない
「そうですね学園の聖堂で挙げますから。後学園の生徒にも知らしめたいですから全員呼んで」
「なんというかレンくんも大変ね」
第一王女様に言われる。
姉さんと呼んでもいいらしいけどしばらくやめておく。
「そうですね」
「だって!レンくんを色目使って見てくる輩がいたら」
「はいはい。カナリアそこまでにしなさい。今日はレンくんにも頑張ってもらわないといけないから」
え?僕?
「新郎でしょ?準備とかも大変だぞ〜」
兄さんに言われる。
明日が結婚式ということは…
今日で準備!?
「楽しみだね!」
この後めちゃくちゃ忙しかった。
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