概要
・自殺をしようとしたら自称「神」に声を掛けられ、人生をやり直すアイテムを渡される3人の男女の物語。自分の寿命と引き換えに、お金を引き出す事の出来るカードを使い、それぞれが、違った価値観の反応を見せていく。
「自業自得編」は、自分の欲望の為に、「慈愛編」は自分の子供を助ける為に、「自己犠牲編」は肉親への贖罪の為に……。
さあ、あなたなら、その摩訶不思議なカードを手にしたら、どうする?どう生きる?……
バッドエンド、ハッピーエンド、各話の表題によって変わる結末。想定内であったり、どんでん返しであったりと、……。
生きる意味とは?命の大切さを問う!メッセージを含んでいます。
この物語りには、「命の尊厳」と、もう一つ「人と人との繋がり」がテーマとなっております。各話に振り撒かれた
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!異世界が舞台では出せない生々しさ
ファンタジーにも様々な種類や系統があり、最も大雑把な枠組みで仕分けるとしたら「異世界ファンタジー」か「現代ファンタジー」か、となるかと思います。
主流なのは圧倒的に異世界ですが、本作は舞台が現代だからこそ最大限の魅力が出る作品だと感じました。
異世界モノでこの密度は、恐らく不可能です。
まず、登場人物たちの運命がどこかで微かに交わり、すれ違い、噛み合っていく群像劇として、非常に完成度が高いです。
人生が狂っていく生々しさ、そこから希望あるいは絶望を手にする過程、その全てが、実際に起こり得ることだと想像できてしまうものでした。
そこへ「寿命をお金に換えるカード」というファンタジー要素が綺麗に…続きを読む - ★★★ Excellent!!!命と金を天秤にかけて
命は大事。
でも命を維持するにはやはりお金が必要。
現代ではこの二つの天秤が特に重要な要素になってます。
この物語で描かれるのはそんな命題をテーマにした三つのストーリー。
神様から与えられた、寿命を換金できるカードを手にした、三人の主人公。
誰もが死を目前にリスタートをきれるチャンスをもらいます。
この三人の主人公たち、それぞれがひどい過去を背負っています、それこそ自分の命をあきらめてしまうほどの。
チャンスを与えられた彼らが、そのカードを手にどのような生き方を、お金の使い方をするのか。
ここに人間の業というものが現れてきます。
共感するのか、失望するのか、感動するのか、物語を読んでいく…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この物語は「命の尊厳」の教科書と言っても過言ではありません!
ここに自由にお金を引き出す事ができる一枚の不思議なカードがあります。
その代価は、自分自身の寿命です。
あなただったらどうしますか?
この物語は、生きていくことに疲れ死を選ぼうとした三人の人生が描かれています。
それぞれが人生をやり直すチャンスをもらったのですが、そのカードで得たお金の使い道は人それぞれ。
三人の決意と行動とは?
最後まで目が離せず、読み終わった後は、「どう生きるか?」ということを深く考えさせられ大切なことを教わった気がします。
そこに織り交ぜられた人間関係の繋がりにも感動があります。
この物語を通して作者が伝えたかったことは何か?
そのメッセージをあなた自身で感じて下さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人命は金額に換算できるのか。神の前で、人々の「命の値段」が試される!
人生をもがき苦しみながら生きていく、三人の男女。
彼らの前に現れた神・ゼルが渡した「ソウル・カード」とは、まさに彼らの命を金額に変えるカードだった!
神が登場するファンタジーではありますが、根本はあくまでも根の深い人間ドラマ。
三人の事情は異なっていて、それぞれが泥臭く息切れしそうな日々にもがきながら、懸命に、命を削りながら生きています。
その命が、お金に変わるとしたら?
いつどこで、なんのために、いくらのお金に変えるのでしょうか?
お金に関わる大きな不幸を抱えた三人の行動とは、決意とは。
そして、カードがもたらす三様の結末とは。
最後の一行まで目が離せない、見事な人間ドラマが繰り広げら…続きを読む