人命は金額に換算できるのか。神の前で、人々の「命の値段」が試される!

人生をもがき苦しみながら生きていく、三人の男女。
彼らの前に現れた神・ゼルが渡した「ソウル・カード」とは、まさに彼らの命を金額に変えるカードだった!

神が登場するファンタジーではありますが、根本はあくまでも根の深い人間ドラマ。
三人の事情は異なっていて、それぞれが泥臭く息切れしそうな日々にもがきながら、懸命に、命を削りながら生きています。
その命が、お金に変わるとしたら?
いつどこで、なんのために、いくらのお金に変えるのでしょうか?

お金に関わる大きな不幸を抱えた三人の行動とは、決意とは。
そして、カードがもたらす三様の結末とは。
最後の一行まで目が離せない、見事な人間ドラマが繰り広げられます。
命の価値について、深く、深く考えさせてくれます。

小説としてももちろん読み応え十分ですが、ドラマや映画が取り上げそうなテーマでもあります。ぜひドラマ化・映画化してほしいです!

その他のおすすめレビュー

黒須友香さんの他のおすすめレビュー1,076