せめて楽しく生きさせてくれないか?
茅野誠が4年前に転移した異世界から再び転移したのは、ダンジョンがある地球の平行世界だった。そこで出会った少女――神奈木那月によると、ここは魔物が徘徊し遺物が眠る『鏡界迷宮』の中らしい。
「――私を、守って頂けませんか? 私に差し出せるものなんて身体くらいしかありませんが……それでも、どうか。お願いします……っ」
厄介ごとの予感を感じながらも、誠は那月と協力して『鏡界迷宮』を脱出する。
いくあてのない誠は那月の家に転がり込み、そこで彼女が抱える事情を知る。
那月の両親には違法な魔術実験の容疑がかかっていて、彼女は無罪を晴らそうしていたのだ。
「どうせ私がいたら迷惑だ……とか考えてるんだろ?」
「どうせって、つまらないことのように言わないで下さい!」
誠は自分が楽しく楽に生きるために、那月を受け入れてパーティを組み、一緒にダンジョン探索をするようになる。
だが、異世界で四年間も過ごし、過酷な環境で生き残るために鍛えていた誠は無自覚に無双してしまう。
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完結済です。