8-6 あなたのせいで我が侭になったからへの応援コメント
今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。
特に印象に残ったのは、慕さんが鳥に『クロトリさん』と名前をつけたことです。
慕さんはとっさにつけたということですけれど、フィアーワンダーランドの生き物に名前をつけるということが、慕さんがフィアーワンダーランドでこれから生きていくことを象徴しているように思えたからです。
いつかフィアーワンダーランドから自分の世界に帰ってしまうのであれば、名前をつけても呼ぶ機会はなくなってしまいますが、
慕さんにとっては、フィアーワンダーランドはもう、『戻ってくる場所』であって、戻ってきた今はもう、日常の場所です。
これから慕さんは、この世界で何度も『クロトリさん』と呼ぶ機会があるのだろうなと思える印象的なシーンでした。
また、クロトリさんと呼ばれた鳥達が、「なんだ? なんだ、シタウ」と返事をしているところも微笑ましくて好きです。
8-4でクロトリさん達が慕さんを運んでいた場面では、一体どんな話の流れがあって、慕さんを運ぶことになったのだろうと思っていましたが、このようなやりとりがあったのだと思うと、とても微笑ましい気持ちになりました。
慕さんとしては、自分が森のどこにいるか知りたいだけだったのに、フィデリオさんのところまで運ぼうとしてくれたのは、クロトリさんなりのサービスだったのかなとか、名前をつけてもらえて嬉しかったのかな、とか……
次回はいよいよ最終回ですね。
大切に読ませていただきたいと思います。ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
あの鳥たちに名前をつけるかどうかは、ちょっと悩んでいたところでもありました。
もう最終話で話を畳みにかかっているのに、新しく名前をつけるのもあまり意味がないかなぁ……と最後の最後まで考えていたところです。
ですが、慕はフィアーワンダーランドを自らの意思で選び、今後はここを自分の帰る場所だと定めました。
なので、その意味を込めて名前をつけようという決断があったため、Bisnonさんのコメントが本当に嬉しかったです。
おっしゃるとおり、慕を運んでくれたのはクロトリたちからのサービスです。
これまで彼らにクロトリという名前を与える人はいなかったため、彼らなりのお礼の意味もあったりします。
本作品も、残すところあと一話となりました。
慕とフィデリオがどうなるのか、二人はどうするのか、最後までお楽しみいただけたら幸いです。
8-5 あなたのせいで我が侭になったからへの応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
特に印象に残ったのは、一番最後の部分。
『軽く身だしなみを整えて』というところに、慕さんのフィデリオさんへの恋心が現れていてとても好きです。
フィアーワンダーランドに戻ってはきたものの、いま自分が森の中のどこにいるかもわからない状態で、不安な気持ち、怖い気持ちがあっても、それを抑え込んで行動に移せる『強さ』が今の慕さんにはあって……
その強さの源になっているのは、フィデリオさんの恋心なのだということが
はっきりと感じられるすてきなシーンでした。
自分を客観的に見ることのできる余裕が心にないと、身だしなみを整えることってできないと思いますが、その余裕を生み出しているのも、やっぱりフィデリオさんへの想いなのだろうな……と感じられて。
その直前の「全ては今の状況をなんとか切り抜けて、あの人と再会するために」という心の中の一言にも、慕さんの強く、そして前向きな決意が溢れていて、読んでいて胸が熱くなりました。
また、
「こういうとき、いつもフィデリオさんが助けに来てくれたからなぁ……」
と慕さんがつぶやいたところもとても好きです。
慕さんが思い返していたとおり、これまではフィデリオさんが助けに来てくれていたであろう場面で、今回は慕さん一人でなんとかしなければならない。
マルティエさんに襲われたときにも、フィデリオさんの魔力を使ってなんとかすることができましたが、今回はそれもない。
(この、段階的にフィデリオさんの庇護から離れていく様子が描かれているのが、とても巧みに描かれてらっしゃるなあ……と読み返しながら感動しておりました)
でも、慕さんには草葉の柔らかさを楽しむ余裕さえあって……なんて頼もしいんだろう、(人を想う気持ちは)なんてひとを強くするのだろうと思えて、大好きな場面です。
次回もとても楽しみです。
ほんとうにありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
この時点で、慕が強くあれるのはフィデリオに会いたいという想いです。
なので、はじめてフィアーワンダーランドに来た頃よりも強く、自分の両足でしっかりと立っているように見えたらいいな……と思いながら執筆しておりました。
けれど、今までずっとフィデリオに助けられていたという面もあるので、彼の庇護下から離れつつもちょっと頼りにしたくなってしまう心理も表現したくてあの台詞を入れたというのもあったりします。
今回も励みになるコメントを本当にありがとうございました。
とても楽しみながら読んでいただけているのだとわかり、大変力になっております。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
8-4 あなたのせいで我が侭になったからへの応援コメント
今回のお話もずっとワクワクしながら読ませていただきました。
特に印象に残ったのは、やはり慕さんが現れた……いえ、帰ってきた場面です。
慕さんがフィアーワンダーランドに帰ってくるだろうということはわかっていても、どのようにフィデリオさんの前に現れるのか……
色々と想像していましたが、まさか烏達に運ばれ、空から落とされる形で戻ってくるとは……!
まったく想像していなかった登場方法に、驚きと喜びで胸がいっぱいになりました。
一話ではフィアーワンダーランドにやってくるなり、烏に襲われていたところをフィデリオさんが助けてくれて、
今回のお話では、烏に落とされたところをフィデリオさんが助けてくれた。
どちらも、フィデリオさんに窮地を救われる形になっていますが、一話では炎の魔法で烏を追い払う形で出会っていたのに対して、今回はフィデリオさんがしっかりと自分の手を伸ばして慕さんを受け止めていて……
慕さんの名前を呼ぶフィデリオさんの叫びに、フィデリオさんがどれほど慕さんに会いたかったのかが込められているようで、心から感動しました。
(短い言葉に、言葉にならない想いを滲ませるもなか様の技術がほんとうにすごい……)
また、一話では慕さんの視点だったのに対して、今回のお話ではフィデリオさんの視点であるところも、『訪れる』のと、『迎える』ので対比になっているところもとてもすきです。
様々な対比が、二人の過ごしてきた時間と変化を感じさせてくれて、とても感慨深い気持ちになりました。
ついに再会した二人がどうなるのか……次回も楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
ここのシーンは、フィデリオが慕を受け止めるというイメージが最初にわき、そのまま採用した形になります。
はじめてフィアーワンダーランドに来たときも、そして再びここへ来たときも、どちらもフィデリオに助けられました。
ですが、訪れると迎えるで密かに対比が出るようにしていたので気付いていただけて嬉しい気持ちでいっぱいになっています。
また続きも、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
ありがとうございました。
8-3 あなたのせいで我が侭になったからへの応援コメント
今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。
慕さんを送った後のフィデリオさんがどうなっているのかは、自分なりに想像していたつもりですが、
今回のお話で実際にその様子を読ませていただくと、慕さんのことを思い続けるフィデリオさんの姿が痛々しくて、切なくて……けれど、もなか様の繊細な心理描写、状況描写に、食い入るように読んでおりました。
慕さんのいない部屋を片付けてしまうこともできず、かといって、ただそのままにしておくこともできず……未練だとわかっていながらも丁寧に掃除をするフィデリオさんの様子が、読むほどに苦しく、そしてほんとうに美しくて、大好きなシーンです。
(理解と納得とは別の感情なんだということが感じられて……)
また、キッチンに慕さんが置いた鉢植えをフィデリオさんが見るシーンや、ティータイムの準備を二人分してしまいそうになっているところも、とても印象的です。
家はフィデリオさんのものですが、慕さんが屋敷で暮らしている間に、部屋だけでなく、屋敷のあちこちに慕さんがいた思い出が残っていて、『フィデリオさんの家』ではあるけれど、もう、ここは二人の家なんだなあ……と思えて、鉢植えを置いたり、キッチンにいる慕さんの姿が見えるようでした。
鳥が知らせてきた『良いもの』をフィデリオさんが見たときのシーンを見ることができるのがほんとうに楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
前回が元の世界に戻った慕の様子と旅立ちだったので、今回のお話は慕と別れたあとのフィデリオにスポットを当てました。
慕を返すと一方的に決めたのはフィデリオですが、彼の中にある慕という少女への思いは大きなものです。
なので、自分でも未練がましいと思いながらも慕の部屋を残しておいていますし、ふとしたときに慕がいた生活を思い出してしまっています。
なんとか切なさを今の私の技術で表現できないかと思って執筆していたため、本当にBisnonさんの感想が嬉しいです。
このお話も残り4話ですが、最後までお楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
8-2 あなたのせいで我が侭になったからへの応援コメント
今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。
お話の最後で、慕さんは自分の意志で自分の世界を旅立ちましたが、その様子がほんとうに凛々しく、格好良かったです。
得認証敵なのが、異世界への入り口に入る前に両親へメールを送っている場面で、慕さんの確固たる意志を表しているように見えて、とても印象的でした。
一旦『入り口』から視線を外して、両親へメールを送るという場面が挟み込まれていることで、
慕さんの行動が、もちろん強い勢いや衝動はあるけれど、決してそれだけではなく、良い意味で落ち着いて自分の行動を把握できているのかもしれない……と思えて、慕さんの覚悟の強さに感動しました。
意識もしっかりせず、流されるままだったあの日とは違って、フィデリオさんに会いたいという確固たる決意がある……
(フィアーワンダーランドに絶対行けるという保証はないけれど、それでも、という……)
あらためて第一話を読み返して、慕さんの成長を振り返りたくなる(そして、成長できたのはフィデリオさんと出会えたからで……)、ほんとうにすばらしいシーンだと思います。
次回もほんとうに楽しみです。ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
この章では、最終章ということもあり、慕がフィアーワンダーランドに迷い込んでくる前と帰ってきた後で違いが出るように作っています。
はじめて迷い込んだときは受動的に、けれど今回は能動的に。
一話と最終話で慕がどう変化したかお楽しみいただけたのなら、私も嬉しいです。
この話の他にも、最終章では慕が初期と比べてどう変わったのかを楽しんでもらいたいと思った描写が散りばめてあります。
慕がどのような少女になったか、初期との違いも楽しんでいただけたら幸いです。
今回も本当に励みになるコメント、ありがとうございます。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
8-1 あなたのせいで我が侭になったからへの応援コメント
最終話の第一章も、ドキドキしながら読ませていただきました。
フィアーワンダーランドに対して何の思い入れもなければ、自分の世界に戻ってきてここまで居心地の悪さを覚えることはなかったのだろうと想います。
チェシーレさんやマルティエさん、エリュティアさん達との交流の思い出や、何より、フィデリオさんへの想いがあるから、慕さんの心がフィアーワンダーランドに残ってしまっていて。
だからこその息苦しさなのだということが、読んでいるこちらにも伝わってきました。
また、慕さんが男子生徒に告白されたという場面は驚きましたが、同時に納得もありました。
異世界で1年を過ごした慕さんは、ふつうではできない経験、ふつうではできない恋をしたわけで、その経験が、慕さんを1年前よりもずっと魅力的にしたのでしょうから……
そして、告白されても、想いがフィアーワンダーランドに、フィデリオさんのところにあるのに、他の人の手を取るわけにはいかないという慕さんが、ほんとうに真摯で、健気で……切ないですけれど、ますます好きになりました。
次回もほんとうに楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
今回も嬉しいコメント、本当にありがとうございます。
Bisnonさんのおっしゃるとおり、慕が息苦しさを感じるのは心がまだフィアーワンダーランドに残ってしまっているからというのがあります。
まだフィデリオへの想いを捨てることができず、また、慕自身も捨てることができないからこその息苦しさでした。
男子生徒からの告白も、恋をした人は美しくなるという言葉をどこかで耳にしたのを思い出しての描写でした。
いつも励みになる感想を本当にありがとうございます。
また次回も、お時間のあるときにお楽しみいただけたら幸いです。
7-5 淡く育った想いを差し出してへの応援コメント
今回のお話も、手に汗握りつつ読ませていただきました。
特に印象に残ったのは……やはり慕さんが元の世界に送り返されるところです。
元の世界への扉となる光が出てきたことで、慕さんがこのタイミングで帰ることになるのか、それともここでは帰らないのかが気になっていました。
そして、最後まで読み進めて……良い意味の衝撃で震えました。
想像していなかった衝撃的な展開で……
慕さんの気持ちを聞いたフィデリオさんがどうするのかということも、とても気になることのひとつだったのですが、
フィデリオさんからの慕さんへの告白の言葉、文字にすれば短いですが、そこに込められている重さや、切実さが、読んでいて痛いほどに伝わってきました。
その一言の告白の前に語られた、フィデリオさんに恋心を食べられてしまった女性の話が、とても詳細で……写真や、店主さんの話や……全てがつながる感覚があり、目に浮かぶようでした。
そして、その詳細な語り口が、フィデリオさんが、慕さんに告白し、元の世界に送り返すまでの覚悟を決めるまでの時間であるかのようにも思えて、フィデリオさんの告白が、なおさら重く、大切なものに感じられた気がしました。
最後の慕さんの叫びと、フィデリオさんの静かなつぶやきの対比が、とても切なくて、美しくて……ほんとうにきれいで、感動です。
次回もとても楽しみです、ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
慕がここで元の世界に帰るというのは、最初に予定していました。
ですが、ここで本当に帰していいのだろうか、面白くなるだろうか……とかなりギリギリまで悩んでいました。
切ない描写はあまり経験がなく、ずっと自信がないシーンでもありましたが、この展開にしてよかったなと今ではそう思っています。
本当に、いつも励みと自信になる感想、心から感謝いたします。
慕がどうするのか、フィデリオとはどうなるのか、最後までお楽しみいただけたら幸いです。
今回も本当にありがとうございました。
7-4 淡く育った想いを差し出してへの応援コメント
今回のお話もほんとうに楽しかったです。
フィデリオさんの真の姿にまず驚かされました。
龍のような、獣のような、大きな姿。
これまでのお話に出てきたフィデリオさん以外の心喰族にも、それぞれの『本来の姿』があるのでしょうし、
様々な理由があるのでしょうけれど、本来の姿を持ちながら、人間のような姿をしている彼らが愛おしく感じられます。
そして、それを『綺麗』と言った慕さんの姿も美しくて、ほんとうに印象に残っています。
慕さんが好きなのは、フィデリオさんの、ほんとうに『全部』なのだということが感じられて……
ともすれば、慕さんの毅然とした態度、想いを隠さない態度に少しフィデリオさんが押されているようにも感じられて、
慕さん自身が言っているように、フィアーワンダーランドで成長した慕さんが……とてもまぶしく感じられました。
慕さんの、フィデリオさんへの告白。
ほんとうにシンプルな告白だけれど、そこにどれだけの想いが込められているかが、フィデリオさん伝わっているのはもちろん、読み手にもしっかりと伝わりました。
(告白の背後に見える、慕さんの成長と、積み重ねた想いを、丁寧に描いてくださったもなか様に心から感謝しております)
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
フィデリオの真の姿はどのようなものにするか、かなり悩みました。
もちろん他の心喰族たちにも本来の姿があり、さまざまな理由から人の姿をとっています。
それを知ったうえで、フィデリオの本来の姿と慕が普段見ていた彼の姿は大きく異なることも知ったうえで、慕はフィデリオへ想いを告げることを選びました。
その選択から慕の成長を感じ取っていただき、私も嬉しくなっています。
また、慕が言葉に詰め込んだ想いも無事に伝わったとのことで、ほっとしています。
この物語もだいぶ終わりが近づいていますが、最後まで楽しんでいただけたら幸いです。
こちらこそ、ありがとうございました。
7-3 淡く育った想いを差し出してへの応援コメント
今回のお話も、とても楽しく読ませていただきました。
読んでいてとても印象的だったのは、やはりフィデリオさんの登場シーンです。
前回のお話の最後で、フィデリオさんが来てくださったのだとは思っていましたが、まさか姿を変えて現れるとは思いませんでした。
普段の飄々としてどこか余裕があり、美しいフィデリオさんとは違う、獣のような唸り声をあげる、本人いわく「醜い姿」。
その姿が、慕さんにだけでなく、読み手にも明かされないことで、慕さんの感じていた気持ちが読み手にも伝わってきました。
慕さんの気持ちにもなれますし、慕さんの見ている視界も共有できるというか……目の前に青い炎が広がって、背後からはフィデリオさんの声がして、という……
この、もどかしさとそれ以上のワクワクが感じられる演出がほんとうに好きです。
また、以前も感じたのですが、慕さんの恋心を喰らおうとしたひとであるのに、マルティエさんの立ち去り方が爽やかで、魅力的です。
目的を達成できる可能性があるまでは全力で行動するけれど、それが無理だとわかったら、素直に負けを認めてその場を退く、というか……
フィデリオさんも、同族というだけでなく、マルティエさんのそのカラッとしたところを嫌いではないのだろうな、なんて思ったりして。
慕さんという存在によって、二人の心喰族の関係がよりはっきりわかる……そう感じられる
次回もほんとうに楽しみです。ありがとうございました。
作者からの返信
お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
今回も大変嬉しいコメントをありがとうございます。
フィデリオが人の姿ではなく、もう一つの姿で現れたのは、それだけ彼の中で余裕がなかったということでもあります。
マルティエもフィデリオと付き合いが長いからこそ、引き際を見誤らない……という経験があったりします。
演出もどうするか考えて悩んだ末のものなので、ワクワクが感じられるというお言葉、本当にありがとうございます。
物語が全体的に慕の視点で進んでいるので、ならここは慕の目線にしてみようと思い……このような形になりました。
わかりにくいかなという不安もありましたが、この演出方法にしてよかったかもなと感じています。
今回も本当に励みになる、嬉しいお言葉をありがとうございました。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
7-2 淡く育った想いを差し出してへの応援コメント
今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。
特に印象的だったのは、マルティエさんの、フィデリオさんに対する心情です。
マルティエさんがフィデリオさんに勝ちたいというのは、以前にもマルティエさんから話されていましたが、
「俺は前の、俺たちらしいフィデリオのほうが気に入っていた。あいつをそこまで変えたのがお前なのかと思うと、少し腹立たしい」
という言葉に、ただフィデリオさんに勝ちたいというわけではない、もっと複雑な感情が読み取れるような気がして、慕さんを追い詰めている存在ではあるのですが、マルティエさんのことがもっと好きになりました。
マルティエさんの言う「俺たちらしい」というのは、心喰族らしいということであり、昔のフィデリオさんはマルティエさんに似た荒々しいところがあったのかな……などと考えたりもできたりもして、一言でキャラクターと物語によりいっそうの深みを与えることのできるもなか様のキャラクター造形にとても感動しました。
また、枝を構えてマルティエさんに向かい合う慕さんも好きです。
木の枝を構えたのは、木の枝で打ち合おうというわけではなく、諦めていないという意志の現れなのかなと思いました。
そんな慕さんを頼もしく思いつつ、最後に現れた人影……とても気になるところで終わっていて、次回がほんとうに楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
マルティエがフィデリオに向ける思いは、見方によっては身勝手なものというのがずっとありました。
なので、マルティエは乱暴で身勝手な印象が強くなるかなと書いているときは思っていました。
あんまり好かれないキャラクターになるだろうなーと思っていたので、彼が己の身勝手さを出したシーンでマルティエをもっと好きになったと言っていただけて本当に嬉しいです。
また、同時に慕の成長も描きたいと思っていたため、そこにも注目してくれて感謝の気持ちでいっぱいです。
今回も励みになるお言葉をありがとうございました。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
編集済
7-1 淡く育った想いを差し出してへの応援コメント
第7話の第一章もドキドキしながら楽しく読ませていただきました。
前話の最後で慕さんが魔法を使って、慕さんとマルティエさんがあの後どうなったのだろう……という気持ちと同じくらい、フィデリオさん側では何が起きていたのか気になっていたので、
今回のお話でフィデリオさん側の場面を描いていただけているのがうれしく……また、エリュティアさんが再登場してくれたことも更にうれしい驚きでした。
マルティエさんに「お前が接してた奴のほとんどが人の姿に化けた心喰族だよ」と言われた慕さんがエリュティアさんのことを思い浮かべたときから、再登場してくれたらうれしいな……と思っていたのですが、こうしてフィデリオさん側で再びエリュティアさんを見ることができて、とても幸せです。
また、エリュティアさんがフィデリオさんが問いかけているシーンもすきです。
マルティエさんのように慕さんの恋心を狙っているわけでもなく、チェシーレさんのように『同族』が困惑するところを楽しみにしているわけでもない……
ある意味で距離があるエリュティアさんだからこそ、第4話で慕さんに「デートの一つにでも誘ってみなさいな」と言ってくれたり、今回はフィデリオさんに「自分の中で答えを出しておきなさい」と伝えてくれたりといった、良い意味での客観的な助言をすることができるのかな……と思ったりしましたし、エリュティアさんのことがますます好きになりました。
(赤いヒールを鳴らしながら歩いてくるシーンも、表現がとても華やかで、エリュティアさんの鮮烈な印象が強くなって大好きです)
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました!
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
チェシーレと同じく、エリュティアも二人の背中を押す役割を持っている面もありました。
なので、ここでフィデリオの背中を押してもらうと考え、ここでエリュティアにもう一度登場してもらいました。
エリュティアの様子や言葉を描写するときは、気が強く、凛とした女王らしい女性というイメージをずっとしていたので、鮮烈な印象が強まったという言葉が本当に嬉しいです。
こちらこそ、今回も本当にありがとうございました。
また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
6-7 抱えた想いを手放さないへの応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
全編に渡って慕さんの想いと覚悟の強さが描かれている気がして、読んでいてずっと慕さんの言動に感激していました。
マルティエさんに追い詰められながらも、恋心を手放さなければならないのであれば、フィデリオさんの糧になってほしいという毅然とした態度に、
最初に出会って『対価は支払えるようになったらもらう』と言われたあのときから、慕さんはフィデリオさんのこの言葉を忘れたことはなかったんだろうな、ずっと、この言葉のことを考えていたんだろうなと思えて、胸が熱くなりました。
そして、最後に展開された、慕さんの……フィデリオさんの魔力を借りた魔法。
そうか、この方法が!という驚きと、そのことを思い出せる慕さんの機転、そして、離れていても二人は繋がっているんだということが感じられて、とても好きなシーンです。
今回が初めての魔法使用であれば、もしかしたら少しはためらってしまうこともあったかもしれませんが、以前に一度、慕さんはこの魔法を自分で使っていて……そういうところもしっかりと伏線として働いていて……ほんとうにすばらしい構成です……
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
マルティエが持ちかけた取引は、ある意味慕がフィデリオへの『想い』を確かめるものでもありました。
自分にあるのが恋心なのか依存心なのか、見分けるまでに慕は時間がかかります。
しかしその分、これは恋心だと判断すると、それだけ想いも覚悟も強くなるのが湖心慕という女の子なのです。
魔法を使うという判断をするところも含めて、ここはとにかくフィデリオへの想いの強さや慕の成長を表現したかったところでした。
いつも励みになる嬉しい感想を本当にありがとうございます。
また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
6-6 抱えた想いを手放さないへの応援コメント
今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。
マルティエさんも、この場にはいないエリュティさんも心喰族であったことも非常に驚きました。
チェシーレさんは『困惑』の感情を好む心蝕族でしたから、同じ心蝕族の中でもこのも感情が違うということはわかっていたのですが、
その情報があったからこそ、マルティエさんとフィデリオさんと同じく恋心の感情を好むとわかったときにとても驚いたのと同時に、
マルティエさんが他でもない慕さんを『狙う』理由に納得できて……これまでももちろん楽しかったのですが、読んでいて噛み合う感じがとても心地よかったです。
そして、同じはと言いましたが、マルティエさんが喰らう感情が、フィデリオさんと全く同じ、というわけでないところがほんとうに巧みだ……と感動しました。
同じ恋心を好むのであっても、特定の相手への恋心のみを喰らうマルティエさんと、恋心全てを喰らうフィデリオさんの違いが、二人の心喰族の在り方の違いを表しているようで、とても印象的でした。
(相手の恋心全てを食らうという、フィデリオさんのある意味傲慢なところが、けれど、相手の全てを自分のものにしたいという気持ちの現れのような……)
次回もとても楽しみです。
ほんとうにありがとうございました。
作者からの返信
お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
これまで出会ってきた慕の周辺の人物を心喰族にするかどうかはとても悩みました。
特にエリュティアは人間でもいいんじゃないか……と思ったんですが、いやでも心喰族の周囲には自然と同じ種族が集まりそうだし人間は捕食対象だしなと思い、このようになったという裏話があります。
また、マルティエがフィデリオに何故ちょっかいをかけるのかの理由も、ここで説明という形になりました。
マルティエが慕にもあれこれちょっかいをかけていたのは、この瞬間のためでした。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
今回もありがとうございました。
6-5 抱えた想いを手放さないへの応援コメント
今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。
マルティエさんが見せたいものが迷夢蝶であったときは、慕さんのことを気遣って教えてくれたのかなと思いながら読み進めていたのですが、
でも、それならばフィデリオさんがいないことを確認して慕さんを連れていく必要もないし……と、慕さんと一緒に読み手の私も緊張していたところで、マルティエさんから告げられるフィデリオさんの種族。
フィデリオさんが心喰族であることを、慕さんは、いつ、誰から知らされるのだろう……というのは、慕さんの恋心の行方や、慕さんが元の世界に戻れるのかどうかということとあわせて、ずっと気になっていることのひとつでした。
マルティエさんから知らされる可能性もあるとは思っていたのですが、実際にその場面を読ませていただいているときは、事前のそう言った予想など吹き飛んでしまう緊張感と楽しさがあって……
もなか様の描写の繊細さや、言葉運びの巧みさにあっという間に引き込まれているのを感じました。
また、マルティエさんが心喰族であることを慕さんに話したときの言い方も、とても印象に残りました。
『お前を騙してる』という言い方には、フィデリオさんへの不信感か、慕さんへの心配する気持ちか……そのどちらかがないと出てこない表現だと思うのですが、その真意は……というところでお話が区切られていて、次回を読むのが楽しみでなりません。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
慕がフィデリオの正体、もとい種族を知る瞬間は、やはり後々にしたいとずっと思っていました。
彼の役割や目的からも慕に真実を告げるのは彼が一番だと思って、このシーンでマルティエの口から真実を告げてもらいました。
このシーンは重要なところであり、不思議な緊張感を出したいと思いながら描写をしていたため、緊張感と楽しさがあるという感想がとても嬉しいです。
こちらこそ、いつも本当にありがとうございます。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
6-4 抱えた想いを手放さないへの応援コメント
前回のお話の衝撃的なラストから、今回はそれ以上に驚かせていただきました。
まさか、このタイミングでマルティエさんがいらっしゃるとは。
マルティエさんは以前に登場した際も、最初は慕さんや読み手に警戒心を与えるような存在でした。
ただ、その後、読み進めていく中で、やや慕さんのこと乱暴に扱うことはあっても悪い人ではない、力強く、野性味にあふれるとても魅力的なキャラクターになっていきました。
ですから、今回のお話でマルティエさんが再登場してくれて、とてもうれしいのですが、
今回のお話でほんとうに感激し、唸らされたのは、『前回のラスト』、そして『今の章のタイトル』が十分に意識された上でのマルティエさんの登場……ということなんですよね。
マルティエさんが何か考え込むような表情を見せており、フィデリオさんがそばにいないことを確認した上で、慕さんを誘うという行動……
以前のように、ゆくゆくは優しい姿を見せてくれるに違いない……と思いつつも、『もしかすると』という考えを捨てきれないのですよね。
この絶妙なバランスが、とてもとてもすばらしくて……また、森の中に作られた町を見て回る慕さんの描写が読んでいて心地よくて、目に浮かぶようで……何度も読み返しておりました。
次回がとても楽しみです!
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
これまで登場してきたキャラクターの中で、マルティエは慕やフィデリオに深く関わってくる重要な役割を持った人でもあります。
なので、最終話が近づいた段階でマルティエを登場させようというのは前々から決めていました。
彼は彼で、何らかの目的を持って動いているので……どのような目的でマルティエが慕と接触してきたのか考えながらお楽しみいただけたら嬉しいです。
物語は、ここからどんどん終わりへ向けて走っていきます。
どうか最後までお付き合いいただけたら幸いです。
6-2 抱えた想いを手放さないへの応援コメント
今回のお話もドキドキしながら、とても楽しく読ませていただきました。
慕さんがフィデリオさんをデートに誘う場面では、読んでいて思わず笑顔になって、喜びの声を上げてしまいました。
『デートに誘う口実を作るチャンスかもしれない』と、少し前からドキドキ感を高めていただいてからの、デートしてくださいね、という慕さんの一言……
もなか様の盛り上げ方がほんとうに巧みというか、読み手の気持ちを良い意味で操っていただけている気がします。
その後のフィデリオさんの返事もうれしそうなものでしたし、どんなにすてきなデートになるのかなと思いつつ、二人が手を離す描写があって……
読み手としても、それは残念だけれどしかたないことだな……と思っていたところで、最後の文章が目に飛び込んできて……!
手を離すというごく自然な動作が最後に伏線としてかかってくるところと、ここで6章のタイトルの「手放さない」も目に入ってくるところが、非常に見事で……思わず唸ってしまうほどでした。
うつくしい心理描写と、よどみない文章構成を堪能させていただき、ありがとうございました。
次回もとても楽しみです
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
お返事が遅くなってしまい、大変申し訳ありません。
エリュティアに言われていたこと、慕はもうずっと覚えていたんですよね。
なので、ついに思い切ってフィデリオにお誘いをかけた、彼女なりにとても頑張ったところでもあります。
今回の章はサブタイトルにも含まれているとおり、「手を離す」「手放さない」ことがテーマ……テーマ?になっているので、これらの動作がどう物語に関係しているのかも想像しながらお楽しみいただけたら幸いです。
いつも本当に嬉しい感想、ありがとうございます。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみください。
6-1 抱えた想いを手放さないへの応援コメント
第6話、最初の章もとても楽しかったです。
特に印象的だったのは、慕さんの心境の変化です。
『迷夢蝶に出会えないまま、時間ばかりが過ぎていったら――そんな生き方を選んでみてもいいかもしれない』というセリフから、
元の世界に帰りたくないわけじゃないけれど、その一方でフィアーワンダーランドに対する愛着も強いのだなあ……と感じられました。
慕さんが愛着を感じている『この世界』で一番大きいのはもちろんフィデリオさんなのでしょうけれど、
チェシーレさんやエリュティアさん、マルティエさん……フィアーワンダーランドで出会って関わってきたひとも含まれているのだろうなと思うと、慕さんが過ごしてきた日々の暖かさが感じられるようで大好きです。
また、『もし、帰る目処が立たなかったら、帽子の作り方を教えてくれますか?』と言われたときのフィデリオさんの表情も好きです。
単に『帰る目処が立たなかったらここにいてもいいですか?』と言うよりも具体的で……フィデリオさんと同じ職業である帽子作りを教えてほしいというところに、間接的ではありますが、『フィアーワンダーランドの中でも、特に、フィデリオさんの近くにずっといたい』……という、慕さんの健気で懸命な思いが溢れているようで……
慕さんの思いが……そして高鳴る鼓動が、このやりとりでフィデリオさんにどのように伝わっているかが、読者にははっきりとはわからないところが、すこしもどかしくて、でも想像の余地が膨らんでとても楽しいです。
(今回ももなか様の繊細な文章表現に、良い意味で唸らせていただいております)
次回もとても楽しみです。ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
6章は終わりに向けて動き出す章というのもありますが、時間軸的には慕がフィアーワンダーランドに来てから結構な時間が経っている章でもあります。
なので、慕もこの世界に愛着がわいており、故郷に帰りたいという思いだけではなくなっています。
帰る目処がたたなかったら~というのも、時間が流れる中で慕の心境に大きな変化があったのを示したかったポイントなので注目していただけて嬉しいです。
いつも本当に励みと自信になる感想、ありがとうございます。
また次回もお時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
5-7 その感情の正しい名前はへの応援コメント
今回のお話もドキドキしながら楽しく読ませていただきました。
最も印象的だったのは、やはり最後の場面です。
まさかチェシーレさんが心喰族だったとは……しかもフィデリオさんとは違い、困惑の感情を好む心喰族であったとは……ほんとうに衝撃的でした。
衝撃的ではあっても、唐突感はまったく無いのはなぜだろうと思っていたら、2-5でチェシーレさんの口から、『好む感情は個体によって違うなんていわれている』と説明があるんですよね。
そのときは伝聞口調で話していたのも、心喰族についてあまり詳しく話すことで、自分が心喰族であることを慕さんに気づかれないようにしていたのかなと思ったりして……
それに、これまでのチェシーレさんの振る舞いも、煙に巻くような表現をしたり、相手に有無を言わさず行動したり……わざと困惑させるような言動をしているんですよね。
以前の会話で出た情報が、こうして印象的な形でしっかりとした伏線として機能しているのが、ほんとうにほんとうにすごい……
読めば読むほどもなか様の文章力の美しさに感動してしまいます。
また、フィデリオさんから見る慕さんが、『最高の食事』に見えるだろう……というのと同時に、
チェシーレさんから見たフィデリオさんも、これから抱くであろう『困惑』の感情に目をつけられているという、多重構造も物語に深みを与えているようで……いたるところで感激しております。
次回のお話もとても楽しみです。
ありがとうございました!
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
そうです、自分は物知りなだけで無害な人ですという顔をしていましたがチェシーレも心喰族の一人でした。
ここは最初に出しておいた情報を回収しておこうと思っていたところでもあるのですが、これがちゃんと伏線になっていたのかわからず……。
書きながら伏線としてきちんと機能しているのか心配になっていたところでもあるので、bisnonさんのコメントを見てほっとしました。
次回の6章からは終わりに向けて物語が進んでいきます。
まだもう少しだけ続きますが、どうか終わりまでお付き合いいただけたら幸いです。
こちらこそ、今回も本当にありがとうございました。
5-6 その感情の正しい名前はへの応援コメント
今回のお話も、とても楽しかったです。
最も印象に残ったのは、やはり最後のチェシーレさんの言葉です。
慕さんが恋をしているんじゃないかと言ったチェシーレさん。
飄々とした態度で、お店に連れてきた後もお茶の準備をし始めたりして、なかなか慕さんに対して本心を見せない雰囲気のチェシーレさんの、『直球』とも言うような、最後の一言。
ここまで読んでいて、チェシーレさんがここまで直接的に、慕さんの恋心について言及するとは思っていなかったので、とても驚き、とても楽しかったです。
(今回ももなか様のほんとうにすばらしい文章力に楽しませてもらいっぱなしです)
また、その前に、レディグレイを飲んでおいしいと言った慕さんを見て、『それならよかった』と言うチェシーレさんもとても好きな場面です。
少々無理やりな手段で慕さんのことを連れてきましたが、そこまでして連れていたのは慕さんのことを心配してくれていたんだなというのが改めて感じられて……
その後の慕さんの『一人だけで抱えて帰るつもりだった』という文章から考えても、このタイミングで強引にでも慕さんを連れてきて、思っていることを話させた……話させてくれたチェシーレさんの選択に、読んでいて感謝したい気持ちでいっぱいになりましたし、
あらためて、慕さんはほんとうにすばらしいひとたちに囲まれているのだなと感動しました。
次回も読むのが今からとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
ここまでのお話でも読み取っていただけたかもしれませんが、慕は自分の気持ちに理由をつけて嘘をつくのが上手な子です。
チェシーレもそれを感じ取っていたため、一気に踏み込みました。
また、チェシーレから見た慕は幼い子のような感じなので、それもあっての行動でもあります(慕は年齢的には幼い子というわけではありませんが)
チェシーレが踏み込んだ結果、慕がどう反応するのか、楽しみにしていただけたら嬉しいです。
いつも励みになるコメント、本当に感謝しております。
また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
5-5 その感情の正しい名前はへの応援コメント
今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。
クオーレカルティの街を訪れるということは、大好きなキャラクターであるチェシーレさんがいらっしゃる街を訪れるということで……チェシーレさんの再登場がとてもうれしかったです。
慕さんのことを浮かせて体の自由を半ば奪った状態でどこに連れていくのだろう……そして連れて行った先で、何を話すのだろう……と、様々なことが気になります。
なぜこんなに気になるかと言えば、心喰族のことを、(フィデリオさんがいない場所で)慕さんに教えてくださったのがチェシーレさんだったのですよね。
再登場にあたっての構成がほんとうに巧みだ……と感激しました。
また、他の登場人物の皆さんに比べて、チェシーレさんは何を考えているのかが、あえて読み取りにくくされている気がして……そこがチェシーレさんのミステリアスな魅力をますます引き立てている気がして。
慕さんを連れていく際の手段も実にチェシーレさんらしいというか……気軽な感じで、でも有無を言わさず、という……一層好きになりました。
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました!
作者からの返信
今回もコメントありがとうございます。
チェシーレはこのお話の中でも、かなり自由に動くタイプのキャラクターなんですよね。
そしてお気づきのとおり、チェシーレは何を考えているのか読みづらいタイプというイメージで作ったキャラクターでもあります。
マルティエとはまた違った自由奔放さに加え、思考の読みづらさもある、ある意味では質の悪いキャラクター……という感じだったのでその一面がを伝えられたみたいでほっとしています。
わりと強引な手を使う子でもあるので、場合によっては不快さを与えてしまうかな……とも心配していたため、一層好きになったと言っていただけて本当に嬉しいです。
また次回もお時間があるときにでも、お楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
5-4 その感情の正しい名前はへの応援コメント
今回のお話も、とても楽しく読ませていただきました。
特に印象に残ったのは、やはり心喰族についです。
私達読者は、2-6でチェシーレさんとフィデリオさんとの会話の中で、フィデリオさんが心喰族であることを知っていますが、その場に慕さんがいなかったんですよね。
そして今も、慕さんはフィデリオさんが心喰族であることを知らないのですよね。
知らないまま、心喰族への恐怖心がどんどん大きくなっていることが、とても気になります。
いつか、慕さんがそれを知ってしまうときがくるのではないかということと、もう一点、フィデリオさんの写真に写っていた女性のこと。
慕さんが完全な形で知らないふたつの事柄が、慕さんのこのお出かけをきっかけに、ひとつに収束しようとしている気がして、怒涛の展開というか……もなか様の綴る文章に、どんどん目が離せなくなっています。
また、一方で、慕さんが選んだ布の色が緑色というのも、とても好きな場面です。
フィデリオさんのために選んだ帽子の布の色が、一般的な黒ではなく、森の木々を思わせる緑というのが、森の中に住んでいるフィデリオさんのことを思って、慕さんが真剣に考えて決めた色なのかな、と感じられて。
次回のお話も楽しみにさせていただきます。
ほんとうにありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
フィデリオが傍にいるとシャットアウトして隠せる情報でも、慕一人だけだとシャットアウトできない。
今回のお話は、そういったイメージで読者の方々は知っているけれど慕には伏せられていた情報を開示するところでもありました。
今回の情報を手にし、慕がどうするのか、想像しながら続きをお楽しみいただけたら嬉しいです。
また、慕がフィデリオのお使いで布を選んだシーンも好きなところにあげていただき、ありがとうございます。
布の色をどうするか、私も頭の中で慕の様子を思い浮かべながら書いたところなのでなんだか嬉しいです。
また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
ありがとうございました。
5-3 その感情の正しい名前はへの応援コメント
今回のお話も、とても楽しく読ませていただきました。
印象深かったのは、慕さんの心境の変化です。
時間と空間の隙間にある空間を進んでいるときの、慕さんの不安な様子が読んでいて痛いほどに伝わってきました。
ただでさえ一人での行動なのに、場合によって、出口を見つけられずに彷徨ってしまうかもしれない空間を進むことになるのだから、不安にもなるし、力も入ってしまうよね……と、すっかり感情移入していました。
(くり返し自分に言い聞かせているところなど、慕さんの感じている不安の表現がとても巧みですきです)
それでも、無事に空間を通り抜けることができたのは、フィデリオさんへの想いがそれだけ強かったからなのかもしれない……と、これまで二人が過ごしてきた時間の積み重ねを思い返して、感動しました。
また、その後、無事に到着した街を歩いている間に、少しずつ元気を取り戻し、気持ちが弾んでくるところも微笑ましくてすきですし、
「この街、こんなに楽しい雰囲気のところだったんだ」とつぶやくところも、慕さんが周りを見る心の余裕ができているということなのかな……と、とてもうれしくなった場面です。
次回もとても楽しみです。
ほんとうにありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
慕は内向的な性格をした子なので、信頼できる人の傍を離れて一人で行動するのは不安だろうな……と思っての展開でした。
未知の場所に一人で足を踏み入れる不安や、下手をしたら戻ってこれなくなる恐怖も相まって余計に力が入っていた感じでした。
フィデリオと一緒に街へ行ったときは彼と行動していたこともあり、周りを見る余裕がありませんでしたが、今度は街の雰囲気も楽しめながら歩けました。
慕と一緒に街の空気や雰囲気を楽しんでいただけたら、私も嬉しいです。
いつも励みになるコメントを本当にありがとうございます。
次回もまた、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
5-2 その感情の正しい名前はへの応援コメント
今回のお話もとても楽しかったです。
フィデリオさんが慕さんに魔力を貸す方法は、私もとても気になっていたのですが、
慕さんの手首にブレスレットを身に付けさせるという方法も、ブレスレットのバラが咲いた茨というデザインも、まったく想像しておらずとても驚きましたし……その描写の美しさに感動しました。
このブレスレットの装飾も、どうしてもこのデザインでないといけないということはきっとなくて、ほんとうはもっとシンプルな形にもできたのだろうなと思います。
でも、そこをこのような美しいデザインにしてあげるところが、フィデリオさんの美意識や、フィデリオさんの慕さんへの思いが感じられてとてもすきです。
その後も、慕さんだけであの道を通れると言ってくれたり、買うものを慕さんのセンスで選んでいいよと言ってくれたり、たくさんのお金を渡してくれたりと、フィデリオさんから慕さんへの信頼が至るところから読み取れましたし、
慕さん自身も、100%ではないにせよ、フィアーワンダーランドの一員になれた気がしたりと、読んでいて幸せいっぱいになれるお話でした。
次回もとても楽しみです。
ほんとうにありがとうございました。
作者からの返信
お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
フィデリオが慕に一時的に魔力を与えるシーンは、私もどのような描写にするか悩みました。
さまざまなパターンを考えましたが、己を美しく見せるフィデリオなら装飾品という形で与えそうだという結論に至り、ブレスレットという表現になりました。
彼らしさを失わせないようにしつつ、目的を達成するには……とあれこれ考えたため、美しいと言っていただけたのが本当に嬉しいです。
いつも励みになる感想を本当にありがとうございます。
次回もまたお時間があるときにでも、お楽しみいただけたら幸いです。
5-1 その感情の正しい名前はへの応援コメント
第5話最初のお話も、とても楽しく読ませていただきました。
フィデリオさんの庇護下にあることで、第1話ではおそろしかった三足の鳥たちに襲われず、ある程度落ち着いて会話ができるようになったところがすきです。
以前にも書かせていただいたことですが、過去を振り返るシーンが自然な形で入っているのがとてもありがたいし、前の章を読み返したくなりますね。
(そして読む度に慕さんやフィデリオさんのことがもっと好きになれます)
また、フィデリオさんが慕さんに一人でのお使いを頼んでいる場面も好きです。
おそらくフィデリオさんは慕さんを側に置いておきたいけれど、慕さんの気持ちを汲んでお使いを頼んでいるんだろうなとか、
慕さんも一人でこの世界を歩くことに不安を感じながらも、フィデリオさんの役に立ちたいからこそ『頑張ります』と言ったんだろうなと考えると、言葉でやりとりしている以上の、二人の気持ちのやりとりが感じられて、印象に残りました。
その一方で、『頑張ります』と慕さんが言ったことにショックを受けたような表情を見せたフィデリオさんのこともとても気になります。
ほんとうに巧みな『引き』で……次回を読むのが待ち遠しいです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
話数も第五話に入り、慕がフィアーワンダーランドに来てから結構な時間が経っているだろう……と考えて鳥たちへの態度にも少し変化をつけました。
時間軸を先に進ませるとき、読んでくれている方々は置いてけぼりにならないかな……といつも心配になるので、そのように言っていただけると安心します。
慕とフィデリオの心境や、気持ちのやりとりにも注目していただけたみたいで、とても嬉しく感じています。
第五話も少々長めの章になっているので、またお時間があるときにでもゆっくりお楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、ありがとうございました。
4-6 叶うならあなたを知りたいとへの応援コメント
4章最後のお話も、とても楽しく読ませていただきました。
特に好きなシーンは、慕さんの前に現れてくれたフィデリオさんが、エリュティアさんの存在に気づいていなかったところです。
あれほど協力な術士であるフィデリオさんであれば、本来ならエリュティアさんの存在に気づかないはずがないのに、声をかけられてようやくエリュティアさんの方を見る……というのが、いかにこのときのフィデリオさんが、慕さんのことしか見えていなかったか、というのが感じられて好きです。
フィデリオさんの心境を直接描くのではなくて、その行動で描いてくださっているのがとてもすてきだと思いました
また、フィデリオさんが慕さんの髪を撫でているところも大好きです。
一度ではなく、二度……最初は片手で、二回目は両手で撫で回しているところがすきです。
ふつう、頭を両手で撫でることってあまりないと思うのですが、それだけに……ふつうであればしないことをするくらい、『気にしなくていい』という気持ちを、慕さんに伝えたいのだろうなというのが感じられて……
今回に限らず、フィデリオさんが、慕さんに、ただ言葉だけを伝えるのではなく、いろいろな表情や仕草を交えて伝えようとしているところが、登場人物が『生きて』いるようで……もなか様の書かれる文章の大好きなところのひとつです。
次の章もとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
フィデリオ視点では、面倒を見ると決めていた対象が突如連れ去られたような状態でした。
なので、内心ではとても焦っているし慕を心配している……というのがあったため、とにかく慕に注意がいってた感じになっていました。
また、登場人物たちが生きているようという言葉も本当にありがとうございます。
登場人物が生き生きしているような描写をできるようになりたいとずっと思っていたので、大好きなところの一つとまでいっていただけてとても嬉しいです。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、ありがとうございました。
4-5 叶うならあなたを知りたいとへの応援コメント
今回もとても楽しく、どきどきしながら読ませていただきました。
一番好きな場面は、最後ののシーンです。
フィデリオさんが現れたとは書かれていませんが、直前のエリュティアさんの呼びかけ、そして『ずっと聞きたいと思っていた声』という文章から、きっとフィデリオさんが来てくれたのだとわかります。
そのときの慕さんの表情を想像するだけで、思わず読んでいるこちらまで涙ぐんでしまいそうになります。
室内でいくつもの光が弾けるという描写も、フィデリオさんが魔術で駆けつけてくれたんだということが感じられて大好きな場面です。
また、慕さんが、フィデリオさんともう少し一緒にいたい、フィデリオさんのことを忘れたくない、少しでも多くあのひとのことを知りたい……と語る場面もとてもすきです。
慕さんのフィデリオさんに対する強い思いが言葉になっているのだなと感じられて、慕さんがとても凛々しく見えました。
けれど、その一方で、フィデリオさんへの思いを『依存』だと言っているところがもどかしくて、
でも、それだけ慕さんの、他者に向ける好意が恋心か依存心なのか見分けがつけられないという問題は根深いものなんだなと感じられて、(心苦しくはあるのですが)とても印象的な場面です。
次回も楽しみにさせていただきますね。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
本作品は物語の基本的な視点を慕寄りにしています。
なので、慕から見てまだフィデリオの姿は見えていないからこその表現にしてみました。
傍から見ると慕は確かにフィデリオへ想いを寄せているけれど、本人はこれを依存だと思っているもどかしさも感じていただけたようで、本当に嬉しいです。
慕が今抱えている想いに対する考え方もちょっとずつ変化していくので、この先、そこもお楽しみいただけたら幸いです。
いつも励みになる感想を本当にありがとうございます。
また次回も、お時間のあるときにでもお楽しみください。
4-4 叶うならあなたを知りたいとへの応援コメント
4-4のお話も楽しく読ませていただきました。
読み始めてすぐにありがたいなと思ったのは、これまでの経緯の説明があったところです。
慕さんの口からの説明ということで、いま、慕さんが自分の状況をどのように認識しているのかがわかりました。
エリュティアさんへの説明、という場面でありながら、同時に読者へのおさらいも兼ねてくださってるのかな……と思いつつ、ありがたい気持ちでいっぱいになりました。
また、エリュティアさんが慕さんの気持ちについて踏み込んで尋ねるところもとてもすきです。
これまで慕さんが、おそらく自分自身を守るためにやってきた、取り繕うための笑顔を見せても、エリュティアさんはそれに対して「本当にそれだけ?」と尋ねました。
こういったところが、エリュティアさんが女王と呼ばれる所以なのだろうなと思い、とても感動しました。
エリュティアさんに踏み込んだ質問をされたからこそ、フィデリオさんのことをもっと知りたい、教えてほしいという慕さんの言葉につながったわけで……
ほんとうに重要な章を読むことができて、うれしいです。
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
私自身、過去に異世界トリップものを読んでいたとき、主人公の状況が一瞬わからなくなってしまうことがありました。
なので、それを防ごうと思い、エリュティアに説明という名の説明回を入れたくて、このような感じになりました。
読んでいて慕の状況を一度整理できたのなら、思い切って入れてみてよかったです。
まだ慕はあれやこれやと自分に理由をつけていますが、エリュティアに一度踏み込まれたのをきっかけに少しずつ変化していくので、どう変化するのか予想しながら見守っていただけたら嬉しいです。
こちらこそ、今回も本当にありがとうございました。
またお時間があるときにでも、続きをお楽しみいただけたら幸いです。
4-3 叶うならあなたと知りたいとへの応援コメント
今回もとても楽しかったです。
前回の登場から好きだったのですが、エリュティアさんが慕さんをかわいがってくれているところがすきです。
『女王様』と呼ばれるだけあって多少威圧的なところも、フィデリオさんを『あの子』と呼ぶところも含めて、エリュティアさんが大好きになりました。
薔薇色の長い髪をロングツインテールにして、ドレスもヒールも赤という、鮮やかで高貴なイメージが読んでいて伝わってくる思いがします。
『毛先は物語に登場するお姫様のように巻かれている』という描写が特に好きで、文字通り、毛先の部分にまで描写に手を抜かないもなか様のこだわりが感じられた気がして……ほんとうに尊敬です。
また、振り返ってみると、フィデリオさん、チェシーレさん、マルティエさん、そしてエリュティアさん……慕さんへの接し方が、それぞれ違うのだなと感じました。
別々の人物だから接し方や距離感が異なるのは、リアルに考えてみれば当然なのですが、それを文章で表されているのがすごいです……
登場人物が増えるごとに、もなか様の文章力、書き分けの力の巧みさにあらためて感激しています。
次回も楽しみにさせていただきます。
ありがとうございました!
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
エリュティアはモチーフがモチーフなのもあり、やや威圧的な面のあるキャラクターです。
人によってはちょっと苦手なタイプかもしれないな……と思っていたので、大好きになったという言葉が嬉しいです。
慕への接し方も、エリュティアの場合は「庇護」のイメージに近く、フィデリオとはまた違った雰囲気になるように意識していました。
そういった細かい点にも注目してくれて、本当に嬉しく感じています。
こちらこそ、今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。
また次のお話も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
4-2 叶うならあなたを知りたいとへの応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
特に好きなところは、マルティエさんに連れ回されているときの慕さんのテンションです。
慕さんの悲鳴やモノローグがギャグっぽい雰囲気で、マルティエさんがどれだけ無茶な動きをしているのかが伝わってくる気がして、読んでいてすごく楽しかったです。
追い回されながら、ジェットコースターのような勢いで(しかも家の中を)連れ回されたら、そりゃあこんな悲鳴も出てしまいますよね……という感じで、しみじみと微笑ましくなってしまいました。
また、エリュティアさんが用意してくれた紅茶を慕さんが口にしたところもとても好きです。
フィアーワンダーランドで一番の紅茶なのに、慕さんにとってはフィデリオさんと飲んでいる紅茶が、それよりおいしく感じられるというところ。
フィデリオさんとの時間が、慕さんの生活のいろいろなところに浸透していて、思い出そうとしなくても、自然とフィデリオさんと比べてしまうところに、慕さんからフィデリオさんの想いの強さを感じます。
こうして離れたからこそ、離れていても考えてしまうほどに強い想いんだなというのが読んでいる側にも伝わってきて、ほんとうに巧みな構成だなあ……と感動しました。
次回もたいへん楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しい感想のコメントをありがとうございます。
マルティエが慕を連れ回し、屋敷を全速力で駆け回るところは、私も書いていて楽しいところでした。
慕が大人しい性格であることやフィデリオが落ち着いた人であることもあり、マルティエの行動は悲鳴ものだろうな……と私も思います。
自然とフィデリオのことを思い出すくらいに彼のことを想っているのも伝えたくて、紅茶のシーンを入れたので好きなシーンにあげてもらえて嬉しいです。
いつも励みになるコメントを本当にありがとうございます。
また次回もお時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
4-1 叶うならあなたを知りたいとへの応援コメント
今回のお話もとても楽しかったです。
読んでいてとてもすてきで美しいなと思ったのが、情景の描写です。
マルティエさんと慕さんが歩いている場所が、整備された道から土が多い道に変わっていくところ、町並みが自然の多い景色に変わっていくところ、ゲートをくぐって街から離れていくところ……
丁寧で繊細、テンポの良い描写で、まるで実際に歩いているように楽しく読み勧めることができました。
また、その次の屋敷の描写もすきです。
鉄製の門に装飾が施されていることや、その隙間から花が見えるという描写が、『鉄製の門』という重々しい存在が、ただ重々しく無骨なだけではなく、華やかさや美しさが加わった豪華なものに感じられて、その屋敷に住んでいる『女王様』と慕さんが出会うときがますます楽しみになりました。
そして、マルティエさんが慕さんを再び担いで飛び上がる場面も大好きです。
慕さんには悪いと思うのですが、マルティエさんの豪快な(そして実は繊細な力加減が働いているであろう)行動を見られるのがうれしかったりします。
今回からの新章(4章)、続きを読むのもとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も感想コメント、ありがとうございます。
第4話のスタートもお楽しみいただけたとのことで、本当にありがとうございます。
『女王様』の屋敷は、どのようなところにあるのか思い浮かべた際に、真っ先に街から離れた場所にある豪奢な屋敷というイメージがわきました。
なので、街から移り変わって少々歩かないといけない場所にある……というのを強調したくて丁寧な描写を心がけていました。
4-1の中でちょっと頑張ったポイントなので、とても嬉しく感じています。
マルティエの豪快かつ突拍子もない行動も楽しんでいただけているみたいで、ほっとしています。
いつも丁寧なコメント、本当にありがとうございます。
また次回もお時間があるときにでも、お楽しみいただけたら幸いです。
3-5 寄せる想いに目を伏せるへの応援コメント
今回のお話も、とても楽しく読ませていただきました。
慕さんを連れ去るという、慕さんとフィデリオさんからしたら大変困ったことをしてくれたマルティエさんですが、今回のお話で一気にマルティエさんのことが好きになりました。
慕さんに落ちると危ないからじっとしていろと言ってくれたり、慕さんを連れ去ったのは外の世界を見せるためだと教えてくれたりと、周りから見ると唐突に行動しているように見られてしまうだけで、マルティエさんとしては考えがあっての行動なのかもしれない……と思えて。
また、マルティエさんのその言葉を目にする前に、フィデリオさんが「あの子は、アタシの獲物なんだから」と、慕さんへの強い執着をあらわにしている場面があったことで、フィデリオさんが人間ではなく、『人間の感情を好んで食らう心喰族』であることが強調されて、
マルティエさんの言うとおり、慕さんは自分のためにも、もっと外の世界のことを知った方がいいのかもしれない……と感じられました。
(登場人物のひとつひとつの言動に説得力があって、もなか様の書かれる文章のほんとうにすごいところだなあ……と、いつも尊敬しております)
マルティエさんの行動に感謝する思いが出てきましたし、「少し話してみたいと思うのは、そんなにも変なことか?」とつぶやく場面も、マルティエさんの素直な感情が現れているように見えて、今回の章でマルティエさんの考えや様々な表情を見ることができたのがとてもうれしかったです。
次回もたいへん楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
そして、マルティエのことも好きになっていただけたとのことで、本当にありがとうございます。
マルティエは落ち着いて考えて行動するフィデリオに比べ、突発的で突拍子もないように見える行動が目立ちつつも、bisnonさんが思ってくれたように、腹の中では彼なりに考えて行動しています。
ので、その部分もきちんと伝わったみたいで、ほっとしています。
ここから少しの間だけ、マルティエの手によって外の世界をちょっとだけ目にできるので、慕と一緒にどんな場所があるのかお楽しみいただけたら嬉しいです。
こちらこそ、いつも励みになるコメント、心から感謝しています。
また次回も、お時間があるときにでもお楽しみいただけたら幸いです。
3-4 寄せる想いに目を伏せるへの応援コメント
今回の章もとても楽しく読ませていただきました。
特に好きだったところが、マルティエさんが慕さんを連れ去ってしまったところです。
マルティエさんが突然消えて慕さんの背後に現れただけでも驚いたのですが、まさかフィデリオさんの静止が間に合わない速度で、慕さんを連れ去ってしまうとは……
フィデリオさんがとても強力な術者であることがここまで描写されてきていただけに、そのフィデリオさんを出し抜くことのできるマルティエさんも相当の実力者であるということが感じられて、慕さんのピンチの場面ではありますが、読んでいてたいへんワクワクしました。
とはいえ、フィデリオさんがマルティエさんにまったく敵わないわけでもないのだろうと思います。
マルティエさんは『他人が隠しておきたい秘密を嗅ぎつける能力』があるとのことで、もしかすると相手の精神的な隙を突くような、隠密行動に向いた能力があるのかな……などとも思えて、そうすると、正面からぶつかればフィデリオさんが有利だけれど、今回のような状況ではマルティエさんが有利だったりするのかも……という想像も膨らんできて。
フィデリオさんが出し抜かれる、という衝撃的な場面ではありますが、こういった事前の情報の出し方がとても巧みだなあ……と感激しました。
次回もひじょうに楽しみです。
ありがとうございました!
作者からの返信
今回もお読みいただき、本当にありがとうございます。
マルティエが慕を連れ去るシーンは、入れるかどうか少し悩んだところでもあります。
前の章でマルティエに対するマイナスイメージを少し入れていたので……。
なので、好きなシーンとして挙げてくれていて、ほっとしました。
フィデリオとマルティエの力関係というか、バランスの考察もしていただけたようで、本当に嬉しいです。
二人の違いはいろんなところで見せているつもり……なので、それも考察の材料にしていただけると幸いです。
毎回嬉しいコメント、大変励みになっております。
次回もまたお時間があるときにでも、ごゆっくりお楽しみください。
3-3 寄せる想いに目を伏せるへの応援コメント
今回のお話も非常に興味深くて、一気に読ませていただきました。
角度によって色を変える瞳、桃色をベースに様々な色が混じった髪……チェシーレさんとはまた違う『異世界』の感触が伝わってきて、マルティエさんの印象的なビジュアルがこちらに一気に刻まれて、とてもすきな場面です。
また、マルティエさんがいきなり慕さんの体を持ち上げたところも印象に残りました。
この行動で、マルティエさんの力強さや、(第一印象としては)乱暴なところが伝わってきて、慕さんに感情移入している読み手としては思わずムッとしてしまうのですが、
続けて読み進めていくとフィデリオさんが登場してくれて、慕さんをかばってくれて……という場面で、慕さんと、そして読み手もホッとするところまで考えての展開なんだろうなと思うと、神無月もなか様の文章構成がほんとうにすごいと感激しました。
フィデリオさんとはまったく違うタイプの、野性味あふれるワイルドな男性。
フィデリオさんの古い知り合いで、過去も色々と知っているようで、マルティエさんの口から明かされる過去も気になりますし、慕さんとマルティエさんとの関係がこれからどのように変化していくのかも楽しみです。
ありがとうございました。
とても楽しかったです。
作者からの返信
今回も嬉しいコメント、ありがとうございます。
マルティエは、フィデリオ、チェシーレと続いて友好的な異世界の住民が続いたのでここで一度違うタイプのを登場させようと思った結果、誕生したキャラクターです。
フィデリオとは対照的に、少々乱暴で何を考えているのかわからない振る舞いで、読み手さんが「なんだこいつ!」と思ってくれたら……と考えていました。
ので、そういった印象を抱いてくれたみたいで、とても嬉しいです。
文章の構成も、結構どうするかを考えて今の構成になったので、お褒めいただき恐縮です。
こちらこそ、いつも読んでいただき、本当に感謝しております。
次回もお時間があるときに、ごゆっくりお楽しみいただけたら幸いです。
3-2 寄せる想いに目を伏せるへの応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
慕さんからフィデリオさんへの想いを、フィデリオさん本人が登場しないシーンで描写していく……というのがとても美しい展開だなと思いました。
まだはっきりと恋とは言えないけれど、気になってしかたがないという想いが丁寧に描かれていて好きです。
そして、『フィデリオが部屋の中にいてくれたら、』と感じ直後に、フィデリオさんが別の女性と写っている写真を発見するという展開の巧みさに、読んでいてワクワクした気持ちが止まりませんでした。
慕さんから見て、おそらく慕さんとは全然タイプの違う、美しい女性。
写真からも伝わる、恋人同士ではないかと思ってしまうほど空気の違うの二人。
はっきりと恋人だと言われているわけではないからこそ、また、フィデリオさんがこの場にいないからこそ、慕さんの想像が膨らんでしまうという状況が、慕さんにとっては苦しい場面でもあり、
同時に、フィデリオさんへの想いを自覚していく(慕さんは特別な関係ではないと言い聞かせていますが)場面にもなっていて、ほんとうにすごいです……
そして最後に、フィデリオさん……ではなく、新たな登場人物が。
最初から最後までまったく目が離せませんでした。
次回を読むのもとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
想いを寄せている相手が傍にいないとき、いろんなことを考えてしまう……。
そんなこともあるだろうと考えて、今回のパートは慕が自分の中にある想いの形を一人で見つめてみる感じのお話でした。
写真を見つけてしまった慕の心がこれからどう変化するのか、想いがどうなっていくのか、ここから少しずつ描いていっているつもり……です。
次回も楽しみにしていただけているようで、本当に嬉しいです。
またお時間のあるときにでも、お楽しみいただけたら幸いです。
3-1 寄せる想いに目を伏せるへの応援コメント
第3話に入り、ますますおもしろく読ませていただいております。
冒頭の慕さんの衣装の描写がとても細かくて、読んでいて慕さんがどんな格好をしているのかがとてもわかりやすかったです。
また、リボンやフリルがたっぷり使われている赤いワンピースということで、自分の中に広がる会話シーンのイメージを一気に華やかにしていただけた気がするところもすきです。
その後の、フィデリオさんの言葉も好きなシーンです。
『見慣れないと似合わないはよく似ているけれど別よ』『忘れなさいな、そんな記憶』『シタウは十分魅力的な女の子なんだから、自信を持ちなさいな』
フィデリオさんから慕さんに届けられるいくつもの言葉は、慕さんにはまだ少々刺激が強いようですが、自分に自信が持てないでいる慕さんの心に少しずつ浸透しているように見えて、暖かい気持ちになれました。
また、慕さんが自分に自信を持てないのは、自分の恋心に自信がないからなのかなと思ったりもしました。
『他者に向ける好意が恋心なのか依存心なのか、いつまで経っても見分けがつけられない』……1-1で語られた慕さんの恋に対する姿勢が影響しているのかなと思ったりもしました。
この場面もですが、フィデリオさんの種族が明かされた場面も含めて、前の章に戻って何度も読み返したくなる楽しさや奥深さがあるすてきな作品だと改めて感じました。
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も感想のコメント、ありがとうございます。
前回の話でフィデリオに必要なものを買ってもらったため、第三話ではこの世界で慕の新しい生活が本格的に始まったということで服装をチェンジしよう!と思い、服装の変化を入れていました。
フィデリオが慕へ向けた言葉も、たくさん考えて組み立てたものなので、好きといってもらえて嬉しいです。
慕が自分に自信を持てない理由も考察していただけているのも嬉しくて、にこにこしています。
緩やかに進んでいく物語ですが、第三話ものんびりと楽しんでいただけたら幸いです。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
2-6 リボンを結んで過ごす日々への応援コメント
今回も楽しくて一気に読んでしまいました。
特に好きな場面は、フィデリオさんが心喰族だと判明したところです。
1-4で、フィデリオさんは慕さんの恋心を『砂の味』だと表現しました。
その後、2-5でチェシーレさんが心喰族の説明をしてくれたとき、もしかしてフィデリオさんも……と思っていたのですが、その想像に対して答を出してもらえた気がして、すっきりした気持ちになりつつ、その後のチェシーレさんの言葉で、新たに気になる部分が。
フィデリオさんが自分のことをあまり語ろうとしないので、チェシーレさんの言葉という、間接的な情報として知らされるところが、もどかしい思いもあるのですが……フィデリオさん本人が語らないことで、本当に重要なところは、まだ明かされていないのだろうなという気がして、とても好きです。
そしてその、本当に重要なところの中に、フィデリオさんのことを『フィディ』と呼ぶ人間のことも含まれているのかなと感じました。
愛称で呼んでいることや、ずっと昔のことなのに今も蘇ってくる大事な記憶であること……フィデリオさんにとっても大切なひとであったことは間違いなさそうですが、そのひととの記憶が、慕さんと暮らす中でどういった影響を及ぼしてくるのか……今から気になってしかたありません。
次回もほんとうに楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回もコメントありがとうございます。
フィデリオが人ではないというピースは少しだけ散りばめていたので、心喰族の話が出てきたときにもしかして……?と予想していただけたようで、にっこりしました。
彼のことが現状、間接的な状態でしか描写されていないのは、基本的な視点を慕寄りにしたいという思いもあります。
慕が彼の傍で過ごすうちに少しずつフィデリオ・フォリルシャーポが何者なのかも見えてくるので、そこもお楽しみいただけたら幸いです。
こちらこそ、いつも励みになるコメントを本当にありがとうございます。
また次も楽しんでいただけたら嬉しいです。
2-5 リボンを結んで過ごす日々への応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
フィアーワンダーランドには心喰族という種族もいるのですね。
人の姿と本来の姿を切り替えることができて、感情を食らう種族。
種族の説明を読むだけで、こんな種族がいるのだなとか、いつか慕さんたちと出会うこともあるのかもしれないと想像が膨らんで楽しいです。
また、その後のチェシーレさんの『感情なんてなくなっても生きていけるだろうに。……』というセリフが好きです。
チェシーレさんは慕さんに様々な道具を用意してくれたり、フィアーワンダーランドのことを教えてくれますが、言葉が通じるから、教えてくれるからと言って、それで全てがわかりあえるわけではない……というところが感じられて。
『異質さ』の表現がすごいなと思いました。
その後、フィデリオさんの強さを聞かされたときの慕さんのシーンもすきです。
フィデリオさんの魔法を見て、自分で強さを実感するのと、第三者からフィデリオさんがいかにすごいひとなのかを聞かされるのとでは違いますものね。
自分の知らない部分を第三者から聞かされるときの寂しさが表現されていてすきな場面です。
その寂しさが、これからフィデリオさんのことをもっと知りたいという気持ちにつながっていくのだろうか……と想像しつつ、次回も楽しみにさせていただきます。
ありがとうございました!
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
この辺りはちょっと説明的な感じがするかなと思っていたので、楽しんでいただけたようでほっとしました。
私自身、こういう異世界転移系のお話で、主人公がいた世界との違いや異質さがふとしたときに見えるというのが好きなんですよね。
なので、慕と一緒に、チェシーレにある『異質さ』を感じていただけたのが嬉しいです。
フィデリオの話をチェシーレから聞いたときの慕のシーンも、好きといってくれて本当にありがとうございます。
実際、自分が知ってる人のすごい話を第三者から聞いたら、遠い人のように感じられて少し寂しく感じられてしまうことがあるので……その寂しさを思い出しながら描写したところでもあります。
また次回も、ゆっくりお楽しみいただけたら嬉しいです。
2-4 リボンを結んで過ごす日々への応援コメント
今回もとても楽しく読ませていただきました。
前回の最後に声が聞こえて、今回本格的な登場をしたチェシーレさん。
ショッキングパープルに染まり、猫の目のような縦長の瞳孔をしていることや、
ふわふわと動くことで本物だとわかる猫耳がついていることから、一目で日本には存在しない種族なのだとわかって……
また、その新登場したチェシーレさんに、『フィアーワンダーランド』という、世界の名前を説明させるところ……
読み手の認識を刺激的に、けれど無理なく広げてくださっている気がして、読んでいてとても心地よかったです。
気持ちのいい驚きというか……
今回もすべて楽しかったのですが、特にすきなシーンは、慕さんを驚かせたチェシーレさんを見つめる、フィデリオさんのシーンです。
フィデリオさんにとって、慕さんは大切な存在で、それを勝手に驚かせて、結果的に尻もちをつかせてしまったことを咎めているのだと思いましたが、そのときのフィデリオさんの描写がとてもすきです。
カラスと戦っていたときとは、また違ったフィデリオさんの鋭い場面が見られて、ますます格好いいなと感じました。
次回もとても楽しみです。
ありがとうございました!
作者からの返信
今回もコメントありがとうございます。
チェシーレは慕がはじめて出会う、フィデリオ以外のフィアーワンダーランドの住人です。
ですが、フィデリオとはまた違った性格をしているため、その対比もはっきりとさせたくて驚かせるという手に出てみました。
また、フィデリオにとってもチェシーレは知り合いであると同時に少々厄介な人物という認識なので、カラスのときとはまた違った鋭さを向けさせたいと思っていたので……格好いいと言ってもらえて嬉しいです。
こちらこそ、いつも励みになるコメントをありがとうございます。
また次回のお話も、お時間があるときにお楽しみください。
2-3 リボンを結んで過ごす日々への応援コメント
2-3も楽しませていただきました!
フィデリオさんと慕さんの距離感がとてもすきです。
慕さんが無意識にフィデリオさんにぴったりくっついているところで、慕さんにからかうように告げた場面を読ませていただいたところを読んでから、
最初の、『もう目を開けて大丈夫よ』という優しい言葉のシーンや、その後の片手を差し出してくれるシーンをを読み返すと、フィデリオさんは常に慕さんをからかっているわけではなく、状況を見てからかっていて、優しく接した方がいいときはちゃんと気遣ってくれているんだな……と感じられて、フィデリオさんが一層好きになりました。
また、自分のことをからかってくる対象ではあるけれど、体温や、香りや、手の大きさや……少しずつフィデリオさんのことが気になっていく慕さんの心理が丁寧に描かれていて、読んでいると幸せな気持ちになってきます。
笑うフィデリオさんの口元が弧を描いているのに対して、慕さんが唇を尖らせているところなどの、ふたりの対比もとても好きです。
次回もとても楽しみです。
作者からの返信
今回も丁寧な感想とコメントをありがとうございます。
フィデリオは慕にとって、あまり接したことのない年上の男性ということもあり、全体的にどきまぎした感じを目指して描写していました。
同時に、水面下で少しずつ彼に惹かれているのも出したかったので、そんな雰囲気がちゃんと出ていたみたいでよかったです。
二人の笑い方も違いも、フィデリオは余裕、慕はちょっとの不満という互いの内面の違いも出したかったので、そこにも注目していただけて嬉しいです。
次のお話も、ゆるりと楽しんでいただけたら幸いです。
2-2 リボンを結んで過ごす日々への応援コメント
2-2もとても楽しく読ませていただきました!
名前がカタカナで呼ばれるようになり、衣装も整えられて、少しずつではあるけれどこの異世界に順応してきている慕さんの姿がすきです。
今回の話もほんとうに構成が巧みだな、好きだなと思ったところは、新たな登場人物の示唆と、新たな魔法の登場です。
強力な魔法を使いこなすフィデリオさんの口から、自分と対等に話せるくらいの奴がいると説明されたこと、
また、時間と空間を隙間をすすめる魔法が登場したことで、作中の『世界』が一気に広がった思いがしました。
慕さんとフィデリオさんの二人の場面から、二人を取り囲む世界の広さと奥深さが提示されたことで、読んでいてとても心地よかったです。
炎の魔法、水の魔法を繰り出してきたフィデリオさんが時間と空間の隙間を『問題なく』歩けることで、フィデリオさんが凄腕の魔法使いである事実が補強されていくところもすきです。
次回もとても楽しみです。
作者からの返信
今回もコメントありがとうございます。
大変励みになっております。
慕が迷い込んだ世界の広さを感じていただけたようで、にっこりしています。
この時点ではフィデリオの周囲という狭い世界しか知りませんが、今回のお出かけをきっかけに他の街を見に行きます。
次回の話で、慕と一緒にお出かけを楽しんでいただけたら私も嬉しいです。
フィデリオのことも、彼が実力のある魔法使いであるということをちゃんと表現できたようでほっとしています。
結構長い物語なので、またお時間があるときにでも続きをお楽しみください。
2-1 リボンを結んで過ごす日々への応援コメント
今回もとても楽しかったです!
フィデリオのリビングの様子や、フィデリオ自身の服装の描写が詳細に、繊細に描かれていて、読んでいくと自然と脳裏に情景が浮かんできて。
とても華やかな気持ちで読みすすめることができました。
また、フィデリオのこともいっそう好きになりました。
初登場のときから、このひとは軸がまったくブレていないのだなと感じます。
『綺麗なものが好き』、『自分のテリトリーの中は綺麗なもので溢れさせておきたい』という軸がはっきりとしているからこそ、シタウから見れば突拍子もないことを言われているようであっても、フィデリオらしいなと感じられるのだろうなと思いました。
そして、慕のことを「シタウ」と呼ぶフィデリオのシーンもすきな場面です。
「慕」という漢字だと自然に日本人の名前だなと感じるのですが、カタカナになった瞬間、一気に異世界との親和性が高くなって、少女が別世界にいるのだという雰囲気作りがほんとうに巧み……と感動しました。
次回も楽しみです。
作者からの返信
今回もコメントありがとうございます。
慕の名前表記の違いは、今彼女がいる場所が故郷ではないのだとはっきりさせたくて採用したところだったので、注目していただけてとても嬉しいです。
フィデリオのこともいっそう好きになっていただけたとのことで、ほっとしています。
彼は口調が特徴的な点で、もしかしたら人によっては苦手かもしれないな……と内心少し思っていたので……。
彼と一緒に過ごす異世界での時間を、慕と一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
1-4 想いとともに迷子になるへの応援コメント
今回もとても楽しく、華やかで艷やかな描写にもドキドキしながら読ませていただきました。
カラスが以前、少し口にしていましたが、ここでついに男性のフルネームが明らかになりましたね。
初めての登場から、彼の強さや会話を見るたびに気になっていたので、フィデリオ・フォリルシャーポという名前を知ることができて、とてもうれしかったです。
そして、フィデリオから慕への対価が『恋心』だと告げられ、砂みたいな味だとフィデリオが表現したその瞬間、この小説のタイトルがぱっと脳裏に浮かんで、こういうことだったのか!と……この瞬間が読んでいてとても気持ちよかったです。
タイトルの意味が、1-1のような最初で明かされるのではなく、主人公のピンチ、新たな出会い、ピンチからの救出、世界の説明、触れ合う二人……と、最大限に盛り上がったところで明かされるのが、ほんとうに構成が巧みで……大好きな展開です。
次回も楽しみです。
ありがとうございました。
作者からの返信
今回も感想とコメント、ありがとうございます。
フィデリオの名前はもう少し先に明かしたほうがよかったかなとも思いましたが、お楽しみいただけたようでほっとしました。
タイトルの意味が明らかになる瞬間も、お楽しみいただけたようでほっとしました。
大好きな展開とまで言ってもらえたのが本当に嬉しくて、頑張って考えてよかったなぁと感じています。
また次の物語も、お楽しみいただけたら幸いです。
1-3 想いとともに迷子になるへの応援コメント
今回のお話もとても楽しかったです。
1-2で相手を攻撃できる炎の魔法、そして今回は生活魔法とも言われる水を生み出す魔法が登場して、この世界にはいろいろな種類の魔法があるのだということがわかってワクワクしました。
その後の男性と慕の会話も楽しく読ませていただきました。
これまで読んでいる私には慕が感じている不安や動揺、驚きがとてもよくわかりますが、男性にとっては自分のテリトリーに突然現れた怪しい人物なわけで……
二人の意識の差、すれちがいが読んでいてもどかしく、それだけにこれからの二人の関係がどうなるのか気になって、とてもすきな場面です。
そして迷夢蝶によって連れてこられたらしいことが判明するも、すぐには帰れなさそうなこともわかって……次回もとても気になります!
読ませていただきますね。
作者からの返信
今回も丁寧な感想とコメント、ありがとうございます。
慕が迷い込んだ先の世界には「魔法」が存在しているというのをわかりやすくしたかったため、あのような感じにしてみました。
二人の認識の差の違いにも注目していただけたようで、にこにこしています。
これから先、二人の認識や関係性がどう変化してくるか、お楽しみいただけたら嬉しいです。
いつも丁寧な感想を本当にありがとうございます。
いっぱい楽しんでくれてるんだなぁとわかり、大変励みになります。
またお時間があるときにでも、ごゆっくり続きをお楽しみください。
1-2 想いとともに迷子になるへの応援コメント
1-2、読ませていただきました。
とてもおもしろかったです!
炎と共に現れた人物の最初のセリフから、勝手に『女性なのかな』と思っていたのですが、直後の文章で男性であることが判明して。
ここが小説ならではの表現方法というか……良い意味で意表を突かれて感激しました。
その後に続く、フォリルシャーポと呼ばれたその男性の表情や衣装、超然とした仕草、繰り出される炎の様々な動き……こまやかな描写のおかげで男性の美しさと強さがしっかりとこちらに刻み込まれて、読んでいてその後の情景がイメージしやすかったのもとてもありがたいなと感じました。
また、男性が炎を振るう様子を見ている慕が『とても綺麗だった』と感じるところも好きです。
いつもと違う環境、まして命の危機を感じる状況でありながら、その恐怖や異常さを一瞬で塗り替える男性と炎の存在感が伝わってくる思いがしました。
次回も楽しみに読ませていただきます。
作者からの返信
再びのコメント、ありがとうございます。
彼の口調は独特でどうしても女性というイメージが先行しやすいので、性別を明かすのはすぐにしようと思い、あのような感じになったという裏話があったりします。
そのあとの描写は少しくどいか……?と思ったこともあったので、そのように感じていただけて本当にほっとしています。
前回に引き続き、今回も丁寧な感想をありがとうございました。
活力とこれからも頑張ろうというやる気になります。
またお時間があるときにでも、続きをお楽しみいただけたら嬉しいです。
1-1 想いとともに迷子になるへの応援コメント
「日常」から「非日常」「異常」への移り変わりが鮮やかで、一気に読んでしまいました。
自分の心と向かい合っていた主人公(慕)が、光る蝶を追いかけていくことで非日常の世界に迷い込んで、しゃべるカラスに襲われて……
心理描写、情景描写、異常性の描写……すべてがしっかり堪能できたのにテンポがとてもよくて、次回への「ヒキ」もとても気になる終わりで、早く次が読みたい! という気持ちになる、そんなすてきな第一話でした。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
慣れ親しんだ日常の世界から、非日常の世界に入り込む瞬間は気付いたら迷い込んでいたというのを意識していたポイントでした。
できるだけテンポがよくなるように……と思いながら書いていたので、そのような感想をいただけて本当に嬉しいです。
少々長いお話ですが、またお時間があるときにでもゆっくりお楽しみいただけたら嬉しいです。
2-6 リボンを結んで過ごす日々への応援コメント
なるほど……確かにいきなり現れた慕に対して、フィデリオはあまりにも親身になって助けてくれていますね……
チェシーレの最後のつぶやきは、フィデリオの親切には裏がありそうな感じがして、続きが気になる終わり方でした。
それにしても、このフィアーワンダーランドという世界(国?)……一概に異世界といっても、世界観が独特で面白いですね。
まるで童話の世界のようで惹きつけられます。
作者からの返信
再びのコメント、ありがとうございます。大変励みになっております。
フィデリオが慕に対して親切すぎるほどに親切なのも、理由が隠されていたりします。
世界観も、不思議の国のアリスをベースに不可思議な感じの世界にできたら……とあれこれ考えて組み立てたので、そういっていただけるととても嬉しいです。
1-4 想いとともに迷子になるへの応援コメント
慕(したう)……主人公の名前が素敵ですね。
失恋の後に、いきなり異世界へ迷い込んだり、変な喋り方をする鳥に襲われたりと災難でしたが、なんとか事なきを得てよかったです。
(でもあの鳥……カラス? は、なんとなく可愛い気もします。汗)
しかし、フィデリオというあの男は、喋り口調が独特ですね。
一応、頼りにはなりそうですが……これから慕が異世界でどのような経験をするのか、これからもちょくちょく読みに伺います!
作者からの返信
主人公の名前はかなり悩んだので、そういっていただけると嬉しいです。
フィデリオは一体どういう人物なのか、話が進むごとに少しずつ明かしていけたらと思っているので、どんな男なのか想像しながらお楽しみいただけたらと思います。
コメント、本当にありがとうございます。
ゆったりとしたペースでの更新になりますが、またお時間があるときにでもお読みいただけたら嬉しいです。
8-7 あなたのせいで我が侭になったからへの応援コメント
最終話もほんとうにすてきなお話でした。
最終話の全てが印象に残る場面で、何度も何度も読み返しました。
我侭になったと言う慕さん。はっきりと言い切る姿がとてもすてきでした。
1話の段階では、自分の中にあるのが恋心なのか依存心なのかわからないと迷っていました。
自分の心が恋心ではないかもしれないのに相手の思いに応えるのは失礼なのではないかと、悩んでいました。
気づいた頃には手遅れになっている恋を繰り返していました。
そんな、自分の気持ちが迷子だった慕さんが、最終話では、『私の幸せは私が決める』と、
『フィデリオさんと一緒にいれたらそれで幸せです。幸せになれないのだとしても、それでも結構』と言い切ってくれました。
慕さんの放つ、一言一言が瑞々しく、溌剌とした意志に満ちていて、読むたびに確かな喜びが感じられました。
フィデリオさんの放つ一言一言に隠しきれない愛情が溢れていて、読むたびに心が暖かくなりました。
全ての言葉がこんなにも大切に感じられるのは、慕さんとフィデリオさんが過ごしてきたかけがえのない時間が感じられるからだと思います。
ほんとうに、ほんとうにすてきなカップルです。
フィデリオさんが慕さんの恋心を『砂の味』『ひどい味』と表現したところも大好きです。
これまで心喰族にとっては相手の心を喰らうのが当たり前だったのかもしれません。
けれど、フィデリオさんは、心喰族でありながら、『喰らう』以外の……『喰らう』以上の価値を、相手の心に見出したのだのかもしれないと思ったのです。
(それがフィデリオさんにとって食べたくない味……『砂の味』に感じられたのかな、なんて……)
慕さんと出会ったことで、種族の本能を超える愛情を、慕さんに抱いたのだと……そう思えて、本当に大好きな場面です。
フィデリオさんと寄り添う慕さんの姿の場面、心のなかにありありと思い浮かべることができます。
ほんとうにすてきなお話を読ませていただいて、ありがとうございます。
もなか様の描いたこの物語と出会えたことに、心から感謝しております。
作者からの返信
今回も嬉しいコメントをありがとうございます。
そして、読了本当にありがとうございます。
おっしゃるとおり、1話の時点の慕は自分の恋心が恋か依存かわからず、戸惑う女の子でした。
その影響もあって全体的に自信がなく、どこかおどおどとした印象のある子でした。
ですが、フィアーワンダーランドの生活とフィデリオへの恋心が彼女に力を与えて、最終話では自分の幸せを掴める女の子になりました。
湖心慕という女の子がフィデリオという人外の青年に恋をするうちに、少しずつ成長していっていたのを感じていただけたのであれば、私もとても嬉しいです。
こちらこそ、たくさんの感想コメント、そして最後まで楽しんでくれて本当にありがとうございました。
この物語を書いてよかったなぁと思えましたし、自信に繋がりました。
とても感謝しています。繰り返しになってしまいますが、ありがとうございました。