応援コメント

8-3 あなたのせいで我が侭になったから」への応援コメント


  • 今回のお話もとても楽しく読ませていただきました。

    慕さんを送った後のフィデリオさんがどうなっているのかは、自分なりに想像していたつもりですが、
    今回のお話で実際にその様子を読ませていただくと、慕さんのことを思い続けるフィデリオさんの姿が痛々しくて、切なくて……けれど、もなか様の繊細な心理描写、状況描写に、食い入るように読んでおりました。

    慕さんのいない部屋を片付けてしまうこともできず、かといって、ただそのままにしておくこともできず……未練だとわかっていながらも丁寧に掃除をするフィデリオさんの様子が、読むほどに苦しく、そしてほんとうに美しくて、大好きなシーンです。
    (理解と納得とは別の感情なんだということが感じられて……)


    また、キッチンに慕さんが置いた鉢植えをフィデリオさんが見るシーンや、ティータイムの準備を二人分してしまいそうになっているところも、とても印象的です。
    家はフィデリオさんのものですが、慕さんが屋敷で暮らしている間に、部屋だけでなく、屋敷のあちこちに慕さんがいた思い出が残っていて、『フィデリオさんの家』ではあるけれど、もう、ここは二人の家なんだなあ……と思えて、鉢植えを置いたり、キッチンにいる慕さんの姿が見えるようでした。


    鳥が知らせてきた『良いもの』をフィデリオさんが見たときのシーンを見ることができるのがほんとうに楽しみです。

    ありがとうございました。


    作者からの返信

    お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
    今回も嬉しいコメントをありがとうございます。

    前回が元の世界に戻った慕の様子と旅立ちだったので、今回のお話は慕と別れたあとのフィデリオにスポットを当てました。
    慕を返すと一方的に決めたのはフィデリオですが、彼の中にある慕という少女への思いは大きなものです。
    なので、自分でも未練がましいと思いながらも慕の部屋を残しておいていますし、ふとしたときに慕がいた生活を思い出してしまっています。
    なんとか切なさを今の私の技術で表現できないかと思って執筆していたため、本当にBisnonさんの感想が嬉しいです。

    このお話も残り4話ですが、最後までお楽しみいただけたら幸いです。
    こちらこそ、本当にありがとうございました。