湯らっくす

「湯らっくす」は熊本市の中心街から少し離れた場所、白川を渡って琴平通り沿いにある温浴施設です。知る人ぞ知る、というよりも、泣く子も黙る熊本を代表するサウナの名所です。


熊本に行く用事があったため、前々から機会があれば是非伺いたいと思っていたおじさんですが、遂に念願かなって訪れることができました。シンプルに嬉しいです。


100円を入れるタイプの靴箱に靴を預け、靴箱の鍵をフロントへ渡して入館です。


サウナは3種類。

まずは、一番広く高温な、ゆったりとした「アウフグースサウナ」。壁にはTVも付いています。午後になると1時間ごとにアウフグースのサービスが行われます。


次に、こぢんまりとしており、温度はやや控えめながらも、セルフロウリュができる上に心地いいBGMが静かに流れている「メディテーションサウナ」。室内の照明は落とし気味で、ほの暗くなっています。


最後に、低温高湿というか、もはや霧の中といった様相の塩サウナ。その名も「大噴火瞑想サウナ 大阿蘇」。定期的に蒸気が噴き出し、その際の体感温度はかなり高くなります。


どのサウナもそれぞれの楽しみ方ができます。


まずはアウフグースサウナで蒸されることに。30人は入れる横長のサウナ室の室温は90℃ほどでしょうか。3段のひな壇があり、最上段に座ると結構な熱さです。気持ちいい。ひな壇の幅もそこそこ広いので、胡坐をかくスタイルでも座れます。


気持ち良く蒸しあがって汗をかいたら、お待ちかねの水風呂です。湯らっくすさんの水風呂は他に類を見ないパンチの効いた設えです。まず、深い。浴室の中に水風呂と言うか、水風呂タワーが聳え立っています。その水深なんと170cm。タワー下の水場で汗を流したら、いったん階段を上り、そこから水風呂の中に歩いて降りていくのです。


水温は16~18℃くらいでしょうか。冷たくて気持ちいい水に、立ったままで首筋までたっぷり浸かれます。奥まった所には、綱登りで使うような綱が。最深部ではこの綱に掴まって冷えて下さい、という事でしょうか。まるで天から降ろされた蜘蛛の糸。カンダタ気分で縋りついて冷えていきましょう。


そして、この縄の向こうの柱には、なにやら赤いボタンが。ボタンの周りには、「MAD MAX」と書かれています。これが湯らっくすさんの名物「MAD MAXボタン」です。水風呂にヤバそうなボタンがあったら押さないわけにはいきません。ポチっと押すと、なんと頭上から大量の水が降ってきます。


映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」で悪のカリスマ、イモータン・ジョーが民たちに水を与えるかのように、天から水が。ありがとう俺たちのイモータン。手が自然にV8ポーズに。そして今、イモータンが俺の方を見た! と、ウォーボーイズ気分でさらに冷えていきましょう。アミューズメント的な楽しさはもちろんのこと、頭から存分に水をかぶれるのは、本当に気持ちいいのです。


水風呂を堪能したら、露天スペース側に用意されている椅子に座ってぐったりと休憩しましょう。浴場のサウンドを聞きながら目を閉じ、身体を椅子に預けます。


熱いサウナに冷たい水風呂に興奮していた交感神経は落ち着き、ほどよく暖まった身体をリラックスさせようと副交感神経が動き出します。この感覚がまた、気持ちいいのです。いやあ、最高ですね。


そして、2セット目を楽しんでいきましょう。ほの暗く、じっくり自分と向き合えるメディテーションサウナもよし、蒸気に巻かれ、身体に載せた塩でデトックスしながら温まる「大安蘇」もよし、です。


もし、午後に入浴しているのでしたら、1時間ごとに開催されるアウフグースもいいですね。湯らっくすさんには、熱波師を務めるスタッフさんが多数在籍し、きっちりとアウフグースのサービスを行ってくれます。


おじさんもタイミングが合って、1回受けることができました。ご近所ではアウフグースをやっている施設が無いので、とても新鮮で気持ち良かったです。


サウナを堪能したら、2Fに上がってサ飯も楽しめます。おじさんはソルティーオロポなる、ソルティドッグ風にグラスの口に塩をまぶして飲むオロポ(オロナミンCとポカリスエットを混ぜたドリンク)と、生姜焼き定食をいただきました。もう、大満足でした。


熊本へと行く機会のある方、サウナにも寄りたいなと思ったら、湯らっくすさんはいかがでしょう。静岡のおじさんは、超おすすめしたいくらい気持ち良かったです。

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