リバティリゾート久能山

「リバティリゾート久能山くのうざん」は、徳川家康公をご祭神としておまつりしている久能山東照宮の近くにある温浴施設です。海岸線の景色が目に嬉しい国道150線を静岡方面から三保方面へと走っている途中にあります。いちご農園エリアのほど近くでもあるこの施設、10月にリニューアルされたとの事で足を延ばしてみました。


海岸線の道を山側に折れ、しばらく山道を登っていると突然広大な駐車場にぶつかります。いち温浴施設としては広すぎるその駐車場に戸惑いつつも停車すると、その理由が分かりました。


リバティリゾート久能山は、「徳川家康ミュージアム」やライブハウス、シアターなどを備え、お土産物屋や飲食店のちょっとした町家まである複合施設なのです。温浴施設はその一番奥。朱塗りの欄干を持つ橋を渡った先にあります。


受付を済ませ、浴場へと入ってまず驚くのはその広さです。シンプルに広い。たくさんの湯がありますが、それぞれに「元服の湯」「竹千代の湯」「忍耐の湯」「天下統一の湯」と、家康公の歩みに合わせた名前が付けられています。だがおじさんの目的はサウナだ。


サウナは2つ。温度90℃、湿度10%のサウナ、そして、温度80℃、湿度40%のサウナです。まずは温度の高い方へと入ってみます。


シンプルなドライサウナは10名ほどが入れる大きさです。リニューアル直後だからなのか、木も新しくてとてもきれいです。程よく汗をかいたところで水風呂へと行きます。水風呂はサウナ室を出てすぐ左手に。水風呂も広く、5人ほどは入れるのではないでしょうか。


ただ、湯桶などは置いていないので、いったん反対側にあるシャワーで汗を流します。水温は18℃と少し温め。でも、温めの水風呂に長く浸かるというのも、またいいものなのです。


そして、もう一つのサウナへと入ってみます。こちらは7名ほどが座れる配置なのですが、先ほどの部屋とは少し様子が違います。座席の正面にあるのは、筒状のケージ内にサウナストーンがどどんと積み上げられているアレです。そして、その上の天井にはなにやらシャワーのような器具が。


そうです、この部屋の売りはオートロウリュなのです。どんなものだろう、としばらく蒸されていると、その時間がやってきました。室内の照明がスッと落とされ、サウナストーン付近のみがライトアップされます。そして、シャワーから水が放出されたかと思うと、ジュワアアアと音を立ててサウナストーンから蒸気が立ち上ります。おお、ロウリュしてる、と思っているうちに照明が元に戻り、頭の上からは熱波が降り注いできます。おもしろい。


さすがに熱波師さんの起こす風と比べると、熱さかげんはマイルドですが、これはこれで不思議な趣があります。存分に堪能したら、水風呂へと向かいましょう。


休憩は、浴場とガラス戸一枚隔てた場所にある露天スペースがおすすめです。これまた広々とした露天は、海岸線こそ見えませんが、久能の山々と空が見え、非常に開放感があります。ガチで山の中なので虫がそこそこいるのはご愛敬。日光を浴びながらゆっくりと休憩していきましょう。


サウナ後のご飯は、施設内の食堂で食べてもいいですし、外の町屋エリアには焼肉なんていう大物も。そして、久能なのですから150号沿いを走って、いちご農園エリアのカフェに行くなんてもいいですね。これから寒くなると、サウナの季節と共に、いちごの季節となります。ホカホカに暖まってからの練乳いちごのかき氷。しかも目の前には150号線沿いの久能海岸が。目にも口にも嬉しいものです。


温浴施設でもあり、徳川家康公推しの施設でもあるリバティリゾート久能山。サウナ好きの方や歴史好きの方、そして、いちご好きの方もふらっと訪れてみてはいかがでしょう。

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