概要
たぶんもうすぐ人生を終えるラノベ作家の遺書です!
遅れてきた六月の雨が、夏を追い越したような日。
廃れたオルゴールミュージアムで、オレはマーメイドシックの女の子と出会った。
まるで物語の中から出てきたようだと思った。
「人魚姫って呼んでくれてもいいよ?」
それが彼女――ユキが、初めてオレに言った冗談だった。
廃れたオルゴールミュージアムで、オレはマーメイドシックの女の子と出会った。
まるで物語の中から出てきたようだと思った。
「人魚姫って呼んでくれてもいいよ?」
それが彼女――ユキが、初めてオレに言った冗談だった。
(`・∀・)ノイェ-イ!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!儚さの好きな僕たちは、本質的に生きることが苦手なのだと思う
作者である零真似さんの本が読みたくなる、そんな物語。
今、そういう作家さんがどれくらいいるのか分からないけれど、作家さんの中には、自分自身を削り出した欠片を絵具に変えて物語を刻んでいるような、そういう人たちがいる。零真似さんはそういう人なんだろうと思わせる、そんな物語。
不治の病マーメイドシックに冒された少女と、人生に意味を見い出せずミュージアムに引き籠った少年。二人が出会い、語り、笑い、悩み、ぶつかり、そして、見つけ、水泡にキスを迎える物語。ある意味、この手の物語では王道、と呼べるような展開ではあるかもしれない。後半、少々語り足りていない部分や、荒さの目立つところも、あるのかもしれない。…続きを読む