概要
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!歩く災厄。その男からは逃げられない……災害級モンスター、現る。
「父さん」と「倒産」って、駄洒落(笑)……とニヤけながら読み始めたら、とんでもない怪作でした。阿鼻叫喚の衝撃展開、戦慄のホラー。
一話目からもうヤバい。この「父さん」、相当な危険人物だとわかります。まぁ、思わずツッコミ入れながらも、まだ笑って読めるんですよ。初めのうちは。
でもね……話が進むごとに、ヤバさがどんどんスケールアップしていくんです。
こんな人、いるわけない。でも……案外いたりして。いや、結構いるかも………? と思わせる嫌〜なリアリティ。ぞわぞわする薄気味悪さが蓄積していき、震えがくるほどの恐ろしさ。
おそらく皆さま、無理難題に四苦八苦する主人公を応援しながら読み進む…続きを読む - ★★★ Excellent!!!史上最悪の企業戦士登場!どんな企業も「父さん」が倒産させてみせます!!
家庭の事情で、アメリカに留学していた主人公・譲は、急遽日本の企業に入社することになった。
そこで出会った、一ヶ月だけ先輩の杉浦。
譲が心中「父さん」と呼び続ける杉浦は、先輩風を吹かせてあれこれ指示を出してくるが、その内容が、どこかおかしい…?
ここまで露骨じゃなくても、たまにいますよね、こういう困った社会人。
……そう思っていた時期が、私にもありました。
そのうちに杉浦の「やらかし」は歯止めがきかなくなってくる。譲は翻弄されまくる。
粉骨砕身、会社のために働き続けるも、その先に待ち受ける運命は残酷なものだった…
じわじわと、徐々に。杉浦の常人ならざる人間性が浮かび上がってきます。
その…続きを読む - ★★★ Excellent!!!最強最悪なキャラクター発見
社会派企業小説のジャンルへ入るものの、内容としては或るサイコパスの物語、と言っても過言ではないと思います。理不尽極まりない言動にすべからく正当性をつけ、「それは通じないだろう」ということを全力で押し通す。これほどまでに読者に殺意を抱かせるキャラクターはなかなか存在しないのではないでしょうか。それぐらい「父さん」は最強最悪です。
あの手この手で会社を倒産させる手腕はお見事ですが、なぜその能力を仕事で使えないのか。才能がマイナスへしか向かないのがある意味勿体ない。
でも一番恐ろしいのは、こういった類の人間がおそらく世の中に一定数存在する、ということでしょう。
あなたの後ろにも「父さん」がいるかも…続きを読む - ★★★ Excellent!!!コメディの皮をかぶった現代を舞台にした恐怖小説
ベタな洒落が利いたタイトルを見て「コメディ小説かな」と軽い気持ちで読み始めたところ、一気に読破してしましました。
主人公の新島 譲は入社した会社で杉浦左京という先輩の下で仕事をすることになるのですが一見有能にも見えたこの人物が想像を絶する「逸材」で、碌に仕事をしないのに自己保身のためならどんな努力も惜しまない物凄いキャラクター。
そんな彼に振り回される主人公にハラハラしながら読むことを止めることができませんでした。
他の方のレビューにもありますが、ちょっとしたホラーです。
しかしこの小説に登場するのは幽霊でも怪物でもありません。
一番恐ろしいのは生きている人間であるという事実を再確認さ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!すげえよ、会社倒産しちゃったぜ父さん!
主人公は譲ではありません、父さんです(たぶん)。
父さんと言うのは実の父でなく、父のような風貌の譲の上司にあたる人物です。
読んでみて思うのですがいやーほんと父さんクズです。
正真正銘のクズです。
あんたのせいでどれだけの人が迷惑した?
家庭が壊れて路頭に迷った人もいるかもしれない。
けど、そんなことはお構いないようです。
折角就職した会社が父さんのせいで倒産してね、譲も困って折角新しい会社に再就職するんですよ。でも父さんリターンズで再びやってくるんです。
出るたびにまた来たー! と笑いました。
笑い事ではないのですが笑いました。
何しろ倒産させる規模が違う、スケールが違う。
すげえ、父さん…続きを読む