概要
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!見上げた星に手を伸ばす勇気をくれる物語!
《惑星エフ》と《惑星ジー》という二つの星を巡る物語。
《惑星エフ》から《惑星ジー》を望遠鏡で覗いてるスレツは、一瞬――作中の単位で『一メモリ』だけ会える少女ジェムに会いたいと願う。しかし、《惑星エフ》には航空技術がなく、《惑星ジー》に向う手だてはない。
この物語には、スレツが一人の少女を願うロマンチックな側面と、そのための発明を開発する発明史の二つの側面がある。発明史を支えるのはライニーカールという女の子で、彼女の直向きさや、特別でありたいという感情は、おそらく誰もが一度は抱いてしまう感情で、ものすごく読者に突き刺さると思う。彼女の他にも、天才のジジジクや『錬素局』のミヒトなど、個性豊か…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あの星の彼女と直接話してみたい。一途な想いから革命が巻き起こる――!
第一章まで読ませていただきました。登場人物達の独特な名前は、回を増す毎に音として不思議と心地よく響いてきます。そして、人物、そしてそれを取り巻く環境の描写力がとても細かく、物語の中で生きてるなぁ、ということを感じられました。個人的に一番ぐっと来たのが第3話でのライニーカールの実験のシーンの描写にワクワクしていました。発明、本当に楽しいです。
そして、スレツが純粋で可愛らしい!そして一途!これはもう女性はスレツが可愛くて仕方がないかもしれない、そんな愛される主人公です。
宇宙へ飛び出す。これもまた、綺麗に描かれていて、作者様にしかできない技といいますか、描写だと脱帽致しました!
綺麗…続きを読む - ★★★ Excellent!!!眼に見える異星を訪ねる
はー、面白かった。
双子惑星の向こうにいる女の子に会いに行く物語。惑星間の航行はいまだ確立されていない。発明家や技師の仲間たちと、ときに挑戦し、ときに挫折し、それでも奮起し、異星を目指す。
まず面白いところは、「双子の惑星」という作品舞台だ。互いに望遠鏡で覗くことしかできない環境。そこで向こう側の女の子と「出会う」、主人公スレツ。なんて素敵な構造だろう。
科学水準は産業革命直前程度でなじみ深い世界観。だが、そこから天才的な発明家たちがどんどん事を起こしていく。双子惑星ゆえに生起する嵐や海嘯などの自然現象も、しっかりと物語に配置される。
圧巻は、主人公たちが挑む、惑星間に亘る空気の動き…続きを読む