@Byakuei

「真実を明らかにするために、どうかその力を貸して欲しい」 山の神を父に持つ半神半人の娘、稲羽玉依。 県庁職員として粛々と働いていた入庁四年目の春、人事異動で林業公社機備課への派…

近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。

　それは、ごくありふれた交通事故だった。 　記憶喪失に陥るほどの負傷から、ようやく立ち直った僕は数ヶ月ぶりに『帰宅』した。殆ど何も覚えていないその借家へ、滞納しているであろう家…

１９９４年の初夏。大学院生の橘川と立花は学術調査の名目で伊豆諸島の小島を訪れた。 日子島――領有されて八十年になるこの離島には、今も人が寄り付かない。 固有の生物相を持つこの島は…

物語師になるために故郷を旅立った少年は、旅の途中でひとりぼっちのドラゴンと出会います。 ふたりはたちまち親友になって、数え切れないほどの冒険を一緒に繰り広げました。 それから…

臨床道化師〝ホスピタル・クラウン〟を生業にする青年『橘風太』は、慰問先の小児病棟で怪異と遭遇する。 人の全身よりあふれ出る〝泥〟。 そのトラウマが癒えるより早く、彼は幼馴染み…

栄華から一転、一瞬にして地獄と化した城塞都市。十万の市民はゾンビとなって死後も彷徨い続けている。 歩く死体となった人々を葬ってやるために、少女は大群のハエを唯一の武器として地獄（…

『雪がみたいね』 彼女が口にした何気ない一言をきっかけに、ささやかな夜のドライブははじまる。

エルフに育てられたゴブリンの優等生と、ゴブリンに育てられたエルフの不良娘。 鏡合わせのような境遇の二人が現代アメリカっぽい世界で送る、ハートフルなダイバーシティ青春ラブコメ！

アンドロイドが一般家庭に普及する時代で、私は不運にも両親の永逝と経年劣化によるアンドロイドの修理で初期化され、孤独を強いられる。厳密には孤独ではないけれど、初期化ということはそれ…

あらゆる娯楽が規制された近未来で、パルクールとニトロシューズを使って空を舞い、ゲリラ花火を打ち上げる大学生・ジェット。ネットで出会ったサポート役の少女・リリイとともに、彼は今宵も…

【カクヨムWeb小説短編賞2022 「令和の私小説」部門 短編特別賞受賞作】 何の変哲もない日々。ひとりで食べる、昼食のカップラーメン。 そんな地味な主人公が、ひょんなことから…

9月30日、パーティで出会った16歳の少年少女。たった一度の偶然で、少女のささやかな青春は動き出す──。苦しい過去と穏やかな今を繋ぐ、びっくり箱のような日々を生きる、若者たちの物…

月コロニーへの人類移住計画が完了し、荒地と化した地球に、なおもそこで生き続けることを選んだ者たちがいた。 砂嵐と噴煙に塗れ、疫病の蔓延る不毛の大地で、何が人々の希望となり得るか。…

秋田の秋は短くて寒い。そんな秋のある日、私は県立美術館にある『秋田の行事』という壁画を見に来ていた―― ※私のもう一つの街コン作品『永遠の辰子姫』ももし良かったらどうぞ！ ht…

夏休み、小学五年生のタケルは、住んでいる町の地図を作り始めた。 地図の製作が進むにつれて、この町には、不可解で奇妙な場所が幾つもあることに気付いていく。 以前、別の筆名で途中ま…

ライティーザ王国の王太子宮に、ある日突然、孤児の少女がやってきた。 　国境近くの町、イサカでは疫病が流行り始めていた。 　奇妙なことだが、孤児は疫病に関しての知識を持っていた。…

呪いを解くため、拝み屋小野禍福と“嘆きの衣”を追うことになった信蔵。得体の知れない怪異と禍福に振り回されつつその正体に迫っていくが、それは己のあり様を揺るがす事態へと繋がっていて…

真面目だが空気が読めず、冷や飯を食らっていた会社員、柘植隆作（つげ-りゅうさく）は、ある時目覚めると、謎の面接室にいた……！ 面接官は異世界の魔神。 その世界、ディオコスモでは、…

　とある国の、花も恥じらう乙女と言われる年代の私は、学園に通う伯爵家の娘の一人だ。 　私が人と違うことの一つは、領地が水害続きで家が貧乏であること。もう一つは、八歳になった感謝…

　昔々あるところに、一つの王国がありました。王様と、王妃様と、王妃様から生まれた三人の王子様達は、立派な王宮で仲良く暮らしておられました。国を治めるという、大変なお仕事を、立派に…

【過去カクヨム　ラブコメ日間14位　週間25位にランクイン！】 　潔啓太(いさぎけいた)享年17歳。 　彼は若くしてこの世を去った。 　死んだ理由は刺殺。啓太を刺殺した犯人は啓太…

理想的な淑女、完璧な令嬢と評判のエミーリアの婚約が決まった。 相手はなんと、このアイゼンシュタット王国の若き王マティアス。 公爵令嬢としての覚悟を持ちながらも恋物語のようなロマン…

窓際の前から四番目の席。 そこは僕の席でもあり、彼女の席でもあった。 昼間は働き、夜は学校に通う二十歳で高校三年生の僕は、時間帯は違えど同じ学校の同じ席に座る、十八歳の君に恋をし…

　主人公の高橋は同じクラスの佐伯さんを心から恐れていた。佐伯さん、いや、彼女のことを名字で呼ぶものは少ない。みんな彼女を宇宙人と呼んだ。日本語を話さず、日常会話はすべて「ピポピポ…

近未来。超越知性の招きで人類が初めて降り立った太陽系外惑星には、理論上知性を持ち得ない生物しか存在しなかった。だが超越知性は現に存在する。神の如き導きを示した神の如き存在は、いっ…

ハッキングは冷たく、精密で、几帳面なものであるのに対し、 チョコレートは、なにか子供っぽく甘ったるい食べ物だと考えられているようだ。

見渡す限りの雪と氷に閉ざされた凍土を、たった一人、若者が歩いて行く。それは己のためではなく、故郷を想うからでもなく、自分が愛したただ一人の女性のもとへと帰るために―― 過酷な環…

　馬上槍試合を巨大ロボットで行う競技、ジョスト・エクス・マキナが人々に愛されるスポーツとなっている世界で、主人公であるケビン・オーティアは時計職人として暮らしていた。 　ケビンは…

【更新再開しました】 【15,000PV誠にありがとうございます！】 テレワーク。人によっては歓喜よりも寂しいとかそういった気持になるだろう。 私は、通勤から開放されたというだけ…

『新作短編小説募集「夏」』によせて、夏の思い出っぽいものを書いてみました。

白い翼をもつ風の民の国フレイア。隣国が突如として侵攻を開始し、国家存亡の危機が迫る。 北の大国に援軍を求める使者として発った王女・フィルナーナは、あわやという所、偶然居合わせた戦…

『言霊』。 言葉に込めた思いが現実を捻じ曲げる力。 弟がツイッターを用いて始めた、 言霊の力を確かめる実験は、 継続と拡散によって、奇妙な展開を見せる。 私と弟が実際に体験した…

　関東で一大勢力を誇る指定暴力団「天川組」系列のヤクザ「経極組《きょうごくぐみ》」。 　その若頭にして「経極の白虎」の異名を誇るヤクザ、東郷の元に組員からある相談が持ちかけられる…

２年前に妻が行方不明になった。 最後に彼女が目撃されたのは、深夜の駅のホームだった。 彼女は電車に乗り込み、どの駅でも降りなかった。 以来、僕はそれと同じ時刻の電車に乗って帰るこ…

主人公結崎拓真は謎の猟奇殺人事件に巻き込まれ、エルガイアに変身することができるようになり、舘山寺警部補と共に謎の怪人たちと戦いを繰り広げる。古代ネパールより時を越えてやってきた怪…

うさぎのさくらは13歳。 そろそろ寿命を迎えようとしていた。 そんなさくらの前に現れたのは、うさぎの姿をした神さま。 神さまはさくらにこう言った。 「死んでもいいのか？ この…

2歳の頃からコントローラを握ったゲーマーにして、ゲームプランナーの経歴も持つ筆者。 遊んだことのあるゲームを、懐かしみながらレビューしてみました。 レビューというよりも、懐かし語…

※毎週土曜日に更新予定です※ ※スニーカー文庫様より書籍版発売中です！※ 千田薙人（せんだ　なぎと）は、ずっと片思いをしていた朝谷霧（あさたに　きり）に中学卒業の日に告白し、OK…

9/27の午前から始まった戦争の速報。主に戦況推移について書き込んでいきます

【感涙！日間1位！週間1位！】【感謝！応援5728！】【感激！★770！】【感動！266000PV！】 山岸 遼太郎は、中学時代のしがらみから解き放たれるため、地元から離れた高校…

数秒後にある男子生徒に告白される未来を予知するも、その彼は告白してこなかった。「何故？」 腹に一物抱えてそうな不思議な男の子と、告白されるためにちょっかいをかけまくる、腹に一物を…

　IT系の代理店で働く俺・藤城悠介（ふじしろゆうすけ）は社内エンジニアとしてキラキラ系企業の中で唯一の陰キャを貫いている。イケイケ営業がとってきた仕事と意識高い系デザイナーとのや…

骨羽の翼人リナは死のうとしていた。 その直前、魔剣士の大陸王者の試合を見る。 王者の美しい魔剣の技に魅了され、それを見るためだけに生きていた。 あるとき、無料で参加できる魔剣士の…

知り合いが同級生に告白されたらしい。 だけどその彼女には、彼女をそれはもう大切にしている存在がいて。 そんな三角関係の周りをウロウロしている、第三者の語るおはなし。

オンラインフードデリバリーでバイトしている少年、蓮見悠雅(はすみゆうが)はある日、同じクラスのギャル系美少女、静樹水織(しずきみおり)の家に配達をすることになる。 だがドアを開け…

ぼくの弟、立山あおいは連続誘拐事件に巻き込まれた。でもぼくだけは、弟が決して帰ってこないことを知っている。

学校1の人気者である、神に二物も三物も、才能を詰め合わせパックで与えられた完璧な少女、三峰　彩葉。 まさに『神に愛された少女』である彼女の自殺現場に、マイペースで平凡な男子高…

自主企画「第一回イトリ川短編小説賞」のために書きました。 完全に思いつきでして、心当たりがあるわけではありませんが、電車に乗客がいっぱいいたら、ひとりくらいこういう人が乗ってても…

宇宙の片隅で起こった生存と死へ、私のSFバージンを捧ぐ。 (第二回こむら川小説大賞　謎のストクリス賞受賞作品） (テーマ: 擬態)