陽炎神 エルガイア

作者 砂鐘大河

98

35人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

千年もの時を超えて蘇った怪人『ミュータント』達。
その中でも何物にも属さない唯一無二の存在『エルガイア』の力を授かった主人公が闘いに身を投じることを余儀なくされる、特撮ヒーロー系のアクション作品です。

戦闘シーンが、とにかくカッコイイ!
変身からフォームチェンジ、また圧倒的な破壊力を持つミュータント達それぞれの個性的な能力の描写が素晴らしく、まるで映像作品を見ているかのよう。

けれどこの作品に私が最も胸打たれたのは、登場するキャラクター達の心理描写です。

主人公・拓真は普通の高校生。
圧倒的な力を得たといっても心が付いていかず、悩み苦しみます。
自分はエルガイアではない、それでも戦いを挑まれ続ける限り逃げることなどできない、何故こんな理不尽な目に、何故分かり合えない――彼の苦悩は等身大で、生身の人間であることをひしひしと思い知らされます。
それゆえ共感を誘うだけでなく、緩やかに成長していく様にもリアルさがあり、応援するというより同化したような気持ちになりました。

また倒されるべきミュータント達の思い、これが重い。
復讐心に燃える彼らも同じく苦悩し、哀しみを抱えています。

何故戦う、何故分かり合えない、何故……とただ戦って勝敗を決するのではない、深い痛みに満ちた戦闘を繰り広げるのです。

そして拓真の自称彼女・ゆっこに、警察官の舘山寺と木場。
彼らもそれぞれ強い思いと葛藤を抱え、拓真を支え鼓舞します。彼らなくしては、拓真はエルガイアとして戦うことはできなかったと述べても、過言ではありません。

戦闘に次ぐ戦闘。しかしそこには、数々の痛みと苦しみが渦巻いています。
だからこそ一つ一つの戦いが、真に胸に迫る!

この作品には、綺麗事などありません。
皆、そんなものでは片付けられないものを抱えているから。

痛みに喘ぎ、苦しみに藻掻き、未来へと足掻く、魂を削られるかのよ… 続きを読む

★★ Very Good!!

勝手ながら、個人的にとても親近感の湧く作品で好きですw

主人公を取り巻く環境。人類の天敵という明確な敵。
非常にわかりやすく、これ以上ないほど熱くなれる物語になる可能性を秘めていると思います。
やはり、こういう王道系ストーリーが一番好きです。

読んでてエルガイアの右腕が作品の中では重要なキーとなっていることはわかります。これは左腕とか、足とか、他の部位もあるのかな?(ワクワク

強いて求めるならば、もう少し戦闘シーンに動きが欲しいのと、敵の描写(例えばゼルゼノガとか)が欲しいですね。頭の中で映像として書き出すにはたまに不十分な箇所がありました。

とはいえ、面白い作品です。
こういう作品がカクヨムで増えてくれたら嬉しいな(*^^)v

★★ Very Good!!

 他の方のレビューでも書かれているように、仮面ライダークウガだったりアマゾンだったり、それ以外にも様々な特撮やヒーロー物の要素を感じさせる作品でした。それでも模倣品といった印象はなく、オリジナリティを確立しているのは見事だと思いました。
 難しい単語を使用せずサクサクと読み進める文章は、アクションシーンも含め加速度的に上達し、読者を惹き付けていきます。主人公の拓真と共に、作者さん自身の成長も感じ取れます。
 変身したり必殺技を叫んだり怪人が出てきたり、それだけ見ると子供向けにも思えますが、各登場人物の言動や作中の描写がリアルなので、違和感を上手く排除できています。なのでこの作品はむしろ、昔ヒーロー物が好きだった子供達、成長した今だからこそ熱いものを求める大人達にオススメできる作品だと感じました。

★★★ Excellent!!!

 ニチアサや……ニチアサやで……

 ありそでなかった変身ヒーロー系バトルアクションノベル。

 千年もの間僻地にて封印されていた怪人達が現代に蘇り、跳梁跋扈する――――それを止めることができるのは、怪人達の怨敵たる陽炎神、エルガイア。
 偶然にもそのエルガイアを右手に宿すこととなった主人公が、有無を言わさずその闘争に巻き込まれていくお話です。

 変身、フォームチェンジ、必殺技等々ヒーローものとして王道な要素は抑えつつ、登場する怪人達のバックボーンや精神性にも趣向が凝らされている、熱量の籠った力作です!

 子供のころヒーローに憧れた人。あるいは大人になってもヒーローに夢中な人には文句なしにオススメ!
 ぜひぜひ、エルガイアの活躍に熱く心を燃やしてくださいませ。

★★★ Excellent!!!

戦闘シーンのアクションの描写に勢いがあり、それにつられて一気に読めました。
突然手に入れた正体のわからない力、敵がもたらす不条理なほどの絶望、その中で見つけていく可能性。
主人公だけでなくそれぞれのキャラクターの個性がうまく描かれています。
個人的にはストーk…ヒロインの優子ちゃんがなんだかんだ可愛くて好きですね。

★★★ Excellent!!!

 ネパールの奥地で怪しい探検隊が発見した、謎の右腕から始まる怪奇譚。
 猟奇殺人事件が多発する日本。暗躍するクリーチャーたち。

 クリーチャーに対抗するには、クリーチャーになるしかない!!

 たまたま謎の右腕になんの因果か選ばれた主人公。
 人間を喰らうクリーチャー相手に、自らも変身して戦う。

 徐々に右腕のクリーチャーへと取り込まれていく感覚。
 なぜ、クリーチャーたちは人を襲うのか。
 そして、主人公はなぜ、右腕に選ばれたのか。

 熱い展開をてんこ盛りにした怪奇バトルアクション小説。
 たぶん、好きな人はこれ大好きでしょう。

 WEBコン3にあわせて、続編が書かれるそうですが、その前に読んでおいてはいかがでしょうか。おすすめです。

★★ Very Good!!

いやぁ、終始熱かったです、燃えましたねー。
かなりダークな表現も含まれていますが、それでも主軸はやはり王道のヒーローモノ。
人間サイド、怪人サイドにもそれぞれの物語があり、なぜ戦わざるをえないのかについても、緻密な設定が練られています。
大変面白かったです、頑張れエルガイア!

そして優子ちゃんカワイイ!

★★★ Excellent!!!

 冒頭よりじわじわと押し寄せる恐怖。

 戦士の力を与えられ、戦いに巻き込まれる主人公。そしてそれを取り巻く家族、友人、そして警察。

 これは人の少年が、足掻き、葛藤し、苦しみつつも戦士として成長してゆく物語である。


 ただ、やはり気になるのは、設定があまりにも「仮面ライダークウガ」であること。

 また、読みやすさを優先するためか、共通コードが多い。

 たとえばヒーローであるエルガイアの外見に関して、その記述がほぼない。それは敵のミュータントも同様。
 文章力が高いゆえに、特撮好きの目には、どうしてもクーガとグロンギの姿がちらついて離れない(笑)。

 「学校」や「警察署」はまだしも、「ヒーロー」や「怪人」まで、読者の記憶に頼り、「ほら、わかるでしょ」的な描写にたよるのは、まるで二次小説のようだ。


 だたし、これは描写の上のことであり、本作で描かれる人間たちの、熱く、血がたぎるようなドラマは一級品。逆に特撮的な部分を「共通コード」化することによって、それが引き立っているのも事実。


 でもやはり、個人的には、「名刀は、それに相応しい鞘に収まっているもの」だと、思うのだが。

★★★ Excellent!!!

――これは新たなるヒーローの起源
そして、終わらない戦いの物語――

などと気取ってみたところで、「こまけぇこたぁ、いいんだよ!」と展開される、凄まじいヒーローの物語がそこにあるわけで。

私たちは時代をゼロからはじめ、伝説を塗り替えるヒーローをかつて見た。
そしていま、新たな歴史を刻むヒーローがここにいるのである。

これを読まずしてカクヨム特撮ヒーローは語れない!
遠い未来が気になる傑作!

★★★ Excellent!!!

読了!第4章、一気読みして正解と思えた、そんな熱さ熱さの連続の展開!

描写姿勢がどストレートでこっちも熱さを保ったまま読み進められました。
主人公、敵、共にそれぞれの戦う理由、戦わねばならない理由がしっかり有って、そのテーマがストーリーにしっかり根付いていてそこに感情移入もし易くて、全体的に読み手ライクな構成だったと思います。

単純な力が強いだけではまだ足りない、力以外は未だ未成熟な少年…その事に対する本人の葛藤もまた熱いですね。

この熱さをありがとう!

★★★ Excellent!!!

中の人のレベルが1で、
中の人には特にこれといった特技がなく
中の人のレベルも簡単には上がらない。

だがしかし、偶然か必然か、
少年はエルガイアの媒体に選ばれてしまった!

特撮物を大人用(R15↑くらい)にしたら
多分こうなるんだろうなというような物語。
そうそう都合よくいかないよねっていう具合に
「ご都合主義」を排除してかかっている作品です。
非常に挑戦的であるように思います!

その一方で、変身ポーズがあったり、技名を叫んだり、
やたらと「戦い」にこだわりのある敵(物騒なライバル)がいたり。
謎めいた敵?が現れたり。
そういう意味での「お約束」を網羅しているところは
これまたとても好感が持てます。

そうとう好きだな、この作者。
そう思わせるだけの熱さがあります。
エルガイアの如く燃え上がっているようです。

戦いの物語はまだまだ続くのでしょう。
第二部(!)に期待です。

★★★ Excellent!!!

 特撮好きにはたまらない変身モノの小説です。

 冒頭古代遺跡を発掘していたら、謎の生物が――――

 舞台は変わってごく普通の高校。
 祖母と叔母の二人と暮らす主人公は、ある日とある事件に遭遇する。
 その日を境に崩れゆく日常。

 それまで仲が良かった友人の奇妙な行動、時折変わって見える姿。
 同じく母親を亡くしても気丈に、というか能天気な、毎日のように告白して愛情表現を隠さない後輩。

 その背後では、頭部をまるまる喰いちぎられる猟奇事件が多発していた。
 そして主人公の前に現われる怪人。右手を喪った主人公が、本人も無意識のうちにとった行動とは――――?

 様々な特撮作品のオマージュをふんだんに取り入れつつ、警察の捜査、多人数の一人称を使い分けることでリアリティを高めています。
 異形の力に心身ともに侵食される恐怖、自分の力の至らなさ。
 それらを克服した時、少年は真の戦士に変貌する。

 果たして生き残るのはどちらの種族か!?

★★★ Excellent!!!

特撮小説って、どんなものだろうと読み始めたけれど。

文章の巧みさから、するすると読み進められ、気が付くと夢中で後を追っていました。

単なる正義と悪、とは割り切れないテーマの深さ。
人間味のある敵。
主人公は、これからそのテーマと向き合って、どう結論を出していくのだろう。

とても続きが気になります。

個人的には、舘山寺警部補がストレスでさらに甘いものを食べすぎて糖尿にならないかどうかが心配です……。

★★★ Excellent!!!

仮面ライダーやタカラヒーローを髣髴とさせる内容でした。
やはり話的にお決まりのような展開の序盤。やはりこうでなきゃ!という意見と、月並みな話の流れと、意見が二分しそうです。
クセの強いキャラクターのおかげからか、活字だけで人物達をちゃんと見分けて覚えることが出来る、そして読みやすい。
特撮ヒーロー的な話にするならばもっと振り切った方がいいかなとも思います。