第2話 斬撃の後への応援コメント
怪僧ですな。
しかして実際に有りそうな話。戦国時代でも比叡山延暦寺は強大でしたし、一向一揆を率いた浄土真宗も有りました。未だ政治と密接だった時代ではこの様な人物が束ねた方がまともに機能したのかも知れないと思わされました。
作者からの返信
大規模な寺社勢力はこの当時から既に相当に腐敗していたようで、政治権力に摺り寄ったり、僧兵といった軍事力を用いて「強訴」とかの強引な活動に及んだり……
宗教と権力の結びつきは、洋の東西を問わないようですね。
あ、でも、物語のちょっと先の方では主人公の八郎に(物語冒頭では、まだ生まれてませんが・笑)大きな影響を与える歴史上有名な清僧も登場しますよ。
それは浄土真宗にも関係の深い「あの方」です。
第1話 異形の白拍子への応援コメント
はじめまして。企画から来ました。
なんと骨太な作品だろうと感じました。私も書いてみたい…ですが予備知識も文才も無く…ただただ圧倒されました。
本当にあった事なのかな?と感じる程真に迫った作品。凄いです。
作者からの返信
いらっしゃいませ。
お褒め頂き、ありがとうございます。
実は私、本格的に小説を書き始めてからこれがまだ2作目で、歴史・伝奇小説に至っては初めてなんです。
でも、この作品の特に第1話から6話までは、何かに憑かれたように一気に書いてしまいました。
おそらく、今までに蓄積したものが一気に噴出したんでしょうね。
ごゆっくり楽しんで頂ければ幸いです😊
第1話 異形の白拍子への応援コメント
初めまして、作者様がこの時代が大好きなんだということは、よく伝わりました。
頼光さん、酒呑童子を倒した人達のうちの一人ですね。
神奈川県が金太郎(坂田金時)の出生地だと知ったのは、今からうん十年前です。
読んでいてその時代を懐かしく思いました。
作者からの返信
こちらこそ、初めまして。
そうですね、「勝つためには何でもアリ」の戦国時代とかよりは、マイナーですが、この時代の方が好きかな。
まだ武士の潔さとか、合戦の美しさ、鎧や衣装、様々な文化も映像的に華がある気がします。
坂田金時といえば足柄山。確かに神奈川県と静岡県の県境ですね。
山姥の息子だという古い物語もあり、ひょっとすると無意識のうちに本作の「八郎為朝は九尾の狐・玉藻前の息子」という設定に影響を与えているかもしれません。
金太郎も八郎も、どちらも人間離れした伝承を持つ人たちですから (^^;)
第29話 妻を娶る?への応援コメント
コメント失礼します。
時葉さん大胆ですね(*´ω`*)
珍しく八郎さんをしどろもどろにさせるとは、中々なお嬢さんでございます。
本人はなるようになれ、になっていますが、重季さん以外は、もうそういうことで……とまとまりつつありますね。
2人の今後も楽しみです。
作者からの返信
実は時葉のモデルは日本人だったら誰でも知っている超有名人のお母さんなんです。
史実では典型的な薄幸の美女なんですが、本作では全く人物造形を変えてみました。
作者が気の強い女性が好きなもので (笑)
そういう訳ですから、なかなか八郎とすんなりハッピーエンドとはいかないでしょうね。
それに、史実でも「弓張月」でも、為朝には別の「運命の女性」が登場しますし。
まあ、その辺はこれから先のお楽しみということで。
ちなみに、鬼若もやはり、その超有名人絡みのある人物です。
その辺は早速次のエピソードの末尾で明らかになります (^_^)
第4話 八郎誕生への応援コメント
歴史物というとどうしても難しい話のイメージがあって忌避していたんですが、これはなかなか面白いですね。あの独特な言い回しがアクセントになってて読みやすいです!
作者からの返信
ありがとうございます。
この作品には、「歴史ものは苦手だったけど、これは……」「読みやすい」っておっしゃる方が多いようです。
何故ですかね?
歴史ものって難しくて読みにくいんでしょうか?
予備知識が必要だからかなあ?
でも、その辺は物語の中で、それとなしに説明すればいいし……
まあ、私自身も、これは「歴史もの」というより、歴史に登場人物や題材を借りた現代ものといった感覚で書いております。
だって、「九尾の狐」自体が「歴史」じゃないし (笑)
ですから、時代の大きな流れは史実に基づいていますが、その中で起きる様々な出来事や登場人物の行動は殆どが創作です。
まあ~、発想するのが大変なこと大変なこと。
でも、楽しんで書いてます😊
第11話 義朝と対峙すへの応援コメント
こんばんは(^^)/ 遅読で失礼致します。
貴作を拝読して思ったことなのですが、文章の流れが実に美しいですね!
僕は歴史には疎いのですが、それでも大きな娯楽性というか、「わくわくする感じ」が心に入ってくるのが実に快いのです。
今回拝読した範囲だけでも、主人公が自分で自分を見つめたり、誰かが自分を観察したりと、読者の興味のわくポイントを巧みに抑えていらっしゃるものとお見受け致しました。
今後ともよろしくお願い致します(^ω^)
作者からの返信
ありがとうございます。
自分では文章の流れには気をつかっているつもりですが、最終的には読んだ方の評価が全てですから。
「美しい」「快い」と言って頂けて嬉しい限りです。
「読者の興味のわくポイント」についてはどうでしょう?
こちらに関しては文章以上に手探りの状態ですね。
なにしろ、本格的に書くのはまだ2作目なので。
もしも抑えているとすれば、それは書きながら自分で自分に、常に第三者の立場から問いかけるようにしている結果かなあ。
ひょっとすると、説明過多、何もかも書き過ぎの弊害に陥る可能性も無きにしも非ずですけどね (^^;)
とにかく、こちらこそ今後ともよろしくお願い致します😊
第77話 種雄と経直への応援コメント
格好良い二人ですねぇ。
下手に降伏すれば、命や領土も無くなっちゃうかも知れないのに。
作者からの返信
この前に書いた唐津の戦いの敵役・藤原宗頼が強欲で悪辣な悪党だったですからねえ。
今回は敵でも潔い、信念のある人物を描きたかったんです。
やっぱり、単純な勧善懲悪ものだと底が浅くなっちゃうじゃないですか。
「ガンダム」だってシャアがいるから物語に深みが出たし(古いか?)、いろんなゲームでも、ラスボスに「理由」があると説得力のあるシナリオになりますよね。
ということで、「格好良い」と思って頂けたなら、作者としては嬉しい限りです (^^♪
第80話 九尾への応援コメント
第二部完結、お疲れ様です!
玉藻のラスボス感、半端ないですね!
さすがの八郎も普通の戦術では勝てそうにないですが、果たしてどんな闘いが繰り広げられるのか、楽しみです!
作者からの返信
ありがとうございます。
第二部最終話は九尾と玉藻のルーツを辿る過去編でした。
いままで全く触れてこなかった内容ですが(考えてなかった? いえいえ、ちゃんと最初から考えてましたよ・笑)、これでラスボス感を強く感じて頂けたなら嬉しい限りです。
戦術で戦う相手じゃないですね。何しろ人外ですから。
さあ、どうやって戦うのか、それは最後のお楽しみということで、その前にもうひとつの大きな見せ場、保元の乱が控えてます。
こちらも血沸き肉躍る合戦にしたいと思ってます。
乞う御期待です😄
第1話 異形の白拍子への応援コメント
あなたの企画から来ました!
こういう文を書いてみたかった…書いてみたかったんですよ!!
でも失敗して下手くそな日記形式に変えることになったんだ!!!!
…すいません。思いが溢れました。
本当に面白かったです!私の場合は文章が難しくなっちゃって、自分はともかく他人が読んで理解できる文じゃなくなっちゃったんですよね…。
この文章は読みやすくて評価されるのも当然だと思えるほどの作品でした!
作者からの返信
いらっしゃいませ。
あまりのお褒めの言葉に恐縮してます。
ごゆっくり楽しんで頂ければ幸いです (^_^)
それにしても、その難しくなっちゃった文章、読んでみたい気が……
第75話 縛め(いましめ)を斬るへの応援コメント
Evelynさま
こんにちは。
種雄に感情をあらかた吐き出させたところで威喝し、激昂したふうに持論を浴びせ、解き放つ。一度死んだのであるから、あたら命を無駄にするでないと刺した釘にどれほど効果があるかは疑問ですが、この展開だと、生きている限り種雄は自由になった身で大いに八郎の言葉の真意を考えることになりますね。場合によっては、これまで見えなかったものが見え、新たな考えが芽生えるかもしれない。賭けではありますが、見事な駆け引きですね。
作者からの返信
八郎はこの時点で14歳、今ならまだ中学生なんです。
だから、戦の駆け引きはともかく、この場面でのやりとりは、とにかく胸の中にあるものをそのまま種雄にぶつけたっていう感じですかね。
正直な気持ちを明らかにして、それで駄目なら仕方がないっていうところかな。
それが見事な駆け引きのように働いてしまうのは、まあ、主人公だからっていうことで (笑)
そもそも私が腹芸の類は苦手ですので、そんな作者が描いた八郎が複雑な腹芸ができる訳がない (^^;)
さて、一方の種雄がどう動くか?
それは次の2話のお楽しみです😊
第2話 斬撃の後への応援コメント
わざわざ修正してくださったようでありがとうございます<(_ _)>
確かに市民権を得つつありますし、いつもならスルーするのですが、せっかくの面白そうな時代小説なので意見として言ってみました。
でも作者さまの世界観なので、信じる道を行けばいいと思います。
相応の金子と物って、なにがもらえるのかちょっと楽しみです!
作者からの返信
問題の箇所のちょっと前に「とんでもない」っていう表現が出てましたからね。
同じ表現の重複を嫌うのは私の癖みたいなものなので、それもあって修正しました。
「相応の金子と物」は斬られた男の家族が貰うものなので、さあ、何なんでしょう?
それは和尚さんと家族に聞いてみないと分かりませんね。
作者にも不明です (笑)
第1話 異形の白拍子への応援コメント
コメント失礼します
私の作品『ボクにわ』にお立ち寄りありがとうございます
遅ればせながら読み返しにまいりました
平家とか源氏とかこのころの侍の名前を見ると
なぜかワクワクします。
Evelyn説弓張月、堪能させていただきたいと思います
作者からの返信
ありがとうございます。
義理堅い方なんですね。
「弓張月」といいますか、時代背景と主人公は一緒なんですが、内容は史実とも「椿説弓張月」とも異なる、新たに創作した物語です。
大まかな歴史の流れは事実の通りですけれども、細部の展開や次々に起こる事件は全くのフィクションで、だから歴史ものにありがちな予定調和とは無縁です。
ごゆっくり楽しんで頂ければ幸いです😊
第1話 異形の白拍子への応援コメント
灌仏会!
クリスマスばかり注目してすみません。
今度から灌仏会にもケーキ食べます(*^ω^*)
まるでタイムスリップしたように楽しい心地を味わえる第一話だっただけに、一点だけ、残念に思ったことが。
「とんでもございません」と言っている脇役?の方。
この部分だけまるで現代のようです。現代ものですと、キャラクターづけのために敢えて間違えた言葉を使わせるという手もありますが、この時代の方は間違えないと思ったので……。
初コメこんなんですみません<(_ _)>
作者からの返信
「とんでもない」の「ない」を「ございません」という敬語にするのは文法的に誤りだという指摘ですね。
正しくは「とんでもないことでございます」のようにするべきだということでしょう。
ただねえ、「とんでもございません」という言い方も完全に市民権を得てますから、間違いとは言えないという意見もありますし。
後者では、この場面では冗長な感じもするし。
まあ、ちょっと検討してみます……
と思いましたが、「とんでもない」という表現は、このちょっと前でも使ってるんですね。
ということで、「以ての外でございます」に変更しました。
それはそうとして、灌仏会にケーキはちょっとどうかと (^^;)
編集済
第12話 源太が産着への応援コメント
ここで玉藻の太刀がっ Σ(´・∞・` )おおぅ
八郎、またよりにもよってすごいものを…(´;∞;` )為義の発狂ぶりが…
清盛や義朝だったら、逆に褒めてくれたり……さすがに無理…?(´;∞;` )
作者からの返信
実は玉藻の太刀は後々には八郎の愛刀になるんです。
ちょっとネタバレでした (笑)
第11話 義朝と対峙すへの応援コメント
おおっ(´・∞・` )義朝もひとかどの人物の様子!
うーん、あの清盛と、この義朝がいずれ争うことになるなんて…(´・∞・`;)これが英雄の定め…
作者からの返信
義朝はもちろん平治の乱で清盛と戦いますが、その前の保元の乱では兄弟でありながら為朝の最大の強敵ですから。
それほどの敵はやっぱり「ひとかどの人物」であってほしいですよね。
ところがこの義朝が玉藻のせいでだんだんと……
第10話 清盛と出会うへの応援コメント
聞いたこともない遠い世界に、キラキラと思いをはせる(´ー∞ー`*)情報溢れる現代人には遠くなってしまった感覚ですね なんだかうらやましい
「滝口の武士」! Σ(´・∞・` )日本史の教科書で見たことある!
清盛、快男児ですねっ ”(´・∞・` )大人だけど
「家」を越えて、大きな影響を与える存在(`・∞・´ )熱いですね
作者からの返信
そうですか?
私なんかは今でも、行ったことのない異国に対する憧れは強くありますけど。
ところで、私、隠れ清盛ファンです (^^;)
その辺が、ここの若き清盛さんの描写には強く出ちゃいましたね。
第80話 九尾への応援コメント
絵本三国妖婦伝を連想させつつも、「九尾」としての形が出来たのは後々の事である……という点が興味深いと思いました。
作者からの返信
第80話「九尾」は、第二部の最終話ということもあって、九尾の狐の伝承について私がかねてから抱いていた疑問に対する(私なりの)解答でエピソードを構成してみました。
それらは、
① 九尾って、本当に狐なの? いつ、どのようにして生まれたの?
② なんで人の世を乱すの? その目的は?
③ どうして日本に渡って来たの? 空を飛べるはずなのに、なぜ船なの?
④ 奈良時代に日本に渡って来てから、平安末期まで 400年も沈黙していたのは何故?
といったところです。
同じような疑問を持っておられる方も多いんじゃないでしょうか。
説得力のある展開になっていたなら幸いです (^_^)
第80話 九尾への応援コメント
拝読致しました。
第二部完結、おめでとうございます(^^)
九州地方で着々と地場を固めている為朝さんと、悪玉たる玉藻さんのルーツと。
ここまでが人対人の争いであったところが、一気に人外との対決になりますね!
そうなると、白縫さんの存在がクローズアップされたりするのか?
為朝さんのシンボルである弓、その強弓がいつ唸るのかと期待しております(^^)
作者からの返信
ありがとうございます。
人外との対決なので白縫の存在がクローズアップ!
強弓がいつ唸るか!
いいところをお突きになりますねえ (^_^)
第三部は保元の乱が起りますので、そこで八郎の強弓の威力は十分に堪能していただけるかと。
それから人外との対決…… その辺の展開はネタバレになるので、まだナイショです😊
第80話 九尾への応援コメント
第二部完結、お疲れさまでした。
第三部はいよいよ保元の乱ですね……って、「玉藻との戦いへ」!?
どうなるの? というかどうやって戦うの?
これはもう期待して待つしかありません。第三部も、頑張ってください!
作者からの返信
ありがとうございます。
やっと第二部・破の巻の完結までこぎつけました。
さて、第三部・急の巻ですが、いよいよ保元の乱とクライマックスの玉藻との対決です。
物語や説話では玉藻前は陰陽師の真言によって正体を暴かれ、那須に逃げた後に討伐軍と戦い、最後は矢と太刀によって息絶えて殺生石になるんですが、本作で玉藻に宿る九尾の狐は、第二部最終話で述べた通り、なにしろ陰の気の集合体ですからねえ。
どうやって戦うのか?
実は霊体にも通じる最終兵器が!
ヒントは…… あはは、さすがにそれはまだナイショです😊
第77話 種雄と経直への応援コメント
これまでの自分の信念や生き様を反省し、全く新しい人生を選ぶのは勇気のいる事だし、それが出来る種雄はまた素晴らしいと思います。人間、なかなかそれが出来ないですからね……。
作者からの返信
そうなんです!
知謀の士でありながら、私欲が無くて誠実な人物。
全くの創作ですけれど (笑)
先の唐津の合戦の親玉、藤原宗頼が強欲で悪辣な奴だっただけに、敵としてこういう人物を描きたかったんです。
例えば、「機動戦士ガンダム」だって「シャア」みたいな信念を持った敵がいたからこそ深みのある物語になった訳で、単なる勧善懲悪ものでは底が浅くてつまらないですものね。
ですから、とにかく八郎が強弓で無双して鎮西統一ではなくて、こんな流れにしてみました (^^♪
第68話 心を攻めるへの応援コメント
Evelynさま
こんにちは。八郎の戦略と言いますか、堂に入った交渉の様子に惚れ惚れします。これで中学生(笑)。格が違いますね、
当時、都から下ってきている官吏はさておき、地方の豪族たちの朝廷への忠誠心はどれほどのものだったのでしょう? 口づてに噂を聞くことしかない帝など、目の前で繰り広げられる現実以上の求心力にはなれなかったんじゃないかなあと感じます。
作者からの返信
まあ、おっしゃる通り八郎は現代ならまだ中学生、14歳なので、交渉というよりは自分が信じるままを言葉にして、相手に突き付けたという感じですかね。
それが交渉術になってしまうあたりは、なにしろ「主人公だから」ということで (笑)
朝廷への忠誠心ですが、当時の地方の豪族たちにとっては、帝や朝廷とかは自分たちの土地所有等の権利を認めない、邪魔者にしか過ぎなかったでしょうね。
古くからの権威として一応の敬意は持っていたでしょうが、所詮は「話に伝え聞く」程度の存在であって、現実の利害関係の方が遥かに優先したでしょう。
だから最後には関東を中心とする武士たちが立ち上がって、鎌倉幕府の成立に至っていく訳で……
受領は受領で、彼らにとって帝や朝廷は自分たちの権益を保証してくれる象徴や機関に過ぎず、出身が京都で、実態を知っているだけに、心からの忠誠心なんてものがあったかどうか。
ただ、原田一族や菊池一族などの場合はちょっと事情が違います。
彼らの先祖はまだ帝や朝廷が権威権力を持っていた時代の朝臣で、それが藤原純友の乱で武功を立てて賞され、鎮西に土着した存在です。
地方に発生した根っからの土豪とも違うし、新たに京から下ってきたすれっからしの受領とも異なります。
先祖は帝に賞されて家紋を与えられたりして、それが彼らの誇りであり、地方における権威権力の基盤ともなっている。
古くから栄えた西国には比較的そういった武士が多くって、そこが新興開拓地であった坂東出身の武者との違いのひとつですね。
ですから、彼らには彼らなりの八郎らに敵対する理由がある訳で、それをどう突き崩していくかが、戦の勝敗と同時に鎮西制覇の鍵となるところです😊
第68話 心を攻めるへの応援コメント
>土地とは公家のものにも武士のものにもあらず。そこで暮らし田畑を耕す民のものじゃ!
やーん、格好良い! いつか本当にそうなれば良いですねぇ。
作者からの返信
この物語の中では鎮西だけは着々とそうなってますけどね (^^;)
実際には、土地の私有は一応は認められていたけれど、位階による上限があって、荘園領主は事実上皇族と公卿、武家の棟梁、寺社だけに限られていたようです。
とんでもない世の中ですよね。
だから地方の武士の不満が高まって、ついには鎌倉幕府の成立に繋がるんです。
当然の結果だと思います😊
第11話 義朝と対峙すへの応援コメント
前話での清盛との出会い、今話での義朝との出会い、八郎の周りで、にわかに、歴史が動くかの様です。
作者からの返信
主人公ですから (笑)
まあ、それは冗談として、この二人は後々「保元の乱」で敵対する相手ですから、そこに至る因縁を(史実には残っていませんが)描くためにも、どうしてもここで八郎と会わせておきたかったんです。
この後も、ある重要な事件の場面で登場します。
その時この二人がどのように変貌しているか、お楽しみに😊
第8話 父に挑むへの応援コメント
なんてこと…(´・∞・`;)
んが…!重季!(´;∞;`*)郎党の鑑!
八郎の吸収もすごいですね ”(´・∞・` )かしこ
作者からの返信
ひどい親でしょう😓
なにしろ私の父親が毒親だったので、為義の描き方にはその辺が反映されてますね。
ごめんなさい、本当の為義さん (^^;)
八郎はなにしろ「為朝」ですからね、幼い頃から能力は人間離れしてないと。
豪傑で有名な方ですが、本作では理知的な側面も強く出てきちゃいました。
最初は通説通り豪放磊落一辺倒で描く予定だったのが、嬉しい誤算です😊
重季の導きで八郎は強く賢く成長しますが、まだまだいろいろと大変なことが起ります。
この辺は八郎の少年期の成長譚ですね。
で、その後は戦いに次ぐ戦い。
まだちょっと先のことですけれど、お楽しみに。
第7話 傅役・重季への応援コメント
重季ッ!(´;∞;`*)郎党の鑑よ!
為義も、いい人選をしましたね ”(´・∞・` )なんだかんだ、八郎のことを…
…って、折り悪く…?(´・∞・`;)
作者からの返信
やっぱり身近に一人ぐらいは愛情を向けてくれる人がいないとねえ。
なにしろ両親がアレですから、歪みきった性格のまま成長しちゃう。
そんな奴が主人公の物語、読みたいですか?
私は読みたくないです (笑)
ということで重季の登場となりました。
実はこの重季って人物は「椿説弓張月」では為朝と同年配で、鎮西に渡ってすぐに豊後の山中で雷に打たれて死んじゃうんですが、本作では全く異なる人物造形をしちゃいました。
生涯を通じて八郎を導き、付き従う、準主役とも言うべき登場人物です😊
第6話 玉藻前への応援コメント
おおっ、さすがは高名な陰陽師 Σ(´・∞・` )
ですが今回は職務に忠実だったことが災いしましたね(´・∞・`;)
為義的にも、ある意味吹っ切れた感じになった……んでしょうか(´・∞・` )なにせ惚れ込んでましたし、恐れながらもすこしは未練が残りそうな?
玉藻の動向や目的も気になるところですが、いよいよ為朝のお話 ”(´・∞・` )期待です
作者からの返信
実はこの陰陽師さんの息子が後々登場して、八郎に力を貸してくれることになります。
九尾の狐退治の説話に登場される方です。
為義ですが、危険と思って玉藻を手放したものの、まだまだ未練タラタラで……
往々にしてそんなものですよね。
それが今後の八郎の扱いに影響を及ぼして……
なかなか大変です (^^;)
第79話 鎮西一統への応援コメント
コメント失礼します
原田さんから鎮西が2-3話で終わって、ちょっと拍子抜けしました。
今後の展開によると思うので、スピーディーなのもよいと思います
義親さんが生きていてよかったと思いました。
瞬天丸より元気で何よりです。
作者からの返信
薩摩・大隅での戦いが無かったのは、史実に絡む事情がありまして……
本文でも登場する阿多忠景ですが、実はこの人が為朝の岳父であるという説も強いんです。
保元物語ではそう記されています。椿説弓張月その他の書物では阿蘇(阿曾という表記もアリ)忠国ですけれど。
つまりこの人の娘が為朝の妻でして、かなり初期から協力者であった薩摩、大隅一の豪族なんです。
まさかそんな人物と八郎を戦わせる訳にもいきませんしねえ😓
そこで鎮西統一の最後はあっさりしたものになりました。
ただし、鎮西編はもう1話ありまして、幕間的な話ですが、そこでは遥か昔の九尾の誕生、なぜ世を乱すのか、どうやって日本に渡ってきたか、玉藻との繋がりは? といったことをじっくりと描きます。
それに、史実では保元の乱の後は為朝と鎮西の縁は切れますが、本作は伝奇ものなのでそうはいかず、八郎は意外な人を伴って鎮西に帰って来るかも?
そして様々な事件を経てクライマックスの玉藻との対決に!
ちょっとネタバレでした (^^;)
いろいろと、乞う御期待です。
第79話 鎮西一統への応援コメント
Evelyn先生、更新ご苦労様です。
この時代の砂糖って戦略物質にもなりますよね。
それと硫黄島とな、意味深にとってもいい気がする響きです。
九州統一が成ったら、海外勇翔編ですかね、狭い日本はほっといて。
今後の展開が凄く楽しみでワクワクします。
作者からの返信
この頃の砂糖って、とんでもない貴重品で、確かに戦略物資にもなりますよね。
ところで海外雄飛ですが、鎮西統一は成ったものの、まだまだ保元の乱(これが一般的に知られている、為朝の一番の見せ場ですよね)もありますし、何といっても玉藻との対決が控えてますし……
そういえば、最近読んで知ったんですが、NHKの大河ドラマ「平清盛」で為朝役(平安のガンダムとかモビルスーツとかいう宣伝文句だったですが・笑)をやった役者さんが、為朝を十字軍時代のエルサレムで活躍させる番外編をやってみたいって仰ってて、面白いかも、なんて思いました😊
第9話 江口の翁への応援コメント
難儀ですなぁ、八郎君!
伊勢平氏は家族仲良しなのに、源氏はいつも内紛ばかりで骨肉相食むばかり。
もっとも、そのお陰で、平家政権は「平家にあらざれば人にあらず」という有り様になり、鎌倉政権は北条をはじめ多士済々という、どちらが良いやら何とも判らぬ事ですけど。
それにしても、為義はひどいオヤジですな! 玉藻に惚れて妾にしておいて、子供ができると母子ともに疎んじて、女は手離し、子供には虐待。
人として徳がない。
んなだから、崇徳上皇になぞつく羽目になるんですかねえ!??
作者からの返信
いえいえ、玉藻が為義に近付くのも、八郎の出生の謎も、その後に虐待されるのも全て作者の創作ですから (笑)
でも河内源氏には内紛が絶えず、逆に平家は団結が強いというのは事実ですね。
だからこそ、鎌倉幕府の成立の後も頼朝の兄弟や近い縁戚は粛清されて、その結果、源氏の将軍は三代で途絶えてしまうし、逆に平家は身内を大切にするばかりで他の、特に関東の武士の反発をかって、一族皆が壇ノ浦で滅んでしまう。
う~ん、どちらも悲劇ですねぇ😓
ところで為義が崇徳上皇に、の件ですが、あれは最初は為義自身は「老齢」を理由に辞退したけれども、どうしてもと乞われて已む無く参戦したと言われています。
まあ、為義も長男の義朝とはいろいろと激しく対立していますし、その辺の事情もあるかもしれませんが。
それに、保元の乱において崇徳上皇は単なる神輿で、あれは政敵によって追い詰められた藤原頼長が一方の首謀者と言えるんじゃないでしょうか。
崇徳院は第一部の中盤で登場して、八郎と深い縁を結びます。
保元の乱については勿論、これから執筆する第三部でじっくりと描きますから、そこで詳しく私の解釈に基づいた話を展開することになると思います。
よく言われるような単純な兄弟同士の権力闘争にはならないと思いますので、乞う御期待です😄
第1話 異形の白拍子への応援コメント
企画から参りました
あらすじやキャッチコピーから軽やかな文章なのだろうと想像していたところに、読み始めてすぐに本格的な時代小説だ…!と予想外の嬉しい衝撃を受けました
豊富な語彙力で描写される鮮やかな情景と小気味いい文章のリズムが読んでいて心地よく、笛や鼓の音や白拍子の舞う様子もまざまざと映像や音が浮かんできて、大河ドラマの導入を見ているようでした
ある程度読み進めてからコメントするつもりだったのですが、この感動を伝えたくてつい書き込んでしまいました
歴史の知識が浅いため、主人公の行く末を知らないまま読めるのである意味ラッキーです!
続きもワクワクしながら読ませていただきますね
作者からの返信
ありがとうございます。
この作品は純粋な史伝小説ではなくて、かなりの部分が創作でして、いわば伝奇小説、ひょっとすると歴史ファンタジーとでも呼ぶべきものです。
文章は時代感を出すために、それなりに整えてありますけどね。
そもそも為朝が「九尾の狐の息子」っていうところからして「歴史」ではないですし (笑)
為朝っていう人自体、「保元物語」や「平家物語」などの物語文学以外、殆ど記録の残っていない人なんです。
分かっているのは、乱暴が過ぎて勘当されたとか、十代半ばで九州全土を制覇したとか、保元の乱での大活躍などですね。
でもこれも、どんな乱暴を働いたか、九州制覇の過程でどんな合戦があったかなどの詳細は不明です。
逆に人間離れした荒唐無稽な伝説は沢山ありますけど。
例えば、一矢で軍船を沈めたとか、大蛇退治とか、伊豆大島から放った矢が80km以上離れた鎌倉の海岸に届いたとか。極めつけは肥前での合戦で五万人の敵を撃退し、その矢の跡が湖だったか池だったかになっているとか!
まあ、本作ではそれほどに現実離れした説得力の無い描写をするつもりはありませんが、なにしろ上記のような事情なので、歴史の大筋は押さえながらも、その中で起こる様々な出来事は筆者の創作だとご承知おきください。
ごゆっくり楽しんで頂ければ幸いです😊
第5話 頼長卿への応援コメント
雅・喧嘩列伝、八郎(´ ゜∞ ゜`;)
玉藻にとって八郎は、なにかの布石なんでしょうか…(´・∞・`;)むむむ
源氏の力を削ぐために、平家と一部公家があらぬ醜聞を流したのかもと思ってましたが、為義もけっこうやっちゃってたんですねぇ(´・∞・`;)
これは話をのむしかない流れ…(´・∞・`;)残される八郎の運命やいかに
作者からの返信
玉藻にとっての八郎は前回の返信に書いた通りで、まだナイショです。
これには深いふか~い訳が (^^;)
為義ですが、いろんな物語では凡庸だけれど温和な人物に描かれることが多いようです。
でも調べていくと、なんのなんの、随分と乱暴狼藉を繰り返していらっしゃる。
ですから、この時期の河内源氏の停滞は、為義の父である義親の反乱や身内同士の内紛なども勿論ありますが、為義自身も原因のひとつのようです。
さあそこで、八郎の運命は…… これからのお楽しみということで (^^;)
第4話 八郎誕生への応援コメント
うむむ…この「疑惑」が父子の関係、ひいては為朝の人格形成に影響を及ぼしていく感じでしょうか(´・∞・`;)かわいそうな為朝…
そして、玉藻の言葉は… Σ(´・∞・` )すでに事態は動き出しているのかっ
作者からの返信
玉藻はある目的があって為義に近付いたので、そのためには子供ができても長くは一緒には居てやれないということでして…… だったらなんで子供を産んだんだ? という疑問が当然に出てきますが、それはずっと先、クライマックスに関係する秘密ですので、今はまだナイショです (^^;)
八郎ですが、お察しの通り「親」に関しては可哀そうな少年時代を送ります。
でも、信頼できる師や仲間が次々と現れて、立派に成長しますので御安心を😄
自分の存在意義に悩みながら、周りの人々のおかげで、ついには明確な目的を見出す、これを「王道の展開」と言ってくださった方も居られましたね。
本作は、ある意味で八郎為朝という英雄の成長譚です。
第21話 鵜丸への応援コメント
コメント失礼します。
最近中々伺えておらず、すみません💦
再び玉藻前の話題がちらついてきましたね。
八郎さんもついに知ってしまいましたし……。
しかし、誰に対しても堂々と対峙できるのは流石ですね。
色んな面で成長もしていますし、短刀を譲り受けて。
素敵な場面でした。
作者からの返信
いえいえ、お時間のある時に読んで頂ければ (^_^)
玉藻はもうすぐ意外な形で再登場しますので、お楽しみに。
誰に対しても物おじしないのは八郎の特徴で、それは若い頃の私の性格が反映されてるかも。
実は大学入試でも面接官の教授と喧嘩したり、後に日本の首相になる有名な政治家さんとパーティー会場で睨み合いを演じたり、などなど(苦笑)
まあ、大昔の武勇伝です。
鵜丸ですが、実は保元の乱で味方の総大将になった為義に崇徳院から与えられた太刀でして、現在は行方不明になっています。
ただねえ、次話で述べるように鵜が水の中から咥えて浮上するには太刀では重すぎるし、史実でも、有名な「椿説弓張月」でも、為朝と崇徳院の出会いが描かれてなかったり、その後の展開から考えてあっさりし過ぎてたりするので、こんな出会いと鵜丸の譲渡にしてみました。
気に入って頂けたようで、作者としては嬉しい限りです😊
第2話 斬撃の後への応援コメント
おおっ(´・∞・` )
正体を知っていれば納得ですが、白拍子のあの返しは、為義のようなタイプはグッときちゃうかもしれませんね ”(´・∞・`*)
謎のおじぃも気になりますが、和尚もただのなまぐさでは済まなさそうな感じ(´・∞・` )むむ
作者からの返信
私自身が気の強い女性が好きなもので、ついこんな女性ばかり登場させてしまいます。
後に重要人物として出てくるある女性なんかも、史上では有名な薄幸の美女なんですが、全く違う強気なキャラに造形しちゃったり (笑)
謎の爺様は実はこれも重要な登場人物で、その辺は次話以降で明らかに。
あ、曲者だけど、いい人ですよ。
後々まで八郎為朝のことを気にかけ、助けてくれます。
乞う御期待です 😄
編集済
第7話 傅役・重季への応援コメント
重季、良い傅役、良いコーチでしたね!
八郎の気質を見抜き、うまく導き、資質を伸ばす。
それにしても、母の玉藻は、何を考えて、八郎に吹聴したのでしょうね? 個人の徒手空拳では、出来る事など程が知れてる。人の上に立てる立場の子供ならば、人の上に立てる徳質を育てねば、仕方がありませんよね?
それにしても、新陰流より以前の剣術稽古は、危ないですなあ。
重季、あばら骨、折っていないか!? 養生しろよ!w
さて、為義パパ登場。
何が折悪く?
作者からの返信
ありがとうございます。
なにしろ玉藻の正体は「アレ」ですので、それなりに思うところがあるのかも。
その辺は物語の進行と共に、次第に明らかになります。
それはそうと、確かに新陰流以前は袋竹刀を用いない木刀での稽古ですからね。
危ないったら仕方がない!(^^;)
まあ、重季は大丈夫だったみたいですけどね。
為義ですが、八郎の出生には疑いを持ってますし、怖ろしくなって手放した玉藻の息子ですからねえ。
いろいろと危惧するところが……
その辺は次話で多少描きます。
お楽しみに😊
第1話 異形の白拍子への応援コメント
やぁやぁ!遠からん者は音にも聞け!近くば寄って目にも見よ!
我こそはっ!駆け抜ける吉兆にして、ニューイヤーラッキードッグ!
黒舌書読守チャウ! \(`・∞・´ )/ 見ッ参ー!
遅くなりましたー ”(´・∞・` )”
すごい… Σ(´・∞・`;)
為義が、ただの荒くれじゃなくて憎めない感じなのがまた良きですね ”(´・∞・`*)
そして、ストーカー?(´ ゜∞ ゜`;)はたまた、「鬼女め、成敗!」なのか…
お近づきのきっかけとして、熱い展開ですね!(´・∞・` )
第6話 玉藻前への応援コメント
この時代の天皇家の進退や院政の成立などは、とにかく、ドロドロの人間模様ですよね。
権力末期としか言いようがない乱脈。
その複雑怪奇な人物相関に、八郎の母、玉藻が関わって行くとは!
為義、そして、八郎の運命は、どうなる!?
今回も面白かったです。
作者からの返信
江戸時代の歴史家の意見では、この時代の天皇家の不徳(後に本作でも取り上げる崇徳院の誕生の経緯なども含めて)によって、朝廷は政権を失い、武士の時代が来たのだと言う人もいるようです。
まあ実際には他にも、律令制に基づいた政治の行き詰まり、荘園の蔓延による土地所有制度の矛盾など、いろんな原因があるんでしょうけどね。
ところで玉藻前ですが、そのモデルこそは、保元の乱や平治の乱の一因を作ったと言われる美福門院だと言われています。
鳥羽上皇の后だった人ですが、この方がちょうど為朝の母親ぐらいの年齢なんですね。
実際に、この人の息子の近衛天皇は為朝と同い年なんです。
なので、何かと人間離れした逸話の多い為朝を、大妖・九尾の狐、つまり玉藻前の息子にしたら…… と思ったのが、この物語を書き始めたキッカケです。
楽しんで頂けているようで、作者としては嬉しい限りです😊
第77話 種雄と経直への応援コメント
種雄さん、めでたしめでたし ^_^
作者からの返信
そうです。
八郎も種雄も、めでたしめでたし。
でも、次話で種雄が八郎を裏切るかも…… 嘘です!
律儀な人なんで、そんなことは決して致しません😊
第62話 政(まつりごと)の始まり(後編)への応援コメント
なるほど、新しい国づくりには新しい仕組みが必要、ですか。
拙作はそろそろラストバトルを控えて作者的にはクリア後にどうやって平和になったかを考えていかなければならない時期でしたので、凄ーく参考になりました!
作者からの返信
全く新しいことを始めようと思ったら、それにふさわしいシステム作りは必須ですよね。
日本史上でも、最も大きな2つの改革、つまり武士の世を確立させた鎌倉幕府の創設、封建時代を終わらせて近代国家への幕開けとなった明治維新、これらにおいてはいずれも新しい政治の仕組み、機構が作られています。
これらと比べれば、例えば室町幕府の設立や、織豊政権、江戸幕府などは、確かに大きな事件ではあるものの、以前も以降も武士の時代であることに変わりはない訳で、そこまでの大変革とは言えないのではないでしょうか。
だからWEB小説の歴史もので主流を占めている戦国時代を舞台とした物語が、「技術改変」「天下統一」ばかりを語って、あまり「政治機構の変革」について触れないのは、あらためて考えれば仕方がないと言うか……
本文では触れませんでしたが(本作より後の時代の事になるので)、平家政権の崩壊を考えてみれば、このことはよくわかります。
武家の力によって成立した政権でありながら、平家は貴族化してしまい、娘を天皇家の妃にして子供を産ませ外戚になるとか、一族を全国の受領に任命するとか、やることはそれまでの政治システムの中で藤原氏の真似事ばっかり。
新しい時代の到来を期待した全国の武士たちは、自分たちの土地所有の権利を始めとする諸々の権益が認められることもなく失望したでしょうね。
だからこそ、源氏の生き残りである頼朝を旗印にして新開地である関東の武士たちが立ち上がり、ついには平家を倒した。
これがもし、平家が新しい政治のシステムを確立して武士たちを保護する方向に向かっていれば、誰も頼朝の蜂起に参加しないし、そもそも蜂起自体も不可能だったかも。
源平の戦いと言いますが、あれは貴族化した平家と、武士の権利を確立せんとする、関東を中心とした武士団の戦いですね。
だから鎌倉方にも平氏が(清盛を棟梁とした伊勢平氏、いわゆる「平家」ではないですよ)多くいます。
北条氏も平氏の一族だし、初期に頼朝の大きな力になった千葉常胤も上総広常も平氏です。
で、勝利の後は、守護地頭の設置を朝廷に認めさせ、鎌倉に幕府が作られ、武士のための政治機構が整えられ、御成敗式目が定められる。
そう考えると、あれは政治的にも嘗てない大革命ですよ!
だからこそ、それを理解できなかった義経が後白河法皇に篭絡されて官位を貰うなどして頼朝の勘気を被り、平家打倒の大功労者でありながらも最後は粛清されるんですけどね。
頼朝からすれば、自分は武士の権利確立を目指す集団の旗印として担がれているのであって、その立場からすれば、朝廷という古い権力に取り込まれようとしている義経は、自分の弟であるためにいっそう許せない。
許してしまえば自分の立場が危うくなる。
主にそういう理由で義経討伐を宣言するんです。
いっぽう義経はというと、院宣を得るなどして逆に頼朝打倒を目指すんですが、その時も義経を支持する勢力が殆どないでしょう?
それはつまり、頼朝の関東政権こそが武士の権益を代表する組織であると既に周知されていたということでしょうね。
新しい世には新しい仕組み、システムが不可欠っていうことから、ちょっと話が広がっちゃいましたが、そういう訳で政治機構の話を本作に盛り込みました。
話としては盛り上がりがなくて、理屈っぽくって、あんまり読者受けのするところではないですけどね。
それに、「武士のための政権」では面白くないので、一足飛びに「人々皆のための政治」にしちゃいました。
その辺は、本作は純粋な史伝小説ではなく、伝奇小説、もっと言えばタグに書いているように「歴史ファンタジー」ですので、お許しください。
内容が内容なので、長文になってしまいました。
これひとつでエッセイにでもなりそう (笑)
まあ、私独自の研究や解釈ではなくて、歴史家さんたちの共通した意見であって、司馬遼太郎さんなども既にあちこちで書かれてるんですけどね。
さあ、内政編はほぼ終わりで、次話(第63話)の後半からは新展開、新たな大戦の始まりです。
いよいよ鎮西統一も佳境!
お楽しみに😄
第75話 縛め(いましめ)を斬るへの応援コメント
コメント失礼します
>重季に似ている
これ!よいタイミングで共感できました。
重季、やっぱできる子の一言を残すなぁと思ったところで、コメントを残す気はなかったのですが、これが来たので書いてしまいました。
よい家臣をお持ちです。
作者からの返信
ありがとうございます。
その台詞は、このエピソードを考えているうちに、ごく自然に思い浮かんだものなんです。
どうも、自分でも満足したり、読んだ方々にも気に入って頂ける台詞や描写は、計算ではなくて、物語の流れの中で自然に出てくるものが多いようです。
登場人物や物語自体が作者にそう書かせるというか……
一種の「憑依」みたいなものかもしれませんね (^^;)
第74話 戦いの結末への応援コメント
Evelyn様、凄い描写でございます。
戦闘のシーンが脳裏に浮かびます。羨ましい筆力、表現力でございます。
ひたすらに尊敬致します。
私の戦闘シーンは随分とあっさりしてるなぁ。と反省しきりです。
まだまだ二作目です。
凄く触発されました。血湧き肉躍るとはこの事ですね。
作者からの返信
ありがとうございます。
実は私も本格的に小説を書くのはこれがまだ二作目です (^^;)
戦闘シーンにしろ、その他の描写にしろ、手探りの状態なんです。でも、お褒め頂いて安心しました。
まず頭に映像が浮かんで、それを文章にしていくんですが、明確なイメージを思い描くのも、それを表現するのにふさわしい語句やリズム、テンポを思いついたり整えるのも大変です。
でも楽しんで書いてます😊
第71話 水際の頭脳戦への応援コメント
川を挟んで……という事はないですが、現在も挑発行為は電波等を使って行われていますね。簡単にそれに乗ってはいけませんね。
戦争には武力は大事ですが、知恵を尽くした駆け引きがとても大切ですね!
作者からの返信
最近は特に net を使った挑発や工作行為が極めて盛んなようですね。
考えてみると、挑発の方法は違えども、人間って遥か昔から同じようなことやってるなあ、本質的に進歩してないな~、なんて思ってしまいます。
でも、挑発や示威行動を放っておくと、それが既定の事実や既得権みたいになってしまったり、「弱腰だ!」なんていって国内に不満が溜まったりして…… 難しいですね。
第74話 戦いの結末への応援コメント
コメント失礼します
最後まで天晴な原田さんのファンです笑
うまいこと八郎君に仕えてくれれば嬉しいですが、続きが楽しみです
作者からの返信
ありがとうございます。
実は私も原田さんを描いているうちに感情移入しちゃって (笑)
ここ数話は八郎よりもむしろ主役級の活躍になっちゃいました。
次話は勿論、その後2話ほどは原田さん中心の展開が続きます。
なんと、彼のおかげで鎮西制覇が大きく進展することに!
乞う御期待です😊
第74話 戦いの結末への応援コメント
種雄さん、見事な覚悟!
為朝は彼を説得できるのでしょうか。
作者からの返信
そこです!
次のエピソードの主題は!
さあ、八郎は頑固で一徹者の種雄をどう説くのか?
お楽しみに😄
第74話 戦いの結末への応援コメント
どうしても、欲しいな。日本にはこれがある。
作者からの返信
「欲しい」とは、人材のことでしょうか。
だとすれば日本だけではないですよ。
三国志演義における曹操の人材収集癖は有名ですし、西洋にも似たような例は多々あるのでは?
第1話 異形の白拍子への応援コメント
言語に秀でた人の書く作品は読んでいて心地よいリズムがありますね。
自分の作品に取り入れようにも、少しばかり私には教養が足りないのが残念ですが(;ω;)
楽しく読ませていただきますね!
作者からの返信
ありがとうございます。
「言葉に秀でている」かどうかはわかりませんが、文章のリズムや展開のテンポには常々気を配りながら書くようにしています。
それは多分、長年の音楽好きであることが影響しているかも。
とにかく、ごゆっくり楽しんで読んで頂ければ幸いです😊
第73話 迎撃への応援コメント
阿蘇家の寝返りの画策までもが、八郎殿の策の一端だったのでしょうか。鮮やかです。
次話を楽しみに待たせて頂きます。
作者からの返信
いえいえ、寝返りはおそらくは、態度を決めかねていた阿蘇家が、八郎軍の陣中に白縫姫が同行しているのを知ったこと、他の肥後の兵との軋轢、原田・菊池の連合軍が糧食の不足ゆえ思わぬ劣勢に陥っていることなどから判断して独自に行ったことで、八郎が意図的にそう仕向けた訳ではありません。
その辺は第70話「白縫の舞、紀八の策」において、八郎と重季の会話の末尾に少し伏線を張ってあります。
また、これからの戦後処理において八郎は阿蘇家に対し…… おっとっと、この辺はまだナイショです (^^;)
なにしろ、今しがた書き終わった第76話前半の中心を占める内容ですので、その時までのお楽しみということで。
とにかく、次話ではいよいよ筑後川の戦いも結末を迎え、鎮西制覇も大詰めに。
最後の大隅と薩摩はどのように攻略するのか。
そして第二部の最後では意外な玉藻の過去が明らかに!
乞う御期待です😄
第49話 白蛇団への応援コメント
白縫姫、時葉の好敵手の登場ですね!為朝の妻はこのくらいでないと。
作者からの返信
白縫姫は「椿説弓張月」では為朝の運命の女性です。
すごい烈女で、夫の為朝を陥れた相手を殺したり、海神の怒りを鎮めるために海に身を投げたり、それで死んじゃっても魂は琉球の王女に乗り移って為朝を援けたり。
その割に出会いは、姫の飼っていた猿が悪さをするのを為朝が懲らしめたなんて他愛もないものだったりします。
それじゃあ面白くないので、為朝の大蛇退治の伝説と絡めて、こんな登場の仕方にしちゃいました
人物造形も「弓張月」とは全然違って…… でも存分に活躍してもらう予定です。
八郎をめぐる時葉との関係はねぇ、時葉はなにしろ「あの人」がモデルですから、どうなるんでしょう?
お楽しみに😄
第72話 そして決戦へへの応援コメント
知っていることを明らかにしておく。知っていることを隠しておく。知っているのに知らないふりをする。虚々実々とはまさにこのこと、渡河地点を巡る頭脳戦、堪能しました!
作者からの返信
ありがとうございます。
「堪能しました」とは嬉しい御言葉!
苦心した甲斐がありました。
さあ、次回はいよいよ両軍の激突です。
八郎たちがどのような戦いを見せるのか、お楽しみに。
明日の夜には投稿予定です😊
第1話 異形の白拍子への応援コメント
自主企画から来ました!
歴史ものは普段読まないのですが、テンポの良い文章とイメージしやすい表現で読みやすく感じました。
語彙力も豊富なので、表現の勉強にもなりました。
作者からの返信
私も歴史ものはあまり読みません (笑)
なんだか結末がわかってる予定調和みたいな感じもするし、一部の人が言う「歴史=常識、教養」っていう考え方も「なんだかな~」って思うし。
一方で、タイムスリップや逆行転生による歴史改変も、最初は面白かったけど、最近は供給過多、大同小異なこともあって飽きちゃって……
ですから本作はいわゆる伝奇もの、歴史に題材を取った創作です。
それも一般の伝奇小説よりも創作の部分が圧倒的に多いですね。
なにしろ源為朝っていう人には、保元物語に描かれる活躍とかを除いて、文字として残された記録が少ないですから。
民間伝承は多いですが、荒唐無稽な、人間離れしたものばかり。
だから逆に創作の題材としやすいっていうところもあるんですけどね。
そもそも「九尾の狐・玉藻前の息子であった」っていうところから、全然「歴史」じゃないし (^^;)
ですから、史実に題材を借りたファンタジー、英雄譚として読んで頂ければ幸いです😊
第69話 戦場の宴への応援コメント
私も短歌を作り小説を書くので言葉の力を信じたいですが、それだけで国の安寧が保てるはずないですよね……。
為政者には汗水垂らして働き国を支える人々の方を向いて欲しいものです。
作者からの返信
私も言葉の力を信じますが、それは人間の心に訴えるもので、「言霊」が自然現象や出来事を左右するっていうのとは違いますよね。
でも、平安期の公家衆は本当にそう信じていたみたいで、だから「和歌を詠む=政治」になっちゃって、現実の政治活動が疎かになってしまった…… そういう意見があり、それに基づいて書いたのが本エピソードの一部です。
でも、今の私たちも彼らのことを笑えないですよ。
だって、例えば結婚式で「別れる」とか「切れる」とかの言葉は禁物だとか、初詣のお賽銭にわざと五円を投げて「ご縁がありますように」とかの習慣は、やっぱり「言霊」の力を信じているということではないでしょうか。
海外生活が長かったからわかるんですが、アメリカの人なんかは、出張や旅行で飛行機に乗って出かける人に対して冗談で「その飛行機、落ちるかもよ」なんて平気で言います。
で、言われた方も「そうかもね」なんて笑ってる。
これが日本だったら相手は「縁起でもない!」と怒り出すでしょうね。
これなんかも、日本人は現代でも言葉の持つ超自然的な力を信じていることを表す一例ではないでしょうか。
興味深いというか怖いというか…… (^^;)
第71話 水際の頭脳戦への応援コメント
拝読致しました。
確かに、昔の血気盛んな末端兵たちにとってみれば、自分達が暴れるのを封じられた上で罵詈雑言を浴びせられ続けたら、ストレスたまりそうだよなぁ、と思ってしまいました(^^;)
特に、為朝さんの深謀遠慮を理解できないような暴れん坊であれば。
辛抱こそが重要、これが兵達に浸透すれば、強力な兵になると思いますが、我慢比べの様相を見せてますね(^^;)
作者からの返信
まあ、私が兵の立場だったら我慢できるかどうか、自信はないですね (笑)
でも、我慢比べもそろそろ終わりです。
だって、本エピソードの最後で、八郎は戦局の変化と原田種雄の策を読み切ったようですから。
具体的にどのような策で戦うかは明日投稿予定の第72話で、実際の戦いは明後日の73話で描かれます。
乞う御期待です!😄
第58話 宣言(後編)への応援コメント
理想を主張することは重要ですね。それが実現できるかどうかは、八郎ほどの傑物でも難しいのでしょうが。
作者からの返信
リーダーには理想や夢を語ることと、現実の利益を提供することの両方が必要かと。
理想だけでは破綻するし、現実の利益だけでは多くの人の力を束ねて引っ張っていくことはできませんよね😊
第70話 白縫の舞、紀八の策への応援コメント
鎮西八郎が軍略を駆使しての戦いとは、従来の小説や戯曲にはない異色の展開ですね。
作者からの返信
そうなんです。
だからこそ、やってみました。
為朝というと武力チートの合戦ばかりで、頭脳戦ってイメージは皆無じゃないですか。
いやいや、本作の八郎はそんな脳筋ではないですよ (笑)
きっと諸葛亮孔明ばりの緻密な軍略を見せてくれるはず。
お楽しみに😄
第70話 白縫の舞、紀八の策への応援コメント
死中に活を求めるとはいえ、決死隊になる。さてどんな策があるのか・・・楽しみですね。
作者からの返信
八千の兵がひしめく敵陣に、僅か三百の兵が暗闇の中、ばらばらに斬り込もうというのですから、十中八九、生還は期し難いですね。
まさに決死隊です。
史実でも様々な物語でも好まれる華々しい展開ですが、私はそんな特攻隊めいた戦術(?)は嫌いです。
私自身のヒーローである八郎にも、そんな作戦は採用してほしくない。
では、どんな策を用いるのか。
そこは八郎・重季 vs 敵の軍師である原田種雄による腹の読み合いです。
刻々と変化する状況の中、最終的に双方がどのような作戦をとり、戦はどのように決着するのか。
それは次話の後半以降、一気に明らかになります。
乞う御期待です😄
第69話 戦場の宴への応援コメント
公家政権下では、和歌=政治。
端的で面白い表現です。
その時代に生きた人には、その人たちなりの普遍的な価値観があるのですよね。
その考えで行動した結果を後代の人間から見たら「何故にそんなことを?」という疑問点が多いように思います。
そういう差異を埋めてくれる考え方なり、
解釈の一つが〝物語〟ではないかと思います。
もちろん。物語は物語とわきまえて、の話ですが。
なんかずっと公家って民政してない印象あって。下々に人権なくても、上手く使わないと自分も困るだろうになあ。とか思ってました。(多分、私が不勉強な故です)
架空の話とはいえ〝公家って、そんな感じする〟と腑に落ちた感じでした。
面白かったです。
作者からの返信
ありがとうございます。
公家政権下においては「和歌を詠む=政治」というのは私独自の解釈という訳ではなくて、一部の歴史研究家の間では以前から言われていることなんです。
古代、つまり大和朝廷の成立から平安末期までの長い期間、日本は「言霊と怨霊」の国であったという意見も聞かれます。
怨霊はさておいて、実際、天変地異などの際に、それを鎮めるために詠まれ、神々に捧げられた歌のなんと多いことか。
勿論、公家が全く政治をしなかったという訳ではないんですが、その政治活動は(政敵を追い落とす謀略などを除き)現在の我々から見るとはなはだ貧弱で、とても真剣に政治を行う気があったとは思えない程です。
一方で、和歌は男女の恋愛や風景の美しさを詠むものだけではなく、世の平安を願うものも多く残されている。
このアンバランスを考えるに、当時の公家は和歌を詠むことによって言霊の力で世を治めることができると本気で考えていたのではないかと。
名文として知られる古今集の仮名序は、決して和歌礼賛のための誇張ではなく、当時の公家の考え方を述べたものの典型と言えるのではないでしょうか。
言霊信仰、陰陽道などの呪術、鎮護国家のための一種のテクノロジーとしての仏教…… そういった考え方、やり方がエスカレートするにつれて世の混迷は深まり、土地所有権に関する矛盾もあって、ついにリアリストである武士たちが立ち上がるんですね。
それが鎌倉幕府の成立に至る一面で、公家の世は終焉を迎える。
でもその後も、明治維新に至るまで公家衆の根本的な考え方は変わりませんけどね。
元寇の際も、南北朝の争乱の際も、なんと多くの敵撃滅、平安の到来を願う歌が詠まれ、祈祷、神社への祈願の類が行われていることか。
武家が現実的な政治を行い、一方で公家は和歌を詠み、そのかたわらで典礼や祈祷などを行い、それが実際に有効な、彼らなりの意味での政治であると信じ、為政者として満足している。
そう考えると、日本史における朝廷と幕府の二重構造がある程度説明できるのでは?
よく言われるように、「権力」たる武家政権が「権威」である天皇と朝廷を利用した、という面も多大にありますけどね。
問題が複雑なだけに、長文の返信で失礼しました (^^;)
第16話 観想念仏への応援コメント
善弘様がかっこいいです。
地獄に行く覚悟を持っての善行、すごいです。
この回で一人で盛り上がってしまいました。
私は歴史に詳しくは無いのですが、母が九尾の狐・玉藻前であるという主人公八郎(為朝)の今後に期待しワクワクしています。
作者からの返信
善弘さんは後の法然上人ですから。
つまり、それまで皇室・公家など有力者のものに過ぎなかった仏教を、新たに門戸を開き、真の意味で一般大衆(女性を含む)のものにしたと言われる鎌倉仏教の開祖。
様々な迫害を乗り越えて浄土宗を開いたアツい御方です。
ならば、このくらいの覚悟は当然に見せてもらわないと😊
フィクションですけどね (笑)
本作を愛読してくださる皆様には「歴史には詳しくない」とおっしゃる方が多数おられます。
それでもスムーズに読めるように、必要なことは物語の中で最低限説明し、古い時代に関する用語も前後の文脈からなるべく推測できるように書いているつもりです。
ですから、どうぞ歴史的知識の云々など心配なさらずに、安心して読み進めてください。
これからの展開、八郎の成長に乞う御期待です (^^♪
第69話 戦場の宴への応援コメント
権威と権力、お互いがお互いを利用する。やはりこれが日本史の中核を成す考え方ですね。「敵も味方も、ゆくゆくは鎮西を守るべき大切な将兵じゃ」これは戊辰戦争・西南戦争まで引き継がれるのでしょうか。内乱といえど、他国のように恨みを含んで完全には分裂しない。曖昧さを含んだ協調性。日本の国民性を感じます。活き活きと、八郎君の言葉が脳裏に波打つのは、この国で育ったからでしょうか?
作者からの返信
深読みされましたねえ。びっくりです。
本エピソードで八郎が敵軍の大将と敵兵の前で最後の発言をした主な目的は3つです。
一つには前々回のエピソードの末尾に話が出てきたように、敵軍の将兵に精神的な逃げ道を開けてやり、死兵となって抵抗するような戦いをさせぬこと。
もう一つはこれまでの八郎のモノローグで2回ほど出てきましたが、原田種雄の人物と能力を見込んで、ぜひ味方にすることです。
最後は八郎の言葉通り、鎮西全体の兵力をできるだけ損なわず、温存すること。
これは鎮西制覇の後、京の朝廷との対峙を考えれば、やはり必要になります。
ただ、おっしゃるように日本人には戦いの中においても、ある意味、曖昧さを含んだ協調性が存在することは確かですね。
それはやはり、西欧やアラブのように人智を超えたキリスト教的、イスラム教的絶対の真理といったものが存在しないからではないでしょうか。
そういったものがあれば、人の道徳や常識、法を超えて、例えば異教徒は徹底的に虐殺して良いことになる。
同じ民族であっても、自らの持つ宗教的真理を基本にした信念に反する相手は殺しても構わない。
むしろ抹殺してしまうことが正しい行いということになりますね。
東洋でも、インドや東南アジアはヒンドゥー教や仏教の教えが日本より遥かに徹底しており、我々から見れば過激な行動に走る場合が多いようです。
何よりも「和」を尊ぶ日本人、宗教的な教えを絶対とする諸外国。
これは文化の違いというもので、どちらが正しいとは言えないでしょう。
また、権威と権力の相互依存、利用の関係については、確かに日本の歴史において脈々と続いてきた事実ですが、本作の八郎は、むしろそういった関係を打破しようとしているのではないでしょうか。
そこが彼の日本人離れしたところです。
それには作者自身が外国での生活が長かったことが反映されているかもしれません。
ちょっと込み入った話になってしまいましたね。
長文失礼しました。
第60話 鎮西王への応援コメント
幕末、坂本龍馬からアメリカの大統領制(みんなで代表を選ぶ)などが紹介され(史実ではないかもですが)たらしいですが、この時代に既に入れ札で代表を決めるのも良いという考えを持つ八郎はとても先見の明があるのですね
作者からの返信
はい!
先見の明があるというか、人は全て平等という自由なものの考え方をする若者という風に設定(!)しました (笑)
これもまた、比叡山で学び、兄弟子である善弘(後の法然上人ですね)と接した影響のひとつです。
仏の前では俗世の貴賤に関係なく、全ての人が平等ですから。
法然上人こそは、それまで主に貴族階級や高位の武士のものだった仏教を一般民衆のものとした鎌倉仏教の開祖です。
しかも「穢れた罪深い存在」とされていた女性まで救済の対象にされた。
そのおとうと弟子である八郎には、このくらいのことはやってもらわないと。
ちなみに私は別に浄土宗の信者という訳ではありません (^^;)
追記)書き忘れていましたが、これよりはるか昔、古代ギリシャのアテネなどでは市民の直接選挙により為政者が選出されていましたし、古代ローマも初期は共和制で国政が運営されていましたから、日本でもそういう発想が生まれても荒唐無稽とは言えないんじゃないかと考えて、作中に盛り込んだというところもありますね (^_^)
第1話 異形の白拍子への応援コメント
衝撃の出会い!
掴まれました!
作者からの返信
第1話は最初はこんな展開にするつもじゃなかったんですが、書き始めたら何かに憑かれたように、いつの間にかこうなっちゃいました (^^;)
でも、本当の主人公である八郎為朝は、まだ生まれてませんけどね (笑)
ごゆっくり楽しんで頂ければ幸いです。
第67話 筑後川への応援コメント
豪快でありながら白縫のため水の冷たさを心配する八郎、血の繋がりより心の繋がり、と言う弁慶や時葉の優しさ。素晴らしい!
この友情があればどんな敵が現れようが負ける事はない!という気がします!
作者からの返信
ありがとうございます。
「血の繋がりより心の繋がり」っていうのは私の実体験から出た言葉で、作中では叡山で孤児として暮らしていた弁慶と時葉に言わせてみました。
まあ私は孤児ではないんですが、毒親にずいぶんと苦労させられたもので (^^;)
「親ガチャ」なんて言葉が最近はあるみたいですが、いわば親ガチャが「ハズレ」です (笑)
でも、そのおかげで今このような物語が書けている訳で、そういう意味では幸運だったかも。
本当に、心の通じ合う、信頼できる相手って大切ですよね。
数は多くはないけど、幸いそういう人々にも出会えたことに関しては、運命に感謝です。
もっとも、どうしても分かり合えない相手っていうのも沢山いますけどね。
本作を愛読してくださる皆様にも、新しい年、良き出会いが多くありますように!
新年最初の祈願でした (^_^)
さあ、今日はそろそろ初詣に行こうかな。
第1話 異形の白拍子への応援コメント
企画からお邪魔させていただきました。
取り急ぎ第一章を拝読いたしました。
他に類を見られないほどの豊富な語彙力と、日本史への造詣の深さに圧倒されました。
どのような物語となるのか、気になる作品となっております。
ありがとうございました。応援しております。
作者からの返信
いらっしゃいませ。ご注文は何になさいますか……
ではなくて (笑)、過分なお褒めの言葉に恐縮しております。
どんな物語になるのか…… 史実とも滝沢馬琴作「椿説弓張月」とも相当に異なるオリジナルの伝奇小説です。
だからもう、アイディアを練るのが大変で大変で (^^;)
でも楽しんで書いてます。
ごゆっくり楽しんで頂ければ幸いです😊
第68話 心を攻めるへの応援コメント
「心を攻める」、まさに兵法の王道ですね。
そんな戦上手の八郎への評価としてひと言。
「※中学生です。」
作者からの返信
あはは、全くその通り🤣
現代ならまだ中学生です。
いかに平安時代とはいえ、恐るべき成長ぶりですよね。
でもそこは八郎すなわち為朝ですし、この物語の主人公、人間離れしたヒーローですので御勘弁を。
それに母親はアレですから (^^;)
第59話 天満宮への応援コメント
明けましておめでとう御座います。
こちらの作品で太宰治天満宮詣でに参りました♪いつか本物の太宰治天満宮も行きたいですが、、
道真の怨霊のような事、今の政にも起こってくれないかと物騒な事も考えざるを得ないような時世ですが、創作の中だけでも平穏な世を作っていく話が読みたいです!
作者からの返信
あけましておめでとうございます😄
天満宮詣でに行かれたんですね。
ひょっとして、ウチと同じく受験を控えたお子様でも居られるのでしょうか。
大宰府のそれではなくても、神様は分体として偏在しておられますから、きっとご利益があることでしょう。
ところで、正月早々「怨霊」に期待するその気持ち、わかります!
近年、政治や経済のトップに立つ人々の器の小ささ、モラルの低下は酷いですものね。
いっそ「怨霊」か何かが大掃除をしてくれればスッキリするのに、なんて考える人々は多いんじゃないでしょうか。
でもねえ、怨霊は無差別攻撃なんで、疫病や天変地異なんていうのは嫌だなあ…… あれ? でもコロナや、このところ数年おきに起こってる大地震はどうなんだ?
そう考えると怖いですね。
それはそうと、創作の中ではお任せください。
鎮西制覇も終盤に向かっており、その後は保元の乱、そしてクライマックスの玉藻との対決。
それこそスッキリと大団円で結末を迎える予定です。
お楽しみに (^^♪
第3話 懸想への応援コメント
コメント失礼いたします。
玉藻前と聞いて、「おおっ、あの大妖怪?」と驚きました。
さらには読者の方とのやり取りを拝見し、この時代、一般的には玉藻前のことは知られていないと知って、またもや「おおっ!」
このあと息子の八郎が登場するそうですが、いわば、特殊な両親の血を引いた平安時代のサラブレット。
活躍が楽しみです。
作者からの返信
いらっしゃいませ😊
玉藻が本来の姿を表すのは、まだまだ先のことになりますね。
なにしろこの物語全体のラスボスですから。
ゲームでも本当のボスはずっとその恐ろしさの片鱗を伺わせるだけで、実態は最後の最後まで現れないでしょ (笑)
だから先々のお楽しみということで。
玉藻前ですが、他の読者様とのコメントのやり取りを御覧になったのですね。
その通り、玉藻前の伝説が知られるようになったのは、御伽草子の「玉藻の草子」、能の「殺生石」などが創作された室町時代以降なんです。
でも鳥羽上皇の寵姫とされており、時代背景はちょうどこの時代なので、主人公である八郎為朝の母にしてしまいました。
モデルと言われる美福門院はちょうど為朝の母親にあたる年齢ですし、人間離れした伝説の多い為朝の母にはピッタリだなと思って。
本作の八郎は平安時代のサラブレッドであると同時に、むしろ「異端児」的な性格が強いかと。
ごゆっくり楽しんで頂ければ幸いです。
編集済
第67話 筑後川への応援コメント
あけましておめでとうございます。
川を挟んでの駆け引きとは、戦術厨の要所を見事に突いてきますね。次回の更新を楽しみに待ってます。
>戦術好きの方々の興味
はい。川は渡れそうで渡れるかどうかわからない微妙な立ち位置なんです。渡れるにしても騎馬と徒歩では勝手が違いますし、水深や流れの強さを見誤れば接敵する前に窮してしまいます。渡れたとしても半ばまで渡河したところで攻撃を受ければ壊滅は必死ですし、なんとか渡り切ったとしてもそこで戦えば背水の陣になってしまいます。土地によっては冬になれば凍ってそれなりに渡れそうな気がするんですが、気温によっては重いものが氷を割って水没するかもしれない。けれども、これを渡り切れば奇襲的に戦術・戦略的優位が確立するかもしれない。。。。みたいな。現代でも、国境が河川で引かれているのはその軍事・地勢的な理由が大きいと思います。
作者からの返信
ありがとうございます。
稲羽清六様にとっても、この一年が素晴らしきものとなりますように。
ところで…… 川を挟んでの駆け引きって、そんなに戦術好きの方々の興味を惹くものなんですか?
知りませんでした。
最初の合戦は海、次は陸上で新兵器、新戦術、最後は一騎討の戦いときて、じゃあ三番目の合戦は川を挟んでだと、いろいろと変化があって面白いかなと思ったんです。
今回は戦術を駆使した戦いを描きたかったもので.
決して意図的に突いたつもりではなかったんですが (^^;)
この頃の合戦って、実は戦術も何も無くて、まずは矢合わせ、それが終わると各々がひたすら一気討ち、それで大抵は数の多い方が勝つという、話としてつまらないものが殆どなんですよね。
だから戦術的余地を求めて川を挟む形にしたんですが(他の地形の戦いはよくわからないので・笑)、それがマニアの方々の好みを突いていたということかあ。
喜んでいいですよね😄
追記への返信)なるほど。ある程度は知っていましたが、あらためて勉強になりました。
よくよく考えて作品に生かしたいと思います。
季節は冬、川は凍っておらず水量は減っているとはいうものの大河であり流れは急。
面白い戦いになりそうです (^^♪
第54話 決着への応援コメント
一騎駆けなど許すでない!
こういう細かい描写が如何にも戦乱モノを
醸し出してて好きです。
やった方は誉れ
やられた方はとんだ赤っ恥ですからね。
作者からの返信
この台詞は深く考えたり計算したりしたのではなくて、自然に出てきたものなんですが、あらためて考えると、こういう一文で迫真性が増したり、逆に損なわれたりするんですよね。
恐ろしいやら面白いやら (^^;)