第37話 捜査

昼間。

その飲食店の店内は広くて薄暗い。天井から各席ごとにライトがあたっている。

隅にある席で、二人の男──青年とスーツを着ている刑事が会話をしている。

刑事は言った。

「つまり、君はこの店の裏で不審な人物を見たと?」

「はい。男がずっと店の外にいるんです」

「そうか。情報提供、ありがとう。他の人にこの事をぺらぺら喋らないように」

店の真ん中の席で二人の女──十代後半の少女と二十代半ばの片腕に竜のタトゥーを入れた女が会話している。

少女は言った。

「逃亡生活中なのにずっとここにいていいんですか?」

二人は逃亡中の凶悪な犯罪者だ。テロを起こしたり、ネットを使った犯罪を行っている。

タトゥーを入れた女が答える。

「店主は私の知り合いだからちゃんと匿ってくれる、食べ終わったし会計をしてちょっと出かけましょう」

二人は店の外で射殺された。

後日、極秘捜査に勘づいた青年も射殺された。

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