第35話 車
夕方。
広い砂漠にある一本の道を一台の車が走っている。
車は一人で立ち尽くすみすぼらしい姿の女の前で止まった。
女は車の運転席にかけより、ドアをこんこん叩く。
「助けてください! 私、遭難してるんです! 自家用機で旅行をしてたら突然墜落して……謝礼なら夫がいくらでも払います!」
「乗りな」
運転席の男が手元のスイッチを押して後部座席のドアを開けたので乗り込んだ。
車内には運転手の男、助手席には豪華な指輪をした女──よく知っている顔だ。助手席の女は新聞の記事を読んでいた。『大手企業の社長の愛人が乗っていたヘリが撃墜される!』
後部座席に隠れていた男が飛び出してみすぼらしい姿の女を襲った。
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