第45話 神の愛を拒む。
S県××市の田舎にある町──神犬町。
犬を神と崇めて大切にしてる町だ。
夜──町長──加藤愛の葬儀が行われている。
野良犬があたりをうろちょろして、フクロウが飛び交う。
広い墓地があり、そこには大きな穴。棺桶が入れられようとしている。
その周囲には参列者が集まっている。
加藤愛の母が泣きながら言った。
「この中に娘を殺したやつがいます」
参列者がざわめく。
ガラガラ。
愛の父がやって来て袋を放り投げる。
愛が袋を開けると、犬の死体がある。
参列者の一人が言った。
「罰当たりめ! 犬を殺すとは!」
母が言った。
「この犬が愛を殺したんです! 復讐されて当然です!」
誰かが嘆息した。
「神の手で天国へ行けるなら幸せなのに」
父が怒鳴る。
「神の愛などいらない! 娘の命が欲しい!」
数日後、野良犬の群れが村人を襲って食い殺した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます