第19話 兵器会社の新社長
昼間。
都会にある大企業が所有している大きなビル。その中の会議室で、20代半ばの女──新社長の草薙妙美が椅子に座って長机に肘をついている。机の周囲で社員たちが椅子に座っている。
妙美は言った。
「我が社の新製品──ヒューマンシステムマキナについて、なにか質問や意見は?」
小太りな男性社員が立ち上がって言った。
「このヒューマン……なんちゃらは、人の脳にアクセスしてその人の思考アルゴリズムを解析した上で人の思考能力を飛躍的に向上させる、ということですが、人の脳にアクセスするのは危険過ぎませんか? あと、どのような場面で使われることを想定していますか?」
妙美は膝の上で手を組んで言う。
「安全性については問題ないという認識だ。軍隊で使われることを想定している」
ビーッ! ビーッ!
サイレンが鳴り響く。
会議室は大騒ぎになった。
「空襲警報だ!」
妙美は呟く。
「失敗作だったか……」
数分後にミサイルが落ちて世界は荒廃した。
某国の軍人たちは『ヒューマンシステムマキナ』を装着していた。
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