第16話(超絶改稿)鞠の電話

担任が上に掛け合うという形で一応俺達の無謀すぎる作戦は終了した。

因みに俺達だが授業を遅らせた罰として反省文を50枚という形になる。

俺は苦笑いを浮かべながら春樹を見る。

春樹は、一切後悔は無い、と告げながら柔和になる。


「まあ俺はやりたい事をしたまでだからな」

「いや。だからと言って教室中が反省文50枚だぞ。お前のせい.....とは言えないか。俺も悪いな」

「でも大半は納得しているからな。迷惑を掛けたのは後で謝罪する」

「そういう問題か.....?」


俺はまた苦笑しながら放課後に春樹を見る。

すると陽毬が寄って来た。

それから、瞬。帰る?、と聞いてくる。

俺はその言葉に春樹を見た。


「あー。青春だなぁ。.....俺は気にすんな。.....行って来い」

「お前には感謝しかない。有難うな。春樹」

「俺は何もしてない。職員室の通路を塞いだだけだ」

「それでも.....感謝だよ」


そんな感じで、じゃあな、と別れる。

そして帰宅を陽毬と一緒にしていると。

流が顔を見せた。

困惑しながら俺を見ている。


「瞬。とんでもない事をしたね」

「だけど後悔は無い。.....お前は無罪だしな」

「.....だからって職員室を.....」

「春樹に付き合っただけだ」


そういう所が全く、と言いながら流はプンスカ怒りながらな感じで唇を尖らせる。

俺はその表情に、まあこれも青春じゃないか?、と告げた。

そして俺達は歩き始める。


それから陽毬が何か言い掛けた時。

陽毬のスマホに電話が掛かってくる。

慌てて陽毬は、お母さんかな、と取る。

すると青ざめ始めた。


「.....どうした?陽毬」

「.....お兄ちゃん」

「.....は?鞠.....!?」


俺達は見開きながら警戒する。

立ち止まりながら。

すると陽毬は喉を鳴らしてからスマホをスピーカーにした。

それから音声を聞く。

やあ。陽毬。元気かい?、とか声がした。


「.....お兄ちゃん.....」

「.....」

『何だかそっちは賑わっているみたいだけど。どういう感じかな』


その言葉に鞠に俺は、どういう感じもクソもない。アンタが何かした、想像した通りだ、と答える。

すると鞠は、君はもしかして瞬くんか?、と尋ねてくる。

俺は、そうだな。瞬だが、と話す。


『そうか。俺は何もしてないが.....大変な事になっているなら心中をお察しするよ』

「.....アンタがやっている事は感覚が麻痺する。.....アンタの場所にそのうち警官が行くぞ」

『その前に俺は君達という存在をこの社会から抹殺するよ。俺が受けた屈辱は知っているだろう?』

「知らんがな。.....まあでもその前に捕まると思うぞ。アンタが」


どっちが先か勝負だな、と鞠は言ってくる。

俺はその言葉に眉を顰めながら画面を見ていると。

陽毬が、お兄ちゃん。もう止めよう。こんな下らない争い、と必死に願いを込める。するとその言葉に、馬鹿言え。お前達に受けたこの傷は忘れない、と話した。


『全ては流のせいだな』

「勘違いしている様だが流は何も悪くない。.....全てはアンタが自らで招いた反乱のせいだ」

『俺が招いた反乱?これも全ては君達のせいだろう』

「アンタの考えがおかしい」


そんな感じで会話をしていると沈黙して見ていた流が切り出した。

貴方はおかしいです、と。

それから私がどれだけ傷付いたか知っていますか、という感じで。

すると鞠は、全員お揃いか、と呟く。


『俺は君達にこの仇を返すまでは絶対に止めない捕まらない。.....俺は絶対に君達を許せないから』

「.....大人の癖に情けないと思わないのか。アンタ」

『君達が警察とかに頼らなければこうして情けない真似をする必要もなかった。.....俺は絶対にお前達を全員、社会的に抹殺する』


話が通じないし逆ギレすぎるんだが。

社会的、か。

俺はそう考えていると、お兄ちゃん。忠告しておくけど、と陽毬が切り出す。

それから、私達を危険な目に遭わせたら二度と貴方を許さない、と怒り混じりの口調で話した。


すると鞠は、覚悟しておくんだな。危険な目には何度も遭うと思うぞ。だけどそれがどういう感じで襲ってくるかは知らないけど、と言ってくる。

その言葉に俺は、自らの手を下さないお前は陽毬の兄とは呼べないな、と話した。

それから、腰抜けすぎるんだよ。自らで来い、と告げた。


『そんな事を言っていて良いのか。お前』

「言うよ。俺達は自ら対処している。だけどお前は腰抜けだ。.....周りに守られて人の手を煩わせる社会のゴミだと思う。アンタみたいなのはこの世に必要無い」

『俺にそんな事を言うとはな』


怒り混じりに鞠は、覚悟しろ。お前らが警察に頼ろうが必ず見つけ出して抹殺するからな。周りに警戒するんだな、と話した。

お兄ちゃんが容赦しないならこっちも容赦しないよ、と陽毬が強く話す。

私はもう恐れない、とも。


「お兄ちゃん。貴方がやった事で周りはどんどん不幸になっている。.....その分は全額払わせるから」

『言う様になったね。偉そうに』

「.....うん。私はもう貴方を恐れない」

『.....そうか。.....まあ覚悟しているんだな』


そして電話はそのまま、じゃあ、と切れる。

陽毬はその掛かってきた番号を電話出来ない様にした。

それから俺達を見てくる。

ゴメンね、と言いながら頭を下げた。


「.....不愉快な気持ちになったよね.....」

「いや。寧ろはっきりした。....鞠とは.話しても無駄ってのが」

「そうだね.....」

「.....」


それから俺達は帰宅する。

そして俺は流と一緒に実家に帰宅した。

そうしてから俺達は各々動く中で。

俺は思う。

しつこいもんだな、と。

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