第8話(超絶改稿)侵食

今出来る最優先の事柄。

それは別れるとかそういうのではない。

今俺に出来る事は鞠に復讐する事だ。

思いながら俺は、捜査の進展で話を変えよう、と思った。


「.....」

「.....」


結論から言って俺たちは何も会話が出来なかった。

それから俺達はそのまま家から出てから歩いているとスタスタと流は行ってしまう。

俺はその姿を見ながら顎に手を添える。

そして考える。

どうしたら良いか.....、だな。


「おはよう」

「.....陽毬.....」

「.....昨日は.....どうだったかな」

「残念ながら拗れた。.....鞠はどうなんだ?」

「お兄ちゃんと流ちゃんは話をしたみたい。.....別れるって話を文章で。.....そしたらお兄ちゃんは逆ギレしたみたいだけど」


とことんのクズだな。

思いながら考えていると.....陽毬は、きっとあの時だね。変わったの、と切り出して直ぐに黙った。

俺は、?、を浮かべて陽毬を見る。

陽毬は、ゴメン。それが本当か分からないから何も言えないけど、と代わりの言葉を紡いだ。


「お兄ちゃんは精神状態がおかしい。.....何をしてくるかも分からないから」

「.....そうか」


そんな会話をして登校していると目の前から来た金髪の2人組にいきなり肩をぶつけられた。

それから、痛いんやが?、といちゃもんをつけられた。

俺は、は?、と反応したが。

次に俺達は、とりまこっち来いや、と路地裏に連れて行かれた。


「.....肩が痛いわー。あー。これ100万円ぐらい治療費が要るわー」

「.....いや。打つかったのはそっちなんすけど」

「は?弟が可哀想って思わねぇの?お前」

「.....いや。だから打つかってきたのそっちなんだけど」


クソッタレだな。

絡まれるとは思わなかった。

思いながら俺は睨みを効かせる。

すると、良いから払えよお前。何?学生だから払えないの?、とか絡んでくる。

面倒だな。


「陽毬。行くか」

「させるかよ」


そして俺達の目の前に出て来る2人組。

陽毬はすっかり萎縮している。

俺はその姿を守りながら、マジに何なんだ、と聞くと。

そいつらはこう言い始めた。


「いや何?鞠に聞いたらさ。.....美人の妹が居るって言われたんだわ。好きにしろって言われたし」

「.....え.....」

「それでお前らを見つけたんだわ。治療費なんて払える訳ねぇよな?なら代わりにその女は担保として貰うぜ」

「テメェら!陽毬に手を出すな!!!!!」


まさか鞠が絡んでいるとは!

そいつらより力が無い俺は虚しく。

俺は地面に思いっきり叩きつけられた。


それから陽毬は口を塞がれる。

俺は愕然としながら襲われる陽毬を見る。

クソ!


「い、いや.....!!!!!」

「落ち着け。痛い様にしないって」

「そうそう。俺らと遊ぼうぜ」


陽毬は涙目で訴える。

だが口が手で塞がれ思いっきり服が切り裂かれる。

俺は怒りに目の前が見えなくなってきた。

クソが!!!!!、と思った時。


「瞬!!!!!」


そう声がした。

顔を上げるとそこに警察官?と一緒に何故か流が居た。

動くな!!!!!、と2名の警察官は静止する様にナイフを持っている奴とその弟とかいう奴に警棒を構えて近付く。


慌てる不良ども。

俺はその姿を見ながら流に、な、何でお前が、と言う。

すると流は、心配だから戻って来た.....そしたら.....、と涙を浮かべる。

上着を陽毬を被せた。

俺の上から慌てて退いた不良を見ながら座り込む俺。


「御免なさい.....私が甘かった」

「.....気にするな。.....助かったマジに」

「陽毬さん.....御免なさい」

「気にしないで.....そもそもこれはもう.....」


陽毬は言いながらも泣き始める。

それから震えていた。

何が起こっているんだ本当に。

思いながら見ていると不良がナイフを構えた。


「捕まるぐらいなら殺してやるよ!!!!!クソポリ公が!」

「止まれ!ナイフを捨てろ!」

「クソッタレが!」


しかしその抵抗も虚しく。

流石は警察官と思ったが1人で物凄いパワーで抑え込んだ。

そして誰かと通信を取る。

俺達は別の急行して来た警察官に支えられ立ち上がる。


「.....すいません。詳しくは後ほど署か交番で聞かせてもらえますか?」

「はい」

「.....」


それから俺達は警察に事情聴取をその場でされる。

正直言ってこんな事件になるとは思ってなかったが。

思いながら俺は眉を顰める。


助かった。

マジに助かったと思う。

流が居なかったら大変な事態になっていた。

想像したく無い事態だ。

救急車が来てから俺は流を見る。


「.....ごめんなさい。.....私がもうちょっと早く気が付いていれば」

「十分過ぎる。今回の事は。.....有難う流。本気で有難う」

「.....ごめんなさい」


流は涙をずっと流す。

俺はその姿を見ながら流を抱き締める。

さて.....どうなるか、だな。

これで第一段階以上に鞠をぶっ殺したくなったんだが。

完璧な殺意が芽生えた。

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