第36話(超絶改稿)明かりが灯る日々

「ああ!!!!!彼女って素晴らしい」

「.....あ?」


春樹が昼休みにとんでもない事を言った。

俺は威嚇しながら春樹を見る。

このアホは何を言っているのだ?

挑発行為かな?

思いながら俺は春樹をジト目で見る。


「調子乗るな!!!!!」

「クズが!!!!!」

「オタッキー野郎が!!!!!」


非モテ野郎どもの叫びの。

非難轟轟。

春樹は構わずに俺に向いてくる。

コイツという奴はな。

だけどまあ良かったんじゃねーの、と回答する俺。


「そうだな。でも本当に嬉しい」

「.....そうか。幸せそうで何よりだよ」

「お前はどうなんだ。.....上手くいっているのか?流ちゃんと」

「.....」


ボッと赤面する俺。

それから直ぐに頬をかく。

すると春樹が、お前.....何をした、と眉を顰めた。

俺は、何もしてないんだが?、と回答する。


だが春樹は、本当か?この学校でエロゲみたいな事をしたという訳では無いだろうな?、と察しの良い事を言う。

何とか隠しながら、そんなわけあるか。神聖な場所だぞここは、と言葉を発する。


「.....そうか。なら良い。羨ましいからなそれは」

「.....そうだな。神に誓っても良い」

「そうか」


すまん。神様。

撤回させてほしい。

俺は流にキスをした。

それは事実なので神に嘘を吐いている。


「しかし.....美味しいな。陽毬ちゃんのお弁当」

「そうだな。陽毬の弁当は世界一だ」

「俺は宇宙一と断言してもいいね」

「ああそうですか。甘々なこったな」

「ははは」


テメェまじうらやまなんだよ!!!!!、とか。

妬みの様に紙屑が、紙飛行機が春樹に飛ぶ。

俺はその事に苦笑いをしながら春樹を見てみる。

春樹は紙屑が当たろうがスルーしていた。

すげぇなコイツ。


「オイ。春樹。お前に紙屑が.....」

「ああ。紙屑な。見たらdieとか書かれていたしな」

「お前いつの間に見たんだよ」

「さっき」

「.....あ。そう」


もう聞かない事にするか。

思いながら俺は、陽毬は今は図書室だしな。手伝いだし、と言葉を発する。

すると、そうなんだよねぇ、と春樹は机に突っ伏す。

俺はその姿を見ながら流特製弁当を食べる。


「あぁ.....何だか彼女が待てない」

「羨ましいこったな。そんなにウキウキするなんて」

「お前はねぇのかよ。.....あ。そうか。流ちゃんと付き合っていたしな」

「まあそうだな。だけど今に至るまでが大変だったけどな」


そんな感じで話していると流がやって来た。

それからニコニコしながら近付いて来る。

俺はその姿を見ながら、どこか用事があったのか?、と聞いてみる。

すると流は、うん、と回答した。

春樹が顔を上げる。


「私も進路調査の件で相談しに行っていた」

「ああ。そうだったんだな」

「うん。.....将来の結婚も見据えて」

「.....おま」


「「「「「.....ァ!!!?!」」」」」


教室が猛烈な感じになる。

赤くなりながら告白してくる流。

女子達は、きゃー!結婚だって!、と大騒ぎ。

男子達は春樹を元にして動き出した。

初号機暴走である。


「野郎ども!!!!!瞬をぶっ殺せぇ!!!!!」

「「「「「ヒャッハー!!!!!」」」」」


とか言いながら首を絞めてくる雑魚ども。

コイツらマジ童貞!!!!!

思いながら俺は逃げ出す。

その時に流も引き連れて逃走した。

流は俺の手を握りながら赤くなる流。


「お前な!教室であんな事を言うなって!」

「だって結婚も視野にしているんだから。良いじゃない」

「いや!そうかもしれないが!童貞が沢山なんだよ!あの教室はな!」

「あはは。その時は.....瞬が守ってくれるでしょ?」

「いや。俺が守るって」

「ああいう奴らを蹴散らすぐらいに」

「お前な!!!!!」


俺は赤くなりながら逃走をしてから屋上に来る。

それからゼエゼエと運動不足ゆえにと息を切らしながら外を見渡す。

その中で流が外を見渡していた。


そして、ねえ。瞬、と向いてくる。

俺は、?、を浮かべながら流を見る。

すると流は左手を差し出してくる。


「.....結婚の儀式をしよう」

「え!?」

「将来本当の結婚式で困らない様に」

「いやいや.....結婚指輪が無いのに」

「ガチャガチャの景品ならあるよ」


それからプラスチックのあまり良さげじゃないがでも綺麗な感じの指輪を出す流。

そして俺に赤くなって差し出してくる。

俺はその姿に赤くなる。

静かに.....その指輪を受け取った。

そうしてから跪く俺。


「.....練習という形だな?」

「そうだね。.....でも本番だと思って」

「無茶苦茶な注文だな。本番だと思うの恥ずかしいぞ」

「私だって恥ずかしいんだから。でも.....こういうのは慣れていた方が良いでしょ?」

「まあそうなんだけど」


幾ら練習とはいえそんなの恥ずかしいな。

思いながら俺は赤くなりながら指輪をゆっくり持つ。

それから差し出された左手薬指に嵌めてみる。


ちょっと小さかったか、と苦笑いを浮かべながらその姿を見る。

でも喜んでいた。

それもメチャクチャに。


「えへへ。えへへ.....」

「お前さん本当に嬉しそうだな」

「そりゃそうでしょ。好きな人とここまで幸せになれる。こんな幸せはないね」

「.....そうか。.....そいつは何よりだ」


俺はそう返事をしながら立ち上がる。

それから俺達は晴れ渡っている外を見渡した。

すると屋上のドアが、バァン!!!!!、と音を立てて開く。

そして春樹が顔を見せた。

暴走チームが、居たぞ!、という感じで、だ。


「しつこいなお前ら!!!!?」

「あったりめぇだろ!!!!!貴様マジ殺す!」

「止めてくれ!?」

「さっきやられた分を返す.....何かといえば倍返しだ!」

「お前らマジふざけ.....ぎゃっはっはwwwww」


逃走を図るも捕まった。

そして上半身をくすぐられる。

俺はその笑いの中。

笑う流を見てそして笑い合う仲間達を見る。

全くな、と思いながら。

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