第35話(超絶改稿)貴方への『愛してる』
鞠が警察病院から一般拘置所に移されたそうだ。
正直.....あれだけの事をやっておいて税金で食っておりそして治療を受けている。
そんな事が気に食わない感じだが.....。
思いながら俺は学校に登校してみる。
因みに流は先に登校して本格的に勉強している。
本気で社会福祉士を目指す様だ。
そして春樹もそうだが。
春樹は陽毬に良い男になって守る為に勉強をしている。
陽毬も勉強を始めていた。
その中で唯一俺は?
俺はどうなのだろうか。
勉強すらしてない様な人間だが。
思いながら俺は盛大に溜息を吐く。
進路が定まらない感じだな。
考えながら俺は空を見上げてみる。
あの大きな空に。
鳥が羽ばたいている。
「.....やれやれだな。.....俺は何がしたいんだろうな」
思いながら俺は空を見上げる。
弱者を救いたいという気持ちはある。
だけどそんな事を俺なんかが出来るのだろうか、という気持ちでもある。
そう考えつつ歩き出す。
そして学校に登校して来ると.....春樹がクラスメイトにはがいじめにされてイタズラされていた。
「あ!助けてくれよ瞬!コイツらマジ外道だ!」
「どこが外道だって?」
「陽毬さんっていう彼女が出来た途端にいじってきやがる!馬鹿か!こ、子供か!」
「おー。そうか。お前美人の彼女出来たもんな。いっぺんは死ねよ」
「はぁ!!!!?」
「みんな!こしょこしょしてやれ!」
俺はニヤッとしながら宣言する。
するとクラスメイト達は、大佐!イエッサー!!!!!、と言いながら春樹をとっ捕まえて上半身をくすぐり始めた。
ぎゃー!!!!!、と悲鳴を上げながら春樹は暴れる。
涙目で、だ。
「後で覚えてろテメェ!!!!!」
「ははっ。テメェにはそれぐらいの洗礼は必要だろ」
「おう!言うたな!?このや.....ぎゃっはっはっはwwwやめろぅ!www」
春樹はモジモジしながら洗礼を受ける。
その姿に俺は笑みを浮かべる。
すると横から、ハロー、と声がした。
それは陽毬だ。
俺は、おはよう。陽毬、と声をかける。
陽毬は、うん、と笑みを浮かべて反応する。
「それにしても春樹は変わらず.....だねぇ」
「.....そうだな。.....お前も春樹って言う様になったんだな」
「それはそうでしょ。彼氏彼女関係だから」
「そうか。確かにな」
そんな感じで俺達は見合う。
そうしていると陽毬が、ねえ。瞬。.....将来の夢って決まってる?、と聞いてきた。
俺はその言葉をかわす様な感じで、お前はどうなんだ、と聞く。
すると陽毬は、うん。私はエリートで働いてお金貰いたい、と宣言した。
オイ。
「お前.....」
「嘘だよ。春樹を心から支えられる存在になりたい」
「そうか。.....支えてやってくれ。あのボケナスを」
「そうだね。有難う。瞬」
「俺はあくまで何もしてない」
言いながら俺は柔和になる。
それから外の景色を窓から見る。
将来の夢.....か。
俺は何になりたいんだろうな。
前は決まっていたけど。
☆
「お前の成績だと.....そうだな。この大学はもう少しだけ上げないと厳しいぞ」
「.....そうですね。それは覚悟の上です」
「そうか。いきなり医者を目指すって何かきっかけがあったのか?」
「俺自身の思いです。.....流を助けたいっていうか」
「.....特効薬でか?」
「そうっすね」
俺は医者を目指す事を提示してみる。
全ては流の為に。
すると進路担当の先生は、当初は難色を示していたが途中から熱意に負けた様な感じで反応し始めた。
俺はその様子を見ながら、大学病院でも目指そうって思って、と語る。
「そうなんだな。.....お前がもう少しだけ頑張ればそれもアリかもな」
「.....そうっすね」
「星空。俺としてはこっちの方と.....」
「あ。これ良いですね」
そして俺と先生はしっかり進路について確認する。
それからまた面談を行う事になった。
俺は頭を下げてからそのまま面接室を後にする。
すると目の前に流が。
俺は、?、を浮かべて見る。
「瞬」
「.....どうした?流」
「いや。.....何をしに行ったのかなって気になって」
「そうだったんだな。特に何もしてないぞ。ただ.....進路が決まりつつあってな」
「.....え?.....そうなんだ。どういうの?」
「医者になる」
「.....ぇえ!!!!?」
驚愕しながら目を丸くする流。
俺はその姿を見ながら、お前の治療とか最新技術で専念したいんだ、と笑みを浮かべて流の頭に触れてみる。
流はその様子に赤くなりながら俯く。
そして、も、もう。瞬のバカ。そういうのばっかり、と言う。
それから俺をモジモジしながら見てくる。
「.....ねえ。.....瞬」
「.....何だ?」
「私の事.....好き?」
「好きか嫌いかどっちを言ってほしい?」
「.....それは勿論.....好きって言ってほしいけど」
「俺はお前の事は大好きだぞ。.....側でずっと見守ってきたから」
そっか、と言いながら流は俺を見てくる。
微笑みながら、だ。
俺はその顔を見ながら居ると、じゃあ戻ろっか、と流は言う。
そして考え込んだ。
ん?
「.....ねえ。瞬。もし本当に好きなら私にキスできる?」
「.....は!!!!?いきなりか!?」
「いや。.....口はまだマズいかもだけどほっぺとかに」
「お、お前。ここは学校だぞ」
「学校だね。.....でも多少の不利は許しても良いと思うんだ。こっちなら人居ないし」
「.....俺はキスとかやった事ない」
そうだね。
でも私が好きならやってほしいな、と流は俺を見てくる。
真剣な眼差しでずっと、だ。
俺はその様子を見ながら周りを見渡す。
確かに人は居ない.....が。
「.....分かったよ」
「うん。有難う」
「.....」
「.....」
そして俺は流の肩を掴んでから。
そのまま流の頬にキスをした。
流の頬は桜色に染まっている感じである。
俺はその姿を見ながら赤面でキスをしてみる。
「.....えへへ。うふふ.....」
「.....嬉しそうなこったな」
「そりゃそうでしょう。私が好きな人にキスをされるんだから」
「.....流」
「.....何?瞬」
「唇同士でキスをするとなると後どれぐらいかかるかな」
「私はそれは望んでないよ。.....鞠のせいで呪われているしね」
そう言いながら流は俺を見上げてくる。
俺はその姿を見ながら、そうか。.....できる様になるまで何年でも待つから、と答えてみる。
すると流は、あはは。有難う。瞬、と笑顔になる。
そして俺を見据えてきた。
「愛してるよ。瞬」
「まあそれは俺もだな。.....愛してる」
それから流は俺を抱きしめてくる。
そしてお腹に顔を寄せてきた。
俺はその姿を見ながら愛おしく抱きしめる。
そうしてから手を繋いだ。
告白しなくても.....何だか。
通じ合っている気がした。
実際正式な告白はまだしてないけど。
彼女にいつか.....、と思う。
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