最終話(超絶改稿)みんなの心
とある人物のお墓の前に俺達は訪れた。
星空陸葉(ほしぞらりくは)と星空空葉(ほしぞらりくは)。
陸葉が兄で空葉は妹である。
いちごの髪留めをつけている可愛らしい幼顔の空葉。
大人顔のそれでも優しい性格の陸葉。
家族で一緒に.....であるが。
俺達は目の前のお墓を見つめる。
お供えをする。
その墓には.....流の父親が眠っている。
そんな場所に家族で来た。
「.....お父さん。ここにお母さんのお父さんが.....?」
ちょうど今年で7歳になった空葉が聞いてくる。
すると足を曲げてから母親になった流が、空葉。ここに私の大切な人が眠っているの。貴方が.....小学校に入学する。
そして陸葉の時も来たけどね、と笑顔になる。
長いつばのある帽子を被った俺の奥さん。
あの後の事だが。
鞠は8年経った中でも懲役15年という刑期の中で.....反省して生きている。
刑務所の中では模範囚になっている。
俺達に関しては坊主頭で、すまなかった、とアクリル板越しに頭を下げてきた。
そして一生かけて償っていくと.....その様な感じになっている。
何故こんな事をお前はしたのか、と聞いてみると。
鞠は一言こう呟いた。
弱かったから。
俺はその言葉に衝撃を受けながら流を見る。
流はその言葉に眉を顰めている。
それで?、という感じで決して許さない、という感じで。
『俺はこんな事をしているから許されるとは思わないけど。だけど1つだけ言わせてほしい。俺は一生償っていきますって』
「.....」
正直、俺は鞠を信頼してない。
医者になった今でも殺してやろうか、と思うぐらいだ。
だけど何か.....1つだけでも。
何か別の事を考えられる様な気がした。
鞠は反省してないだろうけど。
でも。
「あなた」
「.....ああ。どうした。流」
「どうしたの?ぼーっとして」
「.....鞠の事を考えていた」
「そうなの」
「そうだな」
俺は大学で猛勉強をしてトップの座になり。
そのまま医学部を卒業して精神科医になった。
そして刑務所にたまに向かっている。
それも診療を行う為に。
その時に過激な殺人を犯した精神状態の人間とか見る。
窃盗とか。
鞠と.....重ね合わせる事がある。
「殺人事件が起こる前で良かったかもな」
「.....そうね。.....あなたは.....今でも許せない?」
「君にした事を考えるとね。やはり簡単に許せるもんじゃない」
「.....そうね.....確かに」
性病。
流の性病だが.....一応完治した。
梅毒だが早めに治療した結果が出た様だ。
だからそれをきっかけにして俺達は家族になった。
そして本物のダイヤモンドで婚約指輪を作り。
そのまま婚約した。
「だけど.....確かに鞠のやった事は非道だけど.....何かを考える術になったかもしれないって思うんだ」
「.....何かを考える術?」
「俺が何の為に診療しているのかっていうの」
「あなたは相変わらずね。.....そうやって考えるあなたが好きよ」
「こらこら。子供が見ている」
わー!お父さんとお母さんが良いムード.....!、と陸葉と空葉が言う。
俺達はハッとして離れる。
お墓の前で何をしているのか。
思いながら俺は家族を見る。
「明後日は陽毬さんと春樹さんの結婚式ね」
「そうだな。.....アイツもなんだかなぁ。さっさと結婚すれば良かったのに」
「あはは。勇ましく.....何だか自動車メーカーの技術者になるって言い出したもんね」
「その中で陽毬さんも.....兄の心を知りたいって臨床心理士になりたいって感じになったもんね」
陽毬と春樹は今年に結婚する。
というか結構な年も交際していたのだが。
陽毬は全然構わないと待っていた。
本当に相変わらずだな、と思う。
陽毬も春樹も。
因みにエロゲ.....は陽毬も春樹も止めてない。
陽毬がエロゲにハマり込んでしまった。
子供に見せられないんだが。
思いながら苦笑していた。
「.....あなた。この後はどうしましょう?」
「ああ。そうだな。.....お前が好きな所に行ってくれ」
「そうね。.....じゃあ遊園地でも行きましょうか?」
「お前が行きたい場所なら何処でも。なあ。陸葉。空葉」
「「うん!!!!!」」
全く子供は本当に元気だ。
お姉ちゃんになった小春ちゃんも相変わらずの佐藤さんも苦笑していたしな。
思いながら俺は空を見上げる。
それから目を閉じてから開けた。
そして、んじゃ行きますか、と言いながら俺は4人と手を繋いで歩き出す。
「ところであなた」
「.....何だ?」
「今日はありがとう。.....お父さんのお墓参りしてくれて」
「.....俺にはこういう事しかできないしな。というかこういう事しか思いつかない」
「大丈夫よ。それが好きで私はあなたと結婚したのだから」
「お前本当に恥ずかしい事ばかりだな」
それはそうでしょう。
だってあなたはいつでも格好良い。
そして陽毬さんも春樹さんもそうだけどみんなのヒーローよ、と言いながら俺の手を握る。
俺はその手をゆっくり握り返す。
それから俺は流と陸葉と空葉の手を握ってから。
そのまま歩き出した。
坂を越え。
丘を越え。
本当に色々あった気がするが全て乗り越えたな。
「.....この子達の成長があなたと見られて幸せ」
「俺も歳をとって声が枯れてでも君と一緒なのが幸せだ」
それから俺達は遊園地に行く為に坂を下る。
そしてみんなの手を握りながら。
ゆっくり宣言する。
「みんなありがとう」
と。
fin
ーーーーー
取り敢えずこの物語はこの話で完結します。
何かあったらまた改稿しますが.....。
皆様の応援に感謝致します。
今は疲れたので取り敢えず筆を置きます。
アキノリ
(完結)彼女は義妹ですがNTRたみたいです。なので俺は真相を確かめる事にしたのだが.....? アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou
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