第12話(超絶改稿)流の考え

陽毬がこんな想いを抱いていた。

それは.....俺が心から好きだという想い。

だけど陽毬はそれを単刀直入には言わなかった。

俺はその事に複雑な思いを抱く。


「で?瞬は何で一緒に寝ていたのかな?」

「そ、それはミスだ。.....すまない」

「そだね.....流ちゃん。御免なさい」

「まあ謝ってくれたから良いですけどねぇ。.....あはは」


翌日になってから。

朝に俺はジト目を流に向けられていた。

陽毬は反省しながら頭を下げる。

俺はその姿を見ながら、本当にすまない。陽毬が部屋を間違えたんだ、と言う。


「まあそうだろうって思ったから。大丈夫だよ」

「.....すまんな」

「流ちゃんには反省しかないです」


それから俺達は朝食を食べる。

今朝の朝食は反省も兼ねてか陽毬が作った。

陽毬は料理が上手だな、って思える。

何というか流とはまた別の味がするのだ。


「流ちゃんも瞬もいっぱい食べてね」

「はい。有難う御座います」

「有難うな。陽毬」

「うん。気にしないで。私が悪いから」


俺達はそう言いながら。

陽毬はそう答えながら.....黙々とご飯を食べる。

すると流が、今日はどうします?、と話してきた。

俺は、!、と思いながら流を見る。


「何処か行きます?」

「嵐も収まったしな。.....何処か行くか」

「そう.....だね。瞬」

「.....」


すると陽毬が、ねえ。流ちゃん、と尋ねる。

それから、はい?、と答える流に、ゲームセンターに行かない?、と笑顔で言う。

流はハッとしながら、そ、それは、と言い淀む。

俺はその顔を見ながら陽毬を見る。


「.....私は流ちゃんとプリクラが撮りたいな」

「.....でも.....」

「良いんじゃないか。流」

「え?」

「お前は治療薬も飲んでいるんだぞ。.....全部がいけない訳じゃないだろ」


流はその言葉に、まあ確かにそうだけど、と言いながら陽毬を見る。

陽毬は柔和な笑みを浮かべていた。

流は困惑しながらそのまま返事をする。

分かりました、と。

それから、行きます。.....多分大丈夫だと思うから、と切り出す。


「.....うん。流ちゃん。大丈夫だよ。きっと」

「陽毬さんは嫌じゃないんですか?」

「何が?.....私の大切な妹なんだからそんな事はないよ」

「.....そうですか」


そんな顔を見ながら俺は流の頭に触れる。

それからポンポンした。

すると流は、もー、と言いながらも嬉しそうな顔をする。

俺はそんな顔に、じゃあ準備しないとな、と告げる。


「今日は休みで良かったね」

「実際俺達にとっては2日休みだけどな」

「まあ色々あったからね」


それから俺達はそのまま朝食を急いで食べてから。

ゲームセンターに行く事になった。

その後は何かまた別の事をしよう、という感じになる。

俺達は一旦別れて準備をした。


そうしてから陽毬が一旦、家に帰った時。

俺に流が尋ねてきた。


「瞬。本当に何もなかったの」

「.....無かったよ。卑猥な事とかしてな.....」

「違う。そういうのとかそっちじゃないよ」

「.....え?」


流れはジッと俺を見てくる。

陽毬さんは.....その、と言いながら黙る流。

そして数秒してから、何でもないや、と次に話した。

それから流は、準備してくるね、と去って行く。


「.....」


俺は、?、を浮かべながらその姿を見送ってから。

そのまま俺も準備をする事にした。

それから自室に戻る。

そして写真立てを見る。


「.....陽毬と.....流、か」


そんな事を呟きながら幼いクソガキの俺と正反対の可愛い2名が写った写真を。

それから俺は準備をする為に上着を羽織ったりした。

どれが良いものか。

思いながら.....鏡を見て選んだ.....が。



「お待たせ」

「.....陽毬。可愛いな」

「あ。.....有難う」


待ち合わせ場所の家の前で俺はそう話す。

陽毬の服装。

シアーニットカーディガンだっけか。

キャミソールにパンツ。

キャンバスショルダーバッグ。


そして流の服装だが。

ハットにワンピース.....と。

サンダルにポシェット。


俺はというと。

至って普通の上着にTシャツにズボン。

あ?ラフすぎるって?

だって仕方がないじゃないか暑いんだから。


「陽毬さん綺麗ですね。.....本当に可愛い」

「有難う。流ちゃんも可愛いよ」


そして俺を見てくる2人。

それから、瞬も格好良いよ、と陽毬が話す。

そんなお世辞使わなくて良いぞ、と苦笑いは浮かべた。


「.....お世辞とかじゃない。.....格好良い」

「止めろ。そんな本気で言うなよ」

「アハハ。照れてる。可愛いね」

「いやいやお前さんも止めてくれよ。流」


そんな感じでふざけ合う俺達。

こう出来るだけでも幸せだな、と思う。

そう思っていると流が、じゃあ行きましょうか、と柔和になる。

俺達は、だな、と言いながら移動を開始する。

そして歩き始めた。

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