第22話(超絶改稿)鞠の性病の原因

流は.....その様な過去がある。

俺は起き上がってから横を見る。

そこには流が寝ている。

まだ真夜中であるが。


「.....」


流を守る.....か。

俺は考えながら夜中に起き上がってトイレに向かう為に襖を開ける。

すると陽毬にばったり会った。

それから俺をジッと見てきている。


「.....ちょっと話がしたかったの」

「.....?.....何の話だ?」

「.....流ちゃんの事」

「流?.....流がどうしたんだ?」


流ちゃんの性病.....原因だけど、と俺に向いてくる。

俺は!と思いながら陽毬を見る。

陽毬は眉を顰めてから唇を噛んだ。

その姿に、?、を浮かべる。


「.....お兄ちゃんが性病を元から患っていたのは間違いないけど。.....お兄ちゃんは恋人を.....色々な女性を取っ替え引っ替えしていたみたいだから。それ以外にもあるけどね。.....だから持っていたんだろうけど。この前までお兄ちゃんの知人から聞くまで知らなかった話さなかった。.....最低だよ。お兄ちゃん」

「.....何かそこまで歪むきっかけもあったのか。.....鞠が歪むきっかけ」

「.....最もハッとしたのは.....高校卒業後の資格受験勉強のせいじゃないかなって思う」


長男でしょ?.....だからお兄ちゃんに勉強をする様にお父さんが言ったの。彼は.....悩んでいた。だけどこんな事になるなんて思わなかったみたい、と俺に向いてくる。

つまり勉強のせいなんだな、と思う。

それから陽毬は、あ。おトイレだよね.....ゴメン、と言ってくる。

俺は、それは大丈夫だが、と話す。


「.....鞠も可哀想だけど.....俺としては鞠に情けをかけるつもりはないな」

「.....そうだね。.....もう私も兄とは思ってないけど.....でもお兄ちゃんという呼称は変えるつもりはないけどね」

「そうなんだな」

「うん。だけどもう私は兄とは思えない.....これだけの事をやっているしね」


言いながら陽毬は眉を顰める。

俺はその姿を見ながら陽毬に聞く。

お前はこの事実を知っていたのか、と。

すると陽毬は、私は知らなかったけど。.....お父さんがそうじゃないかって話した。.....だから思うところがあるって言っている、と言葉を発した。


「.....そうか」

「お兄ちゃんも可哀想だって思うけど.....だけどそれ以降は全部お兄ちゃんが悪い。.....今やっている事は」

「そうだな」

「だから私は.....お兄ちゃんを認めない」

「.....そうだな」


ストレス発散の為にやったとは思うけど。

穢らわしいしやってほしくなかった、と陽毬は俺を見据える。

俺はその言葉に、だな、と回答してからトイレに行く。

そしてまた陽毬に挨拶をしてから寝る。

それから.....翌朝になる。



「おーい。瞬。起きて。朝だよー」

「.....うん.....?朝か」

「そだね。.....朝、朝。.....さあ起きて」

「朝から元気だなお前さん.....」


引き起こされてから。

そのまま俺は眠気まなこを擦る。

しかし一体なんだ、と思っていると。

瞬.....ぐっすり眠っていたね、とニコニコする流。


「.....ああ。そうだな。.....どうしたんだ?」

「うん。.....瞬。今日は何日?」

「.....7月12日だな」

「.....そう。12日だよ。.....付き合い始めて2年目だよ。今日で」

「!.....そうだな.....確かに」


今日で2年目だな.....付き合い始めて。

計算してみると、だ。

それを忘れていたな.....。

考えながら俺は見てみる。

すると、だから今日は特別な物を用意したよ、と笑顔になる。


「特別なもの?」

「うん。瞬が好きなチョコケーキ作った」

「.....朝から!?」

「そう。朝から。.....だから食べて。さあ起きて」


流は笑顔になりながら俺の手を引いて駆け出す。

俺はその姿に、お、おい、と慌てるが。

流は、朝4時から作ったんだから。早く、と急かす。


それから台所に俺達は向かうと。

チョコケーキがあった。

陽毬も笑顔を浮かべている。


「.....おはよ。.....瞬」

「.....お前ら.....手を取り合っていたのか」

「私は寝れなくなっちゃって。だから起きていたら.....流ちゃんが来てね。.....だから一緒にチョコケーキ作ろうって事になったの。それで作った」

「.....記念日だからか?」

「そうだね。.....私も協力したいって思った」


笑顔になりながらニコニコする陽毬。

昨晩の事.....壮絶だったのにそれを隠す様な笑顔。

俺はその姿に複雑になりながらも、サンキューな、とだけ告げる。

それから二人の顔を見る。

ケーキは.....ザッハトルテだった。


「ザッハトルテとか相当ムズイだろうに」

「いや。案外簡単だったよ。私にとっては」

「そうだね。陽毬さんとだもん」

「.....お前ら。無茶はするなよ?記念日って言っても」

「そうだね。.....あ。これでキスする気になった?」


何でそんないきなり。

思いながら俺は顔を引き攣らせる。

それから流を見る。

流もそうだが.....陽毬もニヤニヤした。

俺は、ならない、と苦笑する。


「それは勝敗を決めるんだろ?」

「そうだよ」

「.....じゃあまだまだ」

「.....そっか」


苦笑する流。

俺はその姿を見ながら苦笑い。

そして俺は2人に、食おうか、と次に笑みを浮かべながら話した。

2人は、うん、と用意を始める。


「じゃあよし。俺はフォークを」

「瞬は座ってて」

「そうそう」

「.....いやいや。俺が手伝わない訳には」

「良いから。あはは」

「そうそう♪」


良いのかなコイツらに任せて。

思いながら俺は椅子に腰掛ける。

そして.....陽毬を見る。

夜中の事を思い出しながら、であるが。

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