第36話
明鏡止水は実はイヴではない。リリスだ。
いつも夢想にふけり、奔放で、それでいて決めたらこの人というふうにおねだりを、
しない主義の女。
本当のイヴは
いつも傍にいた、クレヨンの君、美人薄命だったのだ。無論、楽園のメゾンで、薄命はホソヤと結ばれている。
ユダのやつたる宮野は一向に人を爆笑しさせすぎ過呼吸にし。ライブでは腹チラで男性客をも沸かし、とにかくガラス細工ようでいてダイヤモンドな演技で女性を虜にし、一向に、一向に帰ってこない。
ユダだけは高跳びせず、そのままのユニットで戦い続けて、いや、魅せ続けている。
まあ、安元と宮野真守の接点は薄いのだが。
リリスはいまだに自分にユダの役割が回ってきたことに気づいていない。明鏡止水、メーテル、恐るべし。
それどころか。アダムとイヴと高跳びとユニットの発想に大爆笑していた。そして、すべての物語は、まるで鶴瓶と中居正広が出演しているザ・世界が仰天ニュースみたいなエピソードで、
わたし、FGOのレオナルド・ダ・ヴィンチのモデルだったんだ!と歓喜し、身近な子を自らの大好きな本、不思議な国のアリスの、アリスちゃんで、未来の自分の親戚という幻覚を見たり。
常守朱ちゃんもわたしだったんた。そしてマシュ、私を先輩と呼んでくれるマシュまで餌食にして。
FGOを開く。シナリオでマシュが私に語りかけ、わたしの選択肢を選ぶ、マシュは驚いて、私の予想する答えと意見を言う。
駄目だ。対話してしまっている。
ゲームを閉じ、
スマートフォンをしまう。端末も実は病気が良くなるまで両親が預かったが、
再発なんてものじゃない。
妄想の中で生きている。
これが統合失調症だ。
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