第37話
明鏡止水は何に爆笑していたのか。
これから市役所で受けるテストのことだ。
そこにはさまざまな質問とレ点のチェック項目のマス。以前ちょっとだした神がイヴ(リリス)を叱咤するために設けたのと同じ記号があるが。
内容は。
市役所の受付の方曰く。
当てはまる質問にはレ点チェックを。
当てはまらなければマスはそのままで。
では、筆記用具をどうぞ。
妄想はまだ続いている。
明鏡止水の中ではこのテストで相性の良いお見合い相手が決まり、ほぼ即結婚となる。
政府通知のくる恋と嘘のようなことが起こると信じて、一階で大爆笑している。
結局その日は都合が悪くなり、翌日にクリニックへ向かう頃には止水は落ち着き、車にちょこんと乗りながら長身百七十二センチにちょこんも減ったからもないが、通り過ぎるコンビニや郵便局、果てはポストにまでテストどこでやるんだろう、学校、それとも郵送でポストに投函?と不安げに思っていた。なんせじぶんの結婚相手がこれで決まるのだ。
それでもまだ、細谷佳正を諦めていない。
なんとこの、明鏡止水。わざわざチケットの取り方をあの手この手で調べ、
大天才軍師イベントにさも、わたしは数々の生まれ変わりやモデルとなった偉人達の苦悩を乗り越えアダムに会いに来たと言わんばかりに、大事にチケットを保管していたのである!
だれか、現実を教えてやってくれ。
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