親分猫「石松」物語　 ～獣医師と猫の奇跡の出会い、そしてウイルスの脅威から人類を救うため、時空を超えた旅が始まる～

人の言葉が分かる猫「石松」は地域猫として放浪していたが、目の治療で運び込まれた動物病院で獣医師多村伊知郎と出会う。多村も猫の感情を読み取れることからお互い交流を深めていった。
石松は生い立ちの中で獣医師やその医療行為に様々な疑念を抱いていたが、多村との会話の中でその疑念は薄れていった。
傷の癒えた石松は何かの縁に引き寄せられるように、当時高校生だった松原優希に飼われることになる。
数年後、優希は獣医師となり研修医として働き、石松も平穏な日々を過ごしていたが、世界は新型コロナウイルスの蔓延により、社会生活に大きな影響が出始め、東京オリンピック開催の延期が決まっていた。
そんなある日、石松は忽然と姿を消してしまう。状況からすると交通事故に遭った瞬間に時空から消えていた。
30年後の世界にタイムス…続きを読む