進路再相談
「あの、
不安そうな
それに対して俺は迷わず頷く。
「多分出られないか、出てもクリーチャーの群れのど真ん中だと思う。
「「あ」」
それは考えてなかったのか。
「た、確かに建物内は部屋がいくつもあって逃げ場はありますよね……バリケードにできる椅子やテーブルもありますし」
「さっきの頭が三つあるクリーチャーは『三つ巴』という、ボスより弱いがゾンビより強い敵だ。頭を潰す度に強くなるから、攻略方法としては一度で三つの頭を破壊するのがいい」
「他にもあんなのがいるのか!?」
「地上のアスレチックエリアにはあれの失敗作で、六つの頭のやつがいたぞ」
「「えっ」」
埋めてきたけど、倒し切れてないから這い出てるかもなぁ。
あれラスボスぐらい強くなりそうで、どうしたらいいもんだろうか。
考えていると
「け、けどさ、本当に出口があるって確信があるわけじゃないんだろう?
「僕は足を怪我してしまったので、上に戻るにも下へ進むにも足手纏いです。た、助けを待てる場所があるなら、僕はそこで、助けを待っていたいんですが……」
男としてというより、大人として、人としてクソ雑魚すぎる提案だなぁ。
さすが『おわきん』の攻略対象。
そしてこれ以下という設定の『おんきん』一番のイケメン
俺はこれ以下なのか。
以下だったな。ゲーム内では、間違いなく。
「んー、じゃあ俺は地下へ進むで一票、
「私ですか!?」
「戦うのは
とはいえ俺が判断材料として提示した内容は、あまりにも荒唐無稽。
なぜならゲームの知識である。
切り捨てられても文句はない。
なぜなら
中身は俺とはいえ、
なので
「そう、ですね……地下へ進んでみましょう」
「え、いいのか?」
「っっっ」
俺は驚いたけど、
自分の意見の方が安全だと思っていたのか、最初に
「
「記憶が曖昧になっている部分も多いけど、それでもいいの?」
「はい」
あとDLCに関して俺はノータッチだ。
多分DLCの方が物語の真相とかがわかるようになっている。
その辺含めてクソゲーだが、今は本編だけの知識でも
「地下を進むという前提で、お願いします」
「……わかった。まず、地下四階で何人か施設の研究者が接触してくる。そいつらも末端だが頭のネジは行方不明だ。
「俺たちを!? な、なんでだよ!?」
「
「くっ」
そして多分、俺たちをどうにかしてゾンビ化させたいとも思っていたな。
理由はシンプルに
だから俺たちを実験用のゾンビにしたいし、行動を共にしてきた男たちのゾンビ化を目の前で見たことによる、
本編で回収されることのなかった謎である。
結局
「でも、本当になぜ私なんでしょうか? 私はただの一般人なんですが」
「そうだなぁ。もしくは、君と同じ身長、体格の生物兵器でも作ってる、とか? 妄想の域を出ないから、俺にもはっきりとしたことはわからないんだけど」
「そ、そうですよね。……でも……」
不安そうに俯く
多分今
戦い続けることで攻撃性が上がり、
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