概要
小学6年生の初夏、僕たちは「異界を招く」ことにした。
小学6年生の僕は、従兄の亮ちゃんの部屋で『アドゥネイア呪文集』という本に興味を持つ。その本曰く、100フィートの無人の塔のてっぺんに魔法陣を置き、異界に行きたいと念じると、下から異界が上がってくるという。
僕はクラスメイトのナル、アキ、大友さんとその妹の桜ちゃんの5人で、この記述を基に「異界探検」をすることにした……。
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という話です。
小学生の頃、「道徳くさくない怖い話を読みたいなぁ」と思っていた自分を思い出して書こうと思います。
僕はクラスメイトのナル、アキ、大友さんとその妹の桜ちゃんの5人で、この記述を基に「異界探検」をすることにした……。
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という話です。
小学生の頃、「道徳くさくない怖い話を読みたいなぁ」と思っていた自分を思い出して書こうと思います。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!めっちゃ面白いから読もう
オカルト好きな従兄から伝え聞いた「異界を呼び寄せる方法」を試す子供たちが巻き込まれる恐怖の物語。
とにかく全体的に続きを読ませる力がすごいと思いました。
異界に関する小道具や逸話などの背景設定の開示。いつもと違う何かが始まるんだという期待感に満ちた中で準備が進んでいく序盤。そして少しずつ雲行きが怪しくなってゆく中盤。いよいよ姿を見せ始める正真正銘のホラー展開と緊張の連続。これら多彩な場面変遷が見事というほかなく、次はどうなる次はどうなると、読む手が止まりませんでした。
展開の面白さもさることながら、この作品を面白くしているのは主人公の一人称を使いこなした心情描写の巧みさだと思いま…続きを読む - ★★★ Excellent!!!小学校六年生の少年少女による肝試しのはずが…
小学六年生の「ぼく」ことタツノが、従兄弟のお兄ちゃんから異界を招くための儀式を教えてもらう。同級生ナルと話が弾んで、いつのまにか異界探検ツアーと題して、皆で儀式を試すことに……。というあらすじ。
この儀式というのが、高い塔の上で魔法陣の上で祈ると、下から異界が上ってくるというもの。使われていないビルの屋上を見繕って儀式を試し、いざ下へ降りてゆこう!というわけですが、ここの描写が大変に良い。少年少女がワイワイと楽しみながら、一つまみの怖さを味わう情景。だんだんと不穏になってくるあたりの様子。来るぞ…来るぞ…と思わせて、まだ来ない、いつ来るか、と読者まで息を飲む恐怖の演出。リアリティのあるホ…続きを読む