第24話 つらかったら「きちんと」つらいと言う事 死んだらもう取り返しがつかない

 特に家庭を背負ってるお父ちゃんとかは「俺が倒れたら家族が路頭に迷う」と思って必死に歯をくいしばって耐えてるんだろうけど「つらい時は素直につらい」って言っていいと思います。というか、言うべきです。

 なぜなら「つらいと他人に言えずに死んでしまう」人が少なからずいるからです。


 特に男性は「他人に弱いところは見せられない、見せてはいけない」と言われて、あるいはそう思いながら育つため(これはもう男のサガというやつで根本的な解決策はないです)嘘の自分を演じ続けて限界を迎え、耐えきれなくなってある日突然死んでしまう、なんてことが起こりえます。


「つらい」時は素直に「つらい」って言っていいんです。むしろ積極的に言うべきです。つらいのを我慢して、我慢して、限界を超えて我慢して心の堤防が決壊してしまい、自殺して死んでしまう事の方が残された人たちにとっては一番つらい事です。

 あ、そうそう。ネット、特にSNSでは「つらい」と言わないほうが良いでしょう。

「うるせー! 俺のほうがもっとつらいんだぞ!」と苦労自慢や我慢自慢大会が始まりますので精神的に非常に悪いです。身内や親しい間の人だけにそっと伝えましょう。




 重要なのは「死んでしまったらもう取り返しがつかない」事です。「死んでしまってもまた生き返ればいいや」だけは絶対に出来ないんですよ。

 死んでしまったらそこでもうおしまいなんですよ。現代医学においては生き返ることなんて絶対に出来ないんですよ。


「男のプライド」なんて1度壊れてもまた再建できます。

 失業してもハローワークに行けば失業保険があってそれでしばらくの間は食いつなげますし、他にも


・雇用保険

・障害年金

・障害者控除

・都営交通乗車証

・高額療養費制度

・自立支援医療費制度

・精神障害者保健福祉手帳

・保険料納付猶予制度

・保険料免除制度

・簡保入院給付金

・医療費控除

・生活保護


 という公的機関からの補助もあります。

 死ぬのはこれを全部使いきってからにした後でもいいと思います。

 生きていればまだ治療して再起できる可能性があるのに、死んでしまったらもう再起できる可能性は完全に0になってしまうのですから。




 失業してもまた再就職すれば良いんです。家族に迷惑をかけても後でお返しをすればいいんです。場合によっては『借りを返さずに寿命を迎えてもいい』んです。

 まともな家族だったら『借りを返さずに』死んでも「あいつはしょうがない奴だったけど、どこか憎めなかったなー」なんて言って『借りを返さなかった事』に腹を立てずに納得いくものだと思ってもいいです。


 なので「借りを返せない」事が死ぬよりもつらいかもしれませんが、別に返せなければ返せなくてもいいんですよ。

 それがあなたの人生においてマイナスになることはないんですよ。


 大事なのでもう1回言います。

 プライドがズタズタに引き裂かれても立て直しは利きます。失業してもハローワークに行けば再就職はできます。

 家族に迷惑をかけても後で返せばいいし、返せなくても別に構いやしません。


 重要なのでもう1回言いますが「家族に借りを作っても」良いし「その借りを返せなくても」そのことで怒ったりはしないでしょう。


 ですが「死んでしまった」ら「もう2度と取り返しがつかない」んです。

 他の話でも何度も言ってますが「死んでしまってもまた生き返ればいいや」だけは現代医学では絶対に出来ないのですから。




【次回予告】


「誰にも迷惑をかけたくない」だって? そんなの人間には無理。誰にも迷惑をかけないなんて神様仏様しか出来やしませんよ。


第25話 「誰にも迷惑をかけないのは神様仏様のみ」

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