第18話真実の塔にきたけど大丈夫だよね?
とりあえずまずはマリンダに来た。
ここからはリアに乗って飛んでいくことにした。
短距離なら飛んでいけるようだ。
リアが鳥に変身する。
「じゃあ、みんなリアに乗ってっ!」
そしてみんながリアに乗る。
「頼むぞ、リア。」
「リア、お願いしますっ。」
「ゆっくりお願いね。」
そしてリアが飛び立つ。
海の上を飛んでいると前方に敵が現れた。
「あれは…?ワイバーンね。」
「私にまかせてくださいっ!」
「ほのか、ムリするなよ。」
「風よ、刃となりて切り刻め!エアカッター!」
エアカッターがワイバーンの右翼を切断し、落下する。
「よくやったな。ほのか。」
兄はそう言うと私の頭を撫でる。
「ありがとうございますっ♡」
そして真実の塔が見えてきた。
「あの島ね。塔以外には何もない島のようね。」
リアが地面に降りる。
「高いですね〜。試練の塔が小さく見えます。」
真実の塔は試練の塔の倍以上の高さがある。
「よし、入るぞ!」
そして真実の塔に入る。
「一応魔物よけの薬をかけとくわ。これでザコ敵は近寄らないはずよ。」
ミンティアが薬をまく。
塔に入るといきなりゴブリンの群れがあらわれた。
「身体強化、円月斬り!」
兄がひと振りでゴブリンたちを真っ二つにする。
「さすがお兄ちゃんですっ!」
「まだいるわ。気をつけてっ!」
「風よ、上昇気流になりてたたきつけて!エアフォール!」
リアが風魔法で残ったゴブリンを上昇気流で天井にたたきつける。
「よくやったな、リア。」
「うん、リア頑張ったっ!」
そして先に進む。
次のフロアにたどりつくとまた魔物がきた。獣の魔物ワーライオンの群れだ。
「ガルルルっ…。」
「くるぞっ!」
「炎よ、カベとなりて我らを守れ。ファイヤウォール!」
ライオンたちが炎のカベにぶつかると消失してゆく。
「知能がない魔物なんてこんなもんですっ!」
しかし、後続のライオンが襲いかかる。
「聖なる力よ、刃となりて飛べ!ホーリーショット!」
兄が刀を振ると光の刃が飛んでゆく。ライオンたちが真っ二つになる。
「それが聖魔法の魔法剣ですねっ。さすがお兄ちゃんです!」
ライオンたちを倒し上にあがる。
次のフロアに着くとやけに狭い通路にでた。
「なんかイヤな予感がするわね。」
「何か前からくるよっ!?ゴロゴロ音がする!」
リアが言うと、前方から巨大な磐が転がってきた。
「ここは私が!岩よ、汝のあるべき姿にもどれ!アースシェイク!」
すると岩が砂にかわる。
「あぶなかったな、よくやったぞほのか。」
兄が頭を撫でる。
「お兄ちゃんだいすきっ♡」
私は兄に抱きつくと
ぽかんっ。
「調子にのるなって。」
そして上にあがる。次のフロアは行き止まりだった。外にでる通路があり、バルコニーのようなところに出てみる。その先の壁にレバーがあった。
「これを動かすのか。」
レバーを動かすと中で音がした。
中に戻ると行き止まりだった壁が消えて道ができていた。
「いろいろな仕掛けがあるみたいね。さぁ行きましょう。」
次のフロアに着くとまた魔物がきた。火の魔物だった。
「これは、フレイムゴーストね。」
フレイムゴーストが私に向かって攻撃してきた。ファイヤボールだった。
「あぶないっ!」
兄が私の前に立ち両手をかざし、魔法を打ち消す。
「あ、ありがとうございますお兄ちゃんっ!」
「風よ、刃となりて切り刻め、エアカッター!」
リアが風魔法を放つ。一度は切れたがすぐに元に戻る。
「こいつに風や物理攻撃はきかないみたいね。」
「水よ、敵を打ち砕け!ウォーターショット!!」
私が水魔法で攻撃する。
しかし水は蒸発していく。
「これでもくらいなさい!」
ミンティアがフレイムゴーストに薬をかけると激しく燃え上がりやがて消えてしまった。
「炎の温度を劇的に上げる薬品よ。自分の炎で自滅したみたいね。」
「ミンティア、助かったよ。」
なんとかフレイムゴーストを倒した。
次のフロアにあがると、次はなんと鉄製のゴーレムが現れた。
「これは刀で斬るのはムリそうね。」
「私がやってみます!炎よ、光となりて焼き尽くせ。ファイヤショット!」
高温の炎がゴーレムを襲うが全く効果がなかった。ゴーレムが攻撃してくる。
「あぶないっ!ぐっ…。」
兄が私をかばいゴーレムのパンチを受けた。
「お兄ちゃんっ!大丈夫ですかっ!?今、治癒魔法を!」
「オレは大丈夫だ…。それよりあいつを倒してくれ。たぶんほのかの魔法でしか倒せない…。」
「わかりました…!ん、お兄ちゃんによくもっ!!絶対に許しませんよっ!!!」
私は右手に巨大な炎を出し、左手に強力な冷気をためる。
そしてそれらを一つにし、ゴーレムに向かって放つ。
「消えてなくなりなさいっ!!ドルモーア!!」
すると巨大な光となってゴーレムは跡形もなく消えてしまった。後ろの壁もろとも。跡には壁に巨大な穴が残されていた。
「ほのか…、今のは…?」
ミンティアが尋ねる。兄とリアはぽかーんとしていた。
「はぁ、はぁ…。熱のプラスと熱のマイナスの魔法力をスパークさせて『熱の無』消滅の力を生成して、光の矢のように束ねて放つ魔法です。すみません、お兄ちゃんに怪我をさせたのが許せなくて加減を忘れました…。」
「まぁ、倒せたんだから何よりだ。ありがとう、ほのか。」
そう言うと兄が尋ねる私を抱きしめる。
「わ、わ、お兄ちゃんが抱きしめてくれるなんて…。私は幸せですっ♡あ、傷を治しますねっ。」
そして兄のキズを治し、次へ進む。
「ほのか、もう大分魔力がないんじゃない?これを飲むといいわ。1本しかないのだけれど。」
ミンティアからマジックポーションをもらい魔力を回復する。
次のフロアでは特に魔物に遭遇することはなかった。
「よかったですねっ。敵はいませんでしたよ。」
「そうね、一応魔物よけの薬が効いてるのかしらね。」
そして上に上がる。次のフロアも魔物の姿はない。そのまま行こうと進むと、なんとフロアの中央に魔法陣が現れた。そしてその中から魔物が出現する。
「こ、これは、召喚魔法!?」
ミンティアが驚いて言う。
「召喚魔法ってことは誰か召喚したやつがいるってことか!?」
「そうね、どこかにいるはずよ。今はとにかくこいつを倒さないと…。」
魔法陣から現れた魔物は巨大な亀の姿をしている。
「こいつは、アダマンタイマイ。鉄より硬い甲羅で守られているから甲羅に攻撃しても無駄よ。」
そしてアダマンタイマイが炎をはいてきた。
「エアストシールドっ!」
リアがとっさに風でカベを作る。
「よし、電光關火っ!」
兄がアダマンタイマイの右足を切断する。
しかし切断した足から新たに足が生えてきた。
「く、ダメか…。ならこれで!」
そして今度は頭を切断する。しかし足同様頭も再生した。
今度はアダマンタイマイがこちらにとっしんしてくる。
「あぶないっ!ファイヤウォール!」
私は炎のカベで攻撃を防ぐ。しかし長くは持たない。
「私が魔法で攻撃するからお兄ちゃんたちがあいつの気を逸(そ)らせてもらえませんか!?」
「わかった、ムリするなよっ!」
ミンティアがロッドをかまえる。
「闇よ、視界を奪え、ダークアイ!」
「風よ、刃となりて切り刻め、エアカッター!」
リアが魔法で攻撃する。
「これでもくらえ、天駆ける龍の息吹っ!」
兄が魔法剣で攻撃する。
そのスキに私はアダマンタイマイの後ろに回り込む。
「冷気よ、邪悪なるものを凍てつかせよ。絶対零度フリーズエレメント!」
強力な冷気で一瞬にしてアダマンタイマイは凍りつく。
「やりました〜!」
「お姉ちゃんすごいっ!」
「よくやったぞ、ほのか。」
「あとは放っておけば大丈夫ね。それにしても一瞬で凍結させるなんて。」
「マイナス273度で瞬間冷凍しましたっ!」
全員で協力してなんとかアダマンタイマイを倒せたのだった。
そして次のフロアにあがる。
「みなさん、止まってください!」
私は石を前方になげると床が落とし穴になっていた。
「ほのか、助かったよ。未来視のおかげだな。」
そしてこのフロアの罠をひとつずつ回避していく。特に魔物はでなかった。
みんなで階段をあがっていく。
「たぶん次が最上階です。」
私が時空魔法の未来視で、見る。
最上階に到着した。
「貴様たち、勇者パーティだな?待っていたぞ…。私は魔王様の配下、四天王が1人、デルモンテだ。お前たちの旅はここで終わりだ。いくぞ。」
魔物はそう言うと杖をかかげて呪文を唱えだす。
「暗黒よりいでし竜よ、やつらを滅ぼしたまえ。」
すると魔法陣があらわれ、巨大な黒竜が現れる。そして天井を突き破る。
「あぶないっ!エアストシールド!!」
私がとっさに落ちてくる天井からみんなを守る。
「召喚魔法…。やっかいね。」
「炎よ、光となりて焼き尽くせっ!ファイヤショット!!」
私が炎攻撃をする。しかし邪竜はシールドを張り防いだ。
「フハハハ、どうだ!邪竜の力は!」
デルモンテが言う。
邪竜は空高く飛び上がる。
「メテオストライクじゃこの塔ごと破壊してしまうし、どうしたら…。」
「よし、リア!俺を乗せて飛んでくれ!」
「わかったっ!いくよ〜?」
そして兄を乗せてリアが飛ぶ。
すると邪竜が炎をはいてくる。それをリアが次々とかわす。
「よしいいぞ!リアっ!その調子で近づいてくれ。」
邪竜に最接近したその時、
「聖なる光よ、邪悪なるものにバツを与えよ!ホーリーショット!!」
光かがやく刀で邪竜を一刀両断する。
「あなたも逃しませんよ!バハムートよ、力を貸してください。フレアブレス!!」
すると上空からバハムートが現れデルモンテを焼き尽くす。
「ウガ〜〜っ!この私がこんなと・こ・で…。」
そして消えていく。
「なんとかやりましたね…。もう私は立つのも無理みたいです…。」
「よくやったわ。お疲れ様、ほのか。」
ミンティアが私をかかえる。すると邪竜を倒した兄が戻る。
「ほのかっ!大丈夫か!?よく頑張ったな。ミンティア、あとは俺が介抱するよ。ありがとうな。」
「ふぇぇ、お兄ちゃん♡ありがとうございますっ。」私はふらふらしながら兄に抱きつく。
「あそこに供えられてるのが真実の鏡ね。」
崩壊した神殿の奥の台座に鏡があった。
「壊れなくてよかったです。さぁ、持って帰りましょう。」
私たちは真実の鏡を手に入れ帰途につくのだった。
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