第8話ボスバトルだけど大丈夫だよね?
洞窟を出て、ステータスプレートを確認してみた。
ユウタ レベル25 攻撃力 5600 魔力 450
スキル 身体強化・電光關火(でんこうせっか)
ホノカ レベル20 攻撃力 380 魔力 12900
スキル 全属性魔法使用可・時空魔法使用可
と書いてある。
「やっぱりここにきて正解だったな。レベルアップしてる。ん、ちょっと待て、スキルが増えてるぞ!?」
「そうですね!レベルアップで増えたんでしょうか?あ、私も増えてますっ。時空魔法って何でしょう?」
2人で驚いていると、
「時空魔法?私もそんなの聞いたことないわ。存在するのは6属性の魔法でだけのはずなんだけれど。」
ミンティアが答える。
「まぁ、そのうちわかるだろう。ミンティアはどんな感じなんだ?」
するとミンティアもステータスプレートを出す。
ミンティア レベル40 攻撃力 890 魔力 560
スキル 調合・毒物無効
と書いてある。
「ミンティアすごいですね、レベルが40もありますよ!?」
「ほんとね、久しぶりに見たけど少しあがってるわ。」
そして海の街へ戻る。
「お兄ちゃん、とりあえず今日は魚を買って行きましょう!」
わたしが兄の手を引いて魚屋に向かう。
「へぇ、いろんな魚があるんだな。貝もあるぞ。」
とりあえず大きな魚を1匹とあさりくらいの貝を買う。
家に帰ると調理を始める。
魚を3枚におろし、刺身にする。中骨は油で揚げて唐揚げに。あとは貝の吸い物だ。
「できましたよ〜!」
私が呼ぶと二人とも出てくる。
「へぇ〜、刺身かぁ。久しぶりだな。」
兄が喜んで言うとミンティアが
「刺身って呼ぶのね。生のようだけど食べられるの?」
不思議そうにながめる。
この世界は生で魚を食べる文化はないそうだ。
「はい、海で採れる魚は基本的に生食可能ですよ。寄生虫に気をつけてさばけば大丈夫です!」
わたしが答える。
「いただきます!」
そして食べ始める。
「あら、美味しいわ。あなたたちが醤油って呼ぶこのタパソースによくに合うわね。このスープもよくダシが出てるわ。」
ミンティアにも気に入ってもらえたみたいだ。
そして翌朝、私たちは新たなスキルの練習をしてみることにした。
庭にでて、兄が刀を構える。
とりあえずその辺の木を的にし、
「よし、とりあえず身体強化はつかわずにと。」
そして、
「電光關火!」
すると一瞬で木が切れて兄は木の向こうにいた。
「お兄ちゃんっ!今、一体何が…?」
兄がに駆け寄りながら話しかける。
「いや、俺は普通に斬りかかっただけだったんだけど、何かおかしかったか?」
「え〜、目にも止まらぬスピードでしたよ。」
「なるほど、通常の数倍の速さで行動できるスキルみたいだな。」
そう言うと刀を収めると、
「次はほのかの番だな。」
そして杖を構える。
「じゃあ私も早く動いてみますねっ!時よ、歩みをすすめよ。クイック!」
唱えながら10mくらい普通に歩いてみる。兄を見ると動きがすごいゆっくりになっている。
「えっ!?ほのかいつの間にそこに。」
兄が驚いている。
私は一瞬で移動したらしい。進み始めて兄が話しかけるまでの時間から効果は10秒くらいを一瞬するといったところだ。
「できましたっ!きっと逆に敵を遅くすることもできるんでしょうね〜。」
「そうだなぁ。たとえば未来を見たりできるんじゃないか?」
未来視というやつだ。
「ちょっとやってみましょう!お兄ちゃん、ちょっと私にかかってきてください。あ、軽くですよ?」
そして兄が私にゆっくりと攻撃してくる。
「未来を映し給え、フュトゥロ!」
すると兄がどう攻撃してくるかが見えた。
そしてひらりと身をかわす。
「すごいな、ホントに見えたんだな。フェイントをかけたのに。」
兄は右手で私の頭を叩こうとしたがその手を収めて左手でビンタに変えてきた。それが見えたので簡単に避けられた。
「でも見えるのは数秒先までみたいです。」
「なるほど、まぁそれでも十分だけどな。カジノに行けば大儲けだ。」
「そんな不正はいけませんよっ!」
「冗談、冗談。この世界にはないだろうし。」
そんな話をしているとミンティアが出てきた。
「ねぇ、そろそろ洞窟に行きましょう?ちょっとトカゲのしっぽがもうちょい欲しいのよ。」
「そうだな。よし、行くか。ほのか、転移をたのむ。」
「はいっ、おまかせ下さい!」
そして3人で再び洞窟にもぐる。
念の為私は常に未来視を発動させながら進む。
「ちょっと止まってください!」
私は2人を静止する。
「ほのかどうした?」
「この先にトラップがあります!見ててください。」
私がそう言って数メートル先に石を投げると地面が消えた。落とし穴だ。
「こんなしかけがあったのか。とゆうことは多少知能がある魔物がいるってことだな。」
罠を見て兄が分析する。
「この先要注意だな。」
そしてしばらく進むと、
「数秒後に敵が来ます!気をつけてください!」
私が言うとみんなで身構える。
すると前方から魔物が現れた。人型で、体は緑色で、小型。手には剣を握っている。
「これはゴブリンよっ!2人とも気をつけて。こいつら知能がなかなか高いからやっかいよ。」
ミンティアが教えてくれた。
ゴブリンってゲームじゃザコキャラだけど、どうだろう。
まずは兄が抜刀術で斬りかかる。するとゴブリンは剣で受け止めた。そしてすばやく兄に反撃してくる。
「く、こいつ早いっ!身体が小さいからこっちの攻撃がなかなか当たらない。」
兄が苦戦していた。
「時よ、邪悪なる者にさばきを。スロゥ!」
私が時空魔法をかけるとゴブリンが止まる。
「お兄ちゃん今です!」
すると兄がゴブリンを斬る。
「やったな!ほのかえらいぞ。」
頭を撫でてくれた。
「えへへ♡」
するとミンティアが、
「まだよ!まだいるわっ!」
すると奥からぞくぞくゴブリンが湧いて出てきた。
「これでどう!?」
ミンティアがゴブリンたちに液体をかける。
するとみるみる溶けていく。
「ミンティア、今のは?」
「これはタンパク質を溶かす薬品よ。かければ骨しか残らないわ。作るのに時間かかるから今の1本しかないけれど。」
ミンティアが説明する。
しかしまだゴブリンは5体ほど生き残っていた。
「ほのか、俺にクイックをかけてくれ!」
兄が言う。
「わかりました。時よ、歩みを進めよ。クイック!」
すると兄が刀を構え、
「必殺、電光關火!円月斬り!」
そういうとゴブリンが動くより早く全滅させた。
「さすがお兄ちゃんです!瞬きしたら敵が消えてましたっ。」
兄に抱きつく。
「ほのかの魔法のおかげだよ。ありがとう。」
そして頭を撫でてくれた。
結局私達が倒したゴブリンは全部で10匹ってころです。
そしてさらに進むと、少し広いところにでた。
私達がはいると、後ろの入り口に、岩が落ちて塞がる。人為的なしかけだ。
すると声が聞こえた。
「よくここまでたどり着いたな、人間よ。我はホブゴブリンキング。この洞窟の支配者だ。先に進みたければ我を倒すがいい。」
見ると、さっきのゴブリンの10倍の大きさのゴブリンが立っていた。
「どうやら、こいつを倒さないと洞窟からは出られないみたいね。」
「テレポっ!」
私が杖をかかげて転移魔法を使う。
しかしかき消された。
「フハハ、この空間は我が作った特別性でな。転移魔法などきかぬわ。逃さぬ!」
「よし、身体強化!」
そして兄が刀を構える。
「電光關火!」
ゴブリンに切りかかる。少しは切れたが両断というほどじゃない。
「クソ、手応えなしか。」
「次は私が!風よ、刃になりて敵を斬り刻め。エアカッター!」
しかし風の刃では歯が立たない。
「なんて固い皮膚なんだ。」
するとゴブリンの攻撃がくる。
「お兄ちゃん、左から来ます。右に飛んでください!次は正面から突きがきます。後ろに飛んで! 」
私は未来視で兄に教える。
「よし、ここはひとまず、土よ、人の形となりて悪しきものを打ち滅ぼせ。ゴーレ厶!」
私が土魔法を唱えると、地面から数体のゴーレムがあらわれた。
「ゴーレムちゃん、あいつをやってください!」
そしてゴブリンとゴーレムが戦っている。
今のうちに作戦会議だ。
「私が闇魔法でやつの視界を奪うわ。」
「そして私がスロゥをかけます!」
「そこで俺が攻撃だな。」
そして、ゴーレムが力尽きた。
「闇よ、視界を奪いたまえ、ダークアイ!」
ミンティアがとなえる。
「時よ邪悪なる者にさばきを。スロゥ!」
そしてゴブリンは、完全無防備になった。
兄が刀を鞘に収め、抜刀術の構えをする。
「炎よ、剣に焼きやどりたまえ!天駆ける龍の息吹!」
そして電光關火と魔法剣の融合でゴブリンを斬りきざんでいく。
そしてバラバラになった。
「念のために、炎よ焼き尽くせ!ファイヤ!」
私が軽く火魔法で死体を焼いていく。
なんとかこの洞窟のボスを倒せたみたいだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます