第7話新しい街は大丈夫だよね?
そして翌日、
「東の街へ行ってみよう。」
兄が提案する。
「そうですね。知らない街は楽しみですね。」
「そうなると乗り物がいるわね。」
ミンティアが話す。
「乗り物かぁ。よし、車を作ろう!」
そして木材を調達に森へ行くことになった。
森へ入ると熊の魔物が出たが兄が真っ二つにする。
手頃な木を刀で斬り、転移魔法で運ぶ。
そして簡単な荷車ができた。
「よし、乗ってみよう!」
そして3人で乗り込む。
普通なら馬が引かなければ走らないのだが、
「風よ!」
風魔法を唱えると前に進み始める。
時速60kmくらいは出るようになった。これ以上は車輪がもちそうにない。
「すごいわね。風魔法でここまでの力は普通はでないわよ。」
ミンティアが驚いている。
「よし、今日はもう遅いから明日しゅっぱつだ!」
「そうですね。楽しみですっ。」
そして夕飯
「お、今日はハンバーグか。美味しそうだ。」
「ハンバーグ?肉のようだけど初めて見たわ。 」
「はい、肉を細かく刻んで、捏ねて鉄板で焼いた料理ですっ。」
私が説明する。
「あら、すごく美味しいわっ。噛むと中から肉汁があふれてくる…。」
「ほんとだ。すごくうまい!」
次の日の朝、さっそく出発することにした。
車に乗る前にミンティアが
「一応魔物避けの薬をかけておくわね。クルマを壊されたら大変だもの。」
そう言うと全体に薬品をかける。
「この薬の匂いを魔物が嫌がるから近寄って来ないわ。」
そして3人で乗り込む。
1時間ほど走り、休憩する。
「ほのか、お疲れ様。」
頭を撫でてくれた。
「ありがとうございます!お兄ちゃんに撫でてもらったら疲れなんて吹っ飛びましたっ。」
しかし結構魔力を消費したみたいだ。
「ほのか、これを飲むといいわ。」
ミンティアが小瓶を差し出す。
「これは?まさか毒じゃないですよね!?」
「失礼な。魔力を回復させるポーションよ。」
とりあえず飲んでみる。
「わ、すごいです!力があふれる感じです。ありがとうございます!」
「効いたなら良かったわ。さぁ、街へはあと少しよ。」
そして再び走り出す。
しばらくして次の街へ到着した。海辺にある港街だ。
「お兄ちゃん、みてください!海ですよっ。」
「海くらいそんなに珍しくないでしょうに。」
ミンティアが話す。
「いや、俺達が住んでたとこは海が遠かったしな。」
私達は海なし県の生まれだった。海に行くには車で数時間だから数回しか行ったことがない。
「とりあえず街を見て回ろう。」
兄がそう言って先導する。
「お兄ちゃん、魚が売ってますよっ。私達の住んでる街じゃ魚は売ってなかったですもんね。」
「そうだな。後で買って帰ろう。」
そして3人でこの街のギルドに向かう。
「あの、このあたりで魔物が出るとこを教えてほしいんだけど。」
兄が尋ねる。
ここから近いのは北にある洞窟ですね。
「よし、さっそく行ってみよう。」
しばらく北に歩くと洞窟がみつかった。結構大きな入り口だ。鍾乳洞くらいはありそうだ。
洞窟に入る前に兄が話しかける。
「ほのか、洞窟の中じゃ派手な魔法は禁止な。崩れたら大変だ。」
たしかに。爆発でもしたら生き埋めになってしまう。
「はーい…。火魔法もやめたほうがいいですね。」
「そうだな。酸素がなくなるかもしれないし。」
そしてしばらく進むとさっそく魔物が現れた。
巨大なコウモリだ。
「クソ、ここからじゃ刀が届かないか。」
コウモリは飛びまわっては天井に逆さまになって止まる。
「私がやってみます!」
私が杖を構える。
「ほのか、洞窟を崩さないでね!」
ミンティアが言う。
「大丈夫です!風よ、刃になりて切り刻め。エアカッター!」
風を圧縮し、刃にしてコウモリに飛ばす。
すると見事羽に命中してコウモリが地面に落下する。
「よし、今だっ!」
そう言うと兄がコウモリにトドメをさした。
「ナイスだほのか。」
「えへへ…。」
そして先へ進む。途中ミンティアが色々と素材を集めている。
しばらくするとまた魔物が出た。次はオオトカゲだ。
「地面を這う敵なら俺にまかせろ!」
兄がそう言うと一緒で真っ二つにした。
しかし、トカゲは死ななかった。切ったところからすぐに身体が再生した。
「おい、マジかよ。」
そしてもう一度斬ったがやはり再生した。
「凍てつく風よ、敵を凍らせよ。フリーズ!」
私が魔法を唱えるとトカゲは凍りついた。
「このまま放っておけば死ぬでしょう。」
「ありがとう、ほのか。助かったよ。」
そしてミンティアは切ったトカゲのしっぽをカバンにいれた。
「え、ミンティアそれ持って帰るんですか!?」
「えぇ、トカゲのしっぽは薬の材料になるわ。」
そんな薬はなるべく飲みたくない。
「とりあえず今日はこれくらいにして帰ろうか。」
兄が話しかける。
「そうですね。帰りましょう。二人とも私につかまってください。」
そして転移魔法で洞窟を後にした。
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