第11話召喚魔法を使えるようになったけど大丈夫だよね?


しばらく進むとまた魔物が出た。包帯でぐるぐる巻にされた人型の魔物だ。

「さすがピラミッドだな。ピラミッドといえばゾンビがセオリーだよな。」

兄が少し笑いながら話す。

「蒼き炎よ、光となりて焼き尽くせ!ファイヤショット!」

私が魔物を焼き尽くす。

「お兄ちゃん、そんなことを言っている場合じゃないですよ!」

私が兄に言う。

そして何匹か魔物を倒してす進む。

とある扉を開け中に入ると、入ってきた扉が閉ざされる。

「これは、まさか…。」

以前にも感じた逃げられない雰囲気を感じる。

そして目の前に巨大な魔物があらわれた。

見た感じは巨大なサソリといった感じだろうか。

「これがここのボスをみたいね。たぶん尻尾の先の鋭い針は毒があると思うから気をつけて!」

ミンティアが説明する。

「よし、身体強化っ!電光關火!!」

兄が先制攻撃をしかける。

サソリが真っ二つに切れる。

「わ、さすがお兄ちゃんですっ!」

私たちが喜んでいたのもつかの間、切れていたサソリが元に戻る。

「え〜、そんなのアリですかっ!?」

するとミンティアがサソリに液体をかける。

「これでどう!?」

するとサソリの身体が溶けていく。

「やった!?」

私が言うと、溶けた身体がふたたび元に戻る

「あら、これが効かないなんて…。どうしましょう。」

ミンティアが言う。

「これでどう!?風よ、小さくなりて邪悪なるものをつぶしたまたえ!」

リアが風魔法を唱えるとサソリの周りの空間がどんどん圧縮されていく。

するとついに大サソリが耐えきれずに破裂したのだった。

「やったよ!お兄ちゃんっ!」

リアがおお喜びしている。

「よくやったな、リアっ!」

兄がリアの頭を撫でる。

「う〜、私のお兄ちゃんなのに〜…。」

私はリアにヤキモチを焼きっ放しだ。

そして次のフロアへの扉が開いた。

しばらく進むと最後の部屋に到達した。

「ここが最深部か?」

兄が言う。

そこのフロアには真ん中に、石板だけがあった。

「ミンティア、これはなんて書いてあるんだ?」

兄がミンティアに尋ねる。

「ここまで辿り着きし強きものよ、我の力を手に入れたければ我を倒してみせよ。我が名はバハムート。最強の竜族なり。」

ミンティアが石板を読み上げるとフロアが上昇し、地上のピラミッドの頂上に出た。

「なんだっ?外に出たぞ…。みんなきをつけろ!」

兄が言うと、上空から巨大な竜があわれた。

「わ、わ、何かでてきましたよ!?これがバハムート…。」

私が言うと竜が答える。

「我が名はバハムート。私の力を手に入れたければ私を倒してみせよ。」

そしてバハムートが炎の息吹を吹き出した。

「ファイヤウォール!」

私はなんとかギリギリで炎の壁でガードする。

「えいっ!風よ、刃となりて切り刻め!エアカッター!!」

リアがバハムートに攻撃をしかける。

しかしバハムートは急上昇して風の刃をかわす。

「クソ、ここからじゃ俺の攻撃も届かないな…。」兄が悔しそうに言う。

「よし、リア!俺を乗せてバハムートのとこまで連れて行ってくれるか?」

「わかった!じゃあ行くよっ。」

リアが鳥化して兄を背中に乗せる。

そして上空まで飛び上がる。

「よし、身体強化!!」

「時よ、邪悪なる者にさばきを。スロゥ!」

「闇よ、悪しきものの視界を奪え!ダークアイ!」

私が時空魔法を、ミンティアが闇魔法でバハムートの動きを封じる。

「今だっ!天駆ける龍の息吹!!」

そして兄がバハムートに一撃を入れる。

「やったか!?」

兄がそう言うとリアの背中に落下する。

「お兄ちゃん、そのセリフはやってないフラグですよ!?」

するとバハムートはまだ生きているもののかなりのダメージらしく高度が下がる。

そして視界が回復したらしく口を大きく開けて魔力を溜めはじめた。

「まずいわ。今までにないエネルギーを感じるわ。これは防御できるかどうか…。」

そしてリアと兄が私達に合流する。

「リア、お願いします!私と強力してシールドを貼りましょう。」

リアに提案する。

「わかったっ!風よ、壁となりて我らを守りたまえ。エアストシールド!!」

リアが風魔法で壁を作る。

「水よ、氷となりて我らを守りたまえ。ブリザドシールド!!」

私がさらに水魔法で壁を作る。

そしてバハムートの強力な炎の息吹が襲いかかる。魔法の壁でなんとか防いでいたが耐えきれずに壊れ始めた。

「熱いです〜!このままじゃ壊れますっ!よし、みんな私につかまってくださいっ!」

みんなが私につかまったところで

「テレポっ!」

間一髪のところで転移しバハムートから距離をとる。

(でもこの後どうすれば…。よし、これならどうですか?)

「星たちよ、空より舞いて敵を打ち滅ぼせ!メテオストライク!!」

私は土魔法で宇宙から隕石を呼び寄せた。

「風よ、私達を守りたまえ、エアウォール!」

同時に私達に当たらないよう壁を作る。

そして小さいが高速で落下する無数の隕石がバハムートに命中し、みごと地面に落下する。

「よし、今だっ!!天駆ける龍の息吹!!」

兄がすかさずバハムートにトドメの一撃をくわえる。

「みごとだ。私の力をそなたに授けよう。」

そう言うとバハムートは消えていった。


「なんとか勝ったみたいだな。」

兄が言う。

「そうですね、もうヘロヘロです…。」

「でしょうね、あんな強力な魔法を使ったらもう魔力はないでしょう。」

ミンティアが言う。

そしてステータスプレートを見てみる。

ユウタ レベル45 攻撃力 9800 魔力 690 スキル 身体強化 電光關火 マジックブレイカー

ホノカ レベル38 攻撃力 490 魔力 16900

スキル 全属性魔力使用可 時空魔法 召喚魔法

と書いてある。

「わ、なんかスキルが増えてます!」

私が言う。

「ホントだ、俺も増えてるぞ!?マジックブレイカー…?つまり魔法を無力化ってことか?」

アレですね、異能のちからを打ち消す右手的な?

「んでほのかはたぶんバハムートの召喚ができるようになったんだろうな。」

兄が答える。

そしてバハムートとの死闘の末、召喚魔法と魔法防御を手に入れたのだった。

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