第12尾幻影なる霧の殺人鬼(ジャック・ザ・リッパー)VS見習い天狐

「影美ちゃーん何処に行くの、今は霧の中でわっちの掌の上で踊っているようにしか、見えないよ。」

 そう言った少女は半分笑いながら影美に近づいてくる。

「…助けてくれ、誰か! こいつを、10年前の犯人を、尺澤立葉を、止めてくれ! 」

そう願う影美である。


 事の発端は、とある日の午前である。数日前影美の話した事件、『影一族惨殺事件』を調べている。そんな、ある日その事件の生き残りの人物と会わせる為に荷穂が影美に学校で会う約束をしていた。

「遅いな先生、…。あれ、霧が出てきたような気がする。そう言えばあの日も、霧が濃くて雨が降っていたような気が。」

「やぁ、影美ちゃんいきなりだけど、わっちと遊ばない? 命を懸けて、勝ったら面白い情報をあげるよ。まぁ、負けたら『死』だよ…。ちなみにわっちは『尺澤立葉しゃくざわりつは』」

「嫌と断ったら。」

「まず、断れない。あなたはわっちを見ているからね、幼い頃に…。」

「まさか、お前があの時の犯人かなるほど私を強制していると…、だったらここでお前を倒す!『悪夢の影送り(ナイトメアシャドーゲイン)』! 一族の無念を晴らす! 」

「甘い、『殺人術:活殺撃』お前は、影を操れない。あなたのactとわっちのactは相性が悪いよ。まぁ、これ以上は言わないからダメだけど、でもあなたはわっちに負ける。」

そして、現在に至る。


「ほらほら、逃げては、ダメだよ。そう、食われる為だけの豚になってちゃあ面白みがないよ、狩人がわっちじゃあ、面白くないよ。と言うかさっきまでの威勢は、どうしたのさ。」

 と、楽しそうに殺し合いをしている、尺澤立葉に対して恐怖しかない影美である。

 そして、

「ミツケタ、もう逃げ場はないよ。さぁ、これでオシマイだ。」

 影美は目を瞑り死を覚悟した時、ガキィンと言う音がした。

「…おい、私の友達に何している、殺人鬼『ジャック・ザ・リッパー』いや『尺澤立葉』! 殺すとか言ったら、恐怖を刻み込んでやる!」

「大丈夫か、影美。」

 と、妖狐と荷穂が駆けつけた。

「荷穂先生、影美ちゃんを頼みましたよ。さて、お前の相手は私だ、愉快的殺人犯。」

影美と荷穂は、霧の中から脱出し、学校へと車を走らせた。

「影美、悪かったな。お前を一人にして、そして、犯人も分かった。」

「私もう知っています。あの『尺澤立葉』っていうさっきいた女子がそうです…。」

「なるほど、お前はそれで、狙われたと…。」

 そう言った荷穂に影美はコクンと縦に振った。


一方、妖狐はと言うと、

「ほらほら、どうした、逃げてばかりじゃあ、狩人対狩人の戦いを楽しもうよ! 」

「そろそろかな。」

 と、言った妖狐のインカムに、荷穂の声か聞こえた。

「あーあー、もっしもーし妖狐、学校に着いたからもう反撃していいぞー。」

「了解。あ、後使ってもいいかな?と、言ってもまだ一つしか解放出来ないけど…。」

「いいけど…。」

「ん、じゃあ。」

 と、インカムを切り、テストのあの姿になった。

「さて、いきますか…。解放、『神のモード・神格』!さて、命をもてあそやからに裁きを下したますか。」

「何も変わってないじゃないか。何か変化が、あるのかと思って期待したのに。じゃあ、ここで死ね!」

 そう言って、攻撃した立葉。だか、妖狐は少ない動作で、立葉の攻撃をかわした。そして、妖狐は、刀の柄を立葉の首辺りを狙い、振り下ろした。攻撃は当たったが、ダメージは大したことではなかった。

「…来て、二刀一対の小太刀『狂渦』、『粋抉』!さて、フィナーレといきますか。」

「フィナーレ?笑わせないで、終わるのはお前の方だ『殺人術・奥義:人殺霧中(ジャック・ザ・リッパー)』!」

 ジャックナイフを投げ、そしてナイフと一緒に向かって妖狐に迫る、が妖狐はナイフを回転して捌き、立葉にダメージを与えた。

「さて、こっちも行きますか…。『剣撃剣舞・き狐。』」

 その攻撃を受けた立葉は倒れ、周囲の霧は晴れた。

 影美の戦いは妖狐によって終わった。

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