第3尾妖狐とテスト

 さて、七月、もうそろそろ夏になる季節だこの時期は海や水着、プールと言うイメージがあるが、那騎袖高校は『テスト』である。学期末のテストはactor達がバトルをし、地元のテレビが放送される程有名である。学生はテスト一週間前に修行する為に休みがある。テストの過程は、

・一人1ポイントがある。

・ポイントを賭けて戦い勝ったらポイントを貰う。

・0ポイントになってもポイント持った人から勝ったら全て貰う。

・ポイントの高い16人でトーナメントをする。

以上である。


「期末テストか…。」

~一週間前~

「今日はテストについての話をする。私の担任するクラスはいつも下位だ。うちらは、今回こそは一人でも上位に入って欲しいんだ。だから各々、力を強化するように一週間頑張ってくれ以上解散。」

 そんな担任の話を聞いて各々は一週間修行に励んだ。

 そして、テスト少し前現在に至る。

「今日はテストか…。ある意味楽しみで嫌なものかな。」

 そして、こんな放送が流れた。

「一次戦を開始します。全員参加で、バトルロワイヤルなのでポイントが多い16人が次へ進めます。」

 その放送を合図に学校から学生がいなくなった。このテストは弱肉強食である強い者が勝ち、弱い者は負ける。テストは街全体が戦場である。

 さて、開始から一時間アリスの行動を見てみよう。アリスは商店街の小さなゲーセンでクレーンゲームをしていた。

「よしっ。はやく運ばないと落っこちちゃう。」

 そんなアリスにガラの悪い二人組がやって来て、

「おい、そこのチビ。ここは俺達のシマだ、どけ!」

 と、一人の男が、殴り掛かろうとしたら、アリスはその拳を片手で受け止め、

「やっと取れたー。で何の用かな不良さん達。」

と、とぼけるアリス。

 それに対して男二人は怒り一人はアリスを羽交い絞めにし、もう一人は殴ったが、殴られたのはアリスではなく男の方だった。

「何…だと…。おい、大丈夫か?」

「大丈夫だ問題ない。それよりも。」

「ああ、分かった。」

 そう言った男はアリスを殴ろうとしたが、返り討ちあい倒れた、

「さて、次はあなただけど、actor二人相手するのも案外楽かもね。」

「う、うるせぇ!俺のactで倒r…。」

「篠竹月!!」

「お、お前まさか『破壊女王』のアリ…ス…か!」

「…アタリ。」

 とニヤリと笑み男たちを嘲笑うかのようにアリスは去って行った。

「んー、これでだいたい58人ぐらい倒したのかな。…誰か来る!道変えよう。」

「有栖川妖狐!私と戦え!」

 が、火頼の声はこだまするのみ。

「…まぁ、本戦で戦えるのだからな。」

 そして昼頃にアリスは「アメイズ」に着いた。

「ただいま戻りました。導狐さん、晴明せいめい様。」

「お帰りなさい、妖狐さん。どうしました、こんな時間に。」

「よぅ、アリス話はメールを見たから理解した。」

 そして。その5分後に密狸、鵺、龍成の三人が合流し昼食をして、2時頃「アメイズ」を、出た。

 午後5時、16人が決定した。戦いの舞台は、街のドーム。そして近くに宿泊施設があり、そこで寝泊まりしている。

 午後7時、各々は部屋に入り、机の上に紙がありその紙を見て、その後就寝した。

そして、朝、二次戦の一回戦、アリスと萌の対決!

「やぁ、はじめましてかな?」

「あんたのこと分かっているのよ、有栖川妖狐いや、中学剣道個人で最凶の選手又の名前を破k…。」

 と、言い終わる前にアリスはもえぎにアームロックをした。

「悪いけどこれを言うのはやめようか

体壊すよ。」

「う、腕の関節が…。くっ、いけ私の植物達!!」

「『抜刀、長月』!!」

 アリスに襲ってくるハエトリクサの群れは刹那、斬り裂かれ、消えた。さらにアリスは萌に接近し、

「剣撃剣舞『天地活殺・天零』。」

 そう叫んだ後、『血漆ちうるし』で肩、腹など突き、関節を外し、再起不能させた。

「はぁ…。その私に対しあの言葉と昔のことを思い出させるからこんな目に遭うの。さて、あの三人はどうだろう?」

 この日の対戦は終わり、自室に戻り紙を見て、明日まで寝た。

 三次戦、二回戦の第一試合はアリスと火頼の対決。

「あぁ、うるさいやっこが、来た。」

「さて、やっと、お前をこの手で倒されるのだ。先手必勝『加楼羅焔かるらえん』!」

「そう急かさないの。」

 そう言ったアリスは火頼の後にいた。

「流石、私のライバルであり、九尾の妖怪狐。そうでなくては面白くない、でもこれはどうかな、『白縫・針炎封縛しんえんふうばく』これで動けまい。」

「…いくよ。『金色狐・慟哭』その声により全ての枷を壊せ『慟衝刃破どうしょうじんば』。」

 そう言ったあと、アリスの影にある炎の針は謎の衝撃で消し火頼に掠り傷を負わせた。

「流石だ、でもこれでどうだ!『白縫・加楼羅刀』!」

 そう言って出たのは焔の打刀であった。

「この刀でお前を倒すと予言する!」

「悪いけどここで終わらす!『血戦壊崩けっせんかいほう』のモード。」狐の耳と尻尾が出て、額に紋章が浮き出ている。

「いくよ、『抜刀:長月』。」

「うぉぉお『白縫剣術:七支炎柱』!」

 火頼から七つの火炎柱がアリスを襲うが一閃させた斬撃で消えた。

「…『朝霧』。」

「まだだ!『白縫剣術最終奥義:焔之加虞土ヒノカグヅチ』!」

 二人が放った攻撃はアリスのほうが強く美しかった。

 今日の対戦が終わり、残った人物は自室に戻った。各々紙を見て、アリスは驚いた。

 そして四次戦、準決勝。

「やぁ、鵺ちゃん、いつぶりに戦うのだろうね。さぁ、勝負だよ。」

「分かっている。いくぞ『雪女・氷柱華ひょうちゅうか』!」

 アリスの下に巨大な氷の柱が突き上げてきたが、アリスは既に別の所へと移動していた。

「こいつはどう?『大入道・山張手』!」

 アリスに迫る大きな手の形をした空気の塊にアリスは

「九尾解放!」

 そう言って土煙に包まれた。

「やったか!?」

「知ってる、そう言うのをフラグって言うらしいよ鵺ちゃん。」

 アリスの姿は狐の耳と尻尾、服装は下地に黒いレオタードに巫女服に近い格好で右は袖はなく代わりに腕カバーのようなのがついている。下は腰巻きスカートに近い格好で中央に布があり後ろにスリットが入っている。

「…この姿いつぶりだろう。いくよ鵺ちゃん。一瞬で終わらせてあげる。」

 そう言うと抜刀の構えをし、そして

狐影斬月こえいざんげつ

「『五光』!」

 ぶつかる二人の技たがアリスの方が速く強かった。そしてこの試合は終わった。

 最終戦、決勝。アリスは静かに待っていた。

「…ようやく、来たねどっちが強いか優劣着けようじゃないかねぇ、九十九魎鬼つくもりょうき。」

「…お前は中学の頃から変わらんな。」

「私は戦いとイラストでしか魅せられない狐だからね…。」

そう言って九尾解放の服装に変わった。

「そうか…。じゃあ、さっさと終わらす!行け『塵塚大王』!」

 そう言うと、大きな人の形した、道具の塊が迫って来るが、アリスは、

「悪いね、火頼ちゃん。あなたの力借りるね…。」

 と、小言を言い。

「『剣撃剣舞・焔の園』!」

 そう言ったら二人の風景は炎の結界ができ、アリスの斬撃で魎鬼を倒した。

 後日談、この後アリスの優勝を祝い焼き肉屋に1ーC全員で食べた。

 その後、大量のレシートが学校に送られ、稲瀬先生が怒られたのは別の話。

 その後、生徒達は終業式を終え各々休息へと入っていった。

 そしてアリスは、

「今日からお母さんの所に戻っていくよ、じゃあね。」

そう言って行ってしまった。

さて、アリスに休息はあるのか?それはその時に…。

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