2話 ベルトの所有者 Cパート
日が高いなか、
引き戸を開け、閉めて、少年が内側からカギをかけた。
外よりは温度が低いものの、
「なんだ?」
「はい。オレだけど」
『ジュンヤくん? ツバキよ。
「えーっと、ジュンヤ。
『
プツリという音がした。もう、何も聞こえない。
「
声に答えるように、
「これは、この
1つ目はジュンヤの家。
2つ目は、学校よりもさらに西にある
そして、3つ目は
街の南には、大きな川が西から東へと流れている。考えることをやめたジュンヤは、家から近い“
「これ? いいんだよな? 使って」
緑の中に、
ソーグのベルトを横向きで持つ。
ベルトを
「ソーグ、ジュンビカンリョウ」
「
初めてのときよりも、すこしだけ早くポーズを決めた。
別のシルエットへと変わり、光が消える。大きな黄色い目が下を向く。
『あっ。
「ツウワカノウ」
『
ベルトの音声に答えながら、緑の中を西へと歩く、赤いヒーロー。さわやかな声で、ジュンヤとは違うものになっている。
『
家のときと同じ声が聞こえた。
『ツバキさん。ソーグの力を使ってもいい? 歩きにくくて』
『聞かなくてもいいよ。ソーグとして、自分で決めて』
『ソーグ。
「ノウリョク、シヨウカノウ」
お腹にある銀色のパーツが、
短い草の上で、赤い
(こんなに
ジュンヤは、
それだけに、
(
深く考えないことにしたのは、ほかに気になることがあったから。
『
『私に聞かれても困るよ。置いたわけじゃないし。いまは、
『
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