7話 答えを求めて Bパート
10月になって最初の休日。
同じクラスのノゾムが好きな番組まで
「どうすればいいんだ。上?」
銀色の装置を取り出し、画面に触れた。マークが2つある。1つはジュンヤの家。ポケットにソーグのベルトを突っ込んで、少年が部屋から飛び出した。もう1つの場所を目指して。
家を出て、地図を確認。ふたたびポケットにしまう。その場所は、家から遠くではなかった。
「何かが分かるはずだ」
おもちゃ屋へ歩くのと同じくらいの時間で、目的地に到着した。
あらかじめ面会の予約をしておかなければ入れないことを、少年は知らない。堂々と正面から向かって、警備員の男性に止められた。
「離して。離してください」
「ダメだよ。勝手に入っちゃ」
取り押さえられたジュンヤの後ろで、黒塗りの自動車が止まった。ドアが開き、スーツ姿の年配の男性が降りてくる。警備員を手で制した。
「どうしても、社長に会わないといけないんだ!」
「会って、どうするんだい?」
「なんで
少年は、話している相手が誰なのかを知らない。
「ほう。それは興味があるな。話してくれるか?」
「そこの少年。時間が限られているので、
黒いスーツに身を包んだ、メガネの人物が言った。
三人が入り口から中へ。会う人から次々にお
年配の男性が、立派な木の机のむこう側へと歩く。立派な革の椅子に座った。テンペンの
「ジュンヤです。ソーグのベルトって、なんなんですか? 敵が同じ姿をしてるのは?」
銀色の装置を持ったジュンヤは、机の前に立っていた。
「力は、使う人の気持ちで、どちらにも転がる」
「番組のことじゃなくて。オレ、本当に
高級そうな机を材料にして
「ジュンヤくん。きみは、どうしたいんだい?」
「これは、誰かを守るための力なんだ。だから――」
「ベルトも大切だが、いまの気持ちを大事にしてくれよ」
年配の男性は、目に強い光を宿している。すこし下がった
コンコン。部屋のドアを叩く音が響く。
「すまない、少年。時間だ。あとは彼が案内してくれる」
秘書のマサヨシの言葉で、ジュンヤはドアへと向かった。部屋から出る前に、二人にお
建物から出た少年が、警備員に頭を下げた。
(あの人が命令しているなら、すぐにベルトを取り上げるはず)
ジュンヤは、言いようのない不安感を覚えていた。
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