概要
父を捜す妹と、父を殺した兄。事件の真相に光を照らすのは刑事か、妹か。
エリは幼いころ父親に置き去りにされ、女子修道院で育つ。
ある日、見知らぬ少年がエリを訪ねてきた。どうやらエリの父親について知っているようだ。父を待ちつづけたエリは女子修道院を出て少年について行くことを決意した。
一方、田舎町ロッベンでは妻が酒乱の夫を殺害するという事件が起きた。
夫妻の息子が行方不明になっていることに違和感を持ったゲオルク刑事は、真相を探るために行方不明の少年を捜索する。
産業革命期のとある国を舞台に、一人の男の死から始まる、苦悩と救済の物語。
※サイドストーリーも公開中です。
「マーリットのランタン」https://kakuyomu.jp/works/1177354054886753270
ある日、見知らぬ少年がエリを訪ねてきた。どうやらエリの父親について知っているようだ。父を待ちつづけたエリは女子修道院を出て少年について行くことを決意した。
一方、田舎町ロッベンでは妻が酒乱の夫を殺害するという事件が起きた。
夫妻の息子が行方不明になっていることに違和感を持ったゲオルク刑事は、真相を探るために行方不明の少年を捜索する。
産業革命期のとある国を舞台に、一人の男の死から始まる、苦悩と救済の物語。
※サイドストーリーも公開中です。
「マーリットのランタン」https://kakuyomu.jp/works/1177354054886753270
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!絵本のようにピュアで、刺すようにシビア。温もりがいとしい冬の街の物語。
兄を心から慕うエリと、無愛想ながらも妹の面倒を見るトール。
逃避行を続ける二人はとても近い存在ですが、距離を置かなくてはいけない秘密も持っています。
知らずのうちに寄り添っていく心と心、いまにも繋がりそうな指と指、しかし――と、もう目が離せません。
魅力的な登場人物達が人生を懸けて繰り広げるストーリーとともに、この物語のもう一つの魅力は、一文一文を読むごとに脳裏に広がる物語の景色です。
どこでもドアをくぐらせてもらったようなリアルさで、物語を読んでいる間は冬の国に連れられていくのです。
それもそのはず、作者の熱意は文章の隅々まで行き届いています。
さりげない描写にも繊細な表現が使われ、読…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ずっと父を待っていました。父の代わりに来てくれたのが、彼でした。
いつか外の世界へ飛び出そうと心に決めていた健気な少女と、
目的を抱え、影を負って故郷を飛び出してきた無愛想な少年。
2人を繋ぐ糸は「ヘンドリー・アーベル」という男の名だった。
また、別の一幕がある。
とある田舎町で妻が夫を殺すという血生臭い事件が起こった。
妻の証言に矛盾はないようだが、所轄の刑事は違和感を覚え、
夫の死亡時刻前後に家出したという息子の行方を追い始める。
産業革命期のヨーロッパ某国を舞台としたジュヴナイル作品。
読みやすい文章の中にも格調や気品があって、引き込まれる。
厳しい社会を背景に、少年と少女の逃亡劇はどこへ向かうのか。
続きを楽しみにしています。