なにより許せないのは、自分の物語に責任を持てないことよ。
※本稿は色々とっ散らかってるβ版です。完全版(仮)は11月9日に電撃文庫より刊行されます。されました。
人間の脳を用いて夢を小説にする装置〈繭〉。その被験者(サブジェクト)として実験に参加した見本(みもと)ケイは、〈繭〉によって書かれた「ぼくの妹は息をしている(仮)」という名の物語を受け取り、ひとりの作者として日常の中へ没入していく。
だがその日常こそ、〈繭〉が物語を紡ぐために用意された舞台にほかならなかった。自分の書いた小説の中から出られなくなっていることに気づいたケイは、自分が作者ではなく「主人公」であることを知り、小説の世界から外に出るために画策するが、そこに自分の書いた妹たちが立ち塞がり……。